ブリーダーにはなれない |   Flying in the sky Sasuke

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   ~アキクサ達と文鳥のシルバのお話です~

ブリーダーさんの多くというか、有償で譲渡をする方(本業、趣味に係わらず)は第一種動物取扱業の登録を行っています。

以前は、電話やメールで取引を完結、航空便やトラック便等々で生体を購入というか、迎い入れることが出来たのですが、

令和2年6月に法律が変わって、通販は不可能になりました。

 

どういうことかと言えば、ブリーダーさんの自宅(事業所)で動物の現在の状態を見せ(現物確認)、重要事項(18項目)を対面で説明する必要があるのです。

(中間地点で待ち合わせて譲渡というのは厳密には法律違反なのです)

当然と言えば当然です。

待ち合わせの譲渡ならまだしも、生体を荷物同様に送れば輸送中に大きなストレスがかかり死ぬ場合もあります。

金魚なら良いとは思いませんが、悲しすぎる。

 

それでも、通販をするブリーダーは後を絶たない。

 

少し前に見たブログではオカメインコの通販を行っていました。

個人相手に空輸で送りますよと謳っていたのです。

 

ちなみに、相手も第一種動物取扱業者であれば通販は可能です。

(業者間の取引という解釈です)

 

アキクサインコに限らず、個人のブリーダーさんから雛や成鳥を迎える方は多いと思いますが、

現物確認、対面説明が義務付けられていますので、北海道であろうと、沖縄であろうとお迎えに行かなければなりません。

万一、「送りますよ」という話があれば、法律違反ですし、当然ろくな人間じゃない。

注意してください。

 

で、ブリーダーにはなれない話ですが・・・

 

自宅で繁殖させるというのは、多くの命の誕生を見ることになります。

規模によりますが、当然、奇形や育たない命が産まれることもあるでしょう。

当家のちゅらを迎えたブリーダーさんは500羽ものインコを飼っていた。

当然、専業のブリーダーというか、個人ですが業者です。

500羽もいれば、平均寿命まで生きたとしても毎年、何十羽も亡くなる。

万一、病気になっても病院へは行かない。

1羽ならいざ知らず、10羽20羽となれば、何万、何十万と支払うことになります。

当然、病院での健康診断はなし、餌やり、生存確認が精一杯でしょう。

批判している訳ではありません。

いくら鳥好きでも、何処か感情のスイッチを切らなければ飼育すら危ういという話です。

ペットとは違うけど、鶏は卵が産めなくなると食肉に回されます。

卵詰まりで亡くなれば廃棄されます。

たった1羽から鳥インフルが確認されれば、養鶏場の鶏はすべて殺処分。

今季は日本だけで1000万羽の鶏が殺され埋められています。

殺処分のニュースを見る度に、切なくなります。

そんなことなら、ケンタも卵も要らない。

 

話が逸れました・・・

 

いろいろな話をしましたよ。

鳥が大好きでブリーダーになったと・・・

実際、温和な方で、さし餌の時間、量等々の引継ぎを丁寧に教えてくださいました。

 

でもね、500羽の殆どは荒鳥。

ずっとカゴで過ごすのです。

 

趣味でブリーダーをやっている程度なら、手乗りで放鳥を行うことも可能でしょうが、

規模が大きいほど、荒鳥で管理するでしょうし、また、色を気にする方が多い。

アキクサインコで言えば、ブルーがよく出てるとか、ピンクが強く綺麗とか・・・

(そのブリーダーさんは色についての追求心?はありませんでした)

 

ルビノーを迎えている私が言うのはおかしいのは自覚しています。

所謂、共犯者なのですから。

 

でも、やはり、奇形や育たない命をみる自信はない。

カゴの中で一生過ごさせるなんてできない。

「あ~ダメだったね」なんか絶対むり、頻繁にあったら精神がやられる。

もちろん、色の追求なんて興味ない。

産まれた雛には感受移入しかないだろうから、有償、無償に係わらず譲渡できない。

つまり、私がブリーダーになったら、多頭飼育崩壊になる。

 

矛盾していますよね、ブリーダーさんから迎えているのに・・・

 

だからこそ出来ることは、今いる鳥たちを出来るだけ自由にして、健康に過ごしてもらうこと。

少なくともカゴよりは広い室内で長時間過ごしてもらう。

だから、徹底的に放鳥をするのです。

 

 

↑本日のチャチャ姉さん

発情は完全停止したままで、体重は44.5g前後

問題なし。

 

 

↑この方はハル

箸入れの縁を咥えるのが大好き。

寒がっている訳ではありません、たまたまプクッとなっているのです。

 

そして、久しぶりのアキクサ時計も

 

 

 

追伸

ブリーダーは適齢期を過ぎた成鳥をどうしているのだろうか?

鳥のオークションサイトや里親サイトではたまに見かけます。

(荒鳥、産卵経験アリ)みたいな

そういうところへ放出しているのかな?

譲渡数が多いほど、入れ替えを行う数が多いはず。

酷い言い方をすれば、5歳や6歳のアキクサを飼っていても雛は増えない。

繁殖できなくても最後まで面倒を見るとすれば、適齢期のアキクサ+老鳥が2倍3倍いる計算になります。

昔の大家族状態です。

10年以上の繁殖歴があるブリーダーの場合、

1歳~3歳を適齢期と考えると、4歳~10歳程度の元適齢期がいる。

3ペアの現役がいれば、6ペア以上の壮年~老鳥がいるはずです。

 

人知れず処分されることはないよね。

ぞんざいに扱われていないよね。

用無しで譲渡されていないよね。

元適齢期の鳥たちは今、幸せかな?

放鳥をしてもらっているのかな?

いろいろ考えると、ますます、ブリーダーは出来ない。

 

私は今いる鳥たちの最後を見守りたい。。。

何故なら、私のところへ来た途端、特別な鳥になったのだから・・・