風切羽をカットされているシルバの飛行について再度、説明しますと
高さ1メートル、距離1メートルという飛行能力しかありません
また、放物線を描きつつも直線的な飛び方しかできません
つまり、真っすぐ前を見て、エイヤっと羽ばたくと力が続く限りパタパタして
力が尽きると落ちてくるのです
滑空、方向転換やホバリング等、高度なことは一切できないのです
生後4か月くらいですと、通常は様々な飛び方ができるはずなのに(泣)
そんなシルバに起こった大きな事件なのですが・・・
放鳥時(2か月前)の一瞬でした
何を思ったか、いつもは飛ばない部屋の隅へ向かってエイヤ~~
飛んだ先には、水をなみなみと張った青いバケツ(水換えのため金魚が入っていました)
まるで吸い込まれるようにポチャン・・・・・
当時は、カラーを付けたサスケもいましたので、放鳥時は必ず誰か見るルールです
たまたま見ていた私が慌てて救出しました
2秒なのか3秒なのか、怖かったであろう
水の中で、バタバタするシルバが脳裏に焼き付いています
当家は放鳥する時間が長めというか、放鳥する人間が多いのです
そうなると、シルバも飛んでしまう機会もあります
もちろん、もうバケツは出しませんが着地時に足を痛めるリスクがあります
それに、他の若鳥が1年かけて鍛える飛翔力を獲得できません
1年遅れても鳥なので飛べるようになるとは思いますが・・・
そして、痩せている(筋肉が発達していないから?)
あと1年以上もこのままでは飛べないことのリスクが多い気がします
答えは出ました
換羽についていろいろと調べたのはある判断をするためだったのです
それは、カットされた風切羽を抜くということです
衝撃的で残酷だと感じる方が多いかもしれませんが
毛引きや接触等で折れたり曲がったりした風切羽は通常抜くべきだと思います
ネットでの記述を見ると
抜いたことがない方(飼育歴が浅い方が多い)は残酷、痛い、血が出る、危険等の
書き込みが多いのですが、飼育歴が長いベテランの方々は抜くのは必然の記述が
多いのです。あるベテランの方の記述では爪切りより簡単だともありました
そして何より私が選択した理由は抜いた風切羽が4週間前後で再生するということでした
1年以上も待たずに、シルバは飛べるようになるのです
すぐ実行に移しました
ただし、シルバが痛がったり、嫌がったりすれば即座に中止する覚悟で臨みましたが・・・
1本抜いて・・・うんともすんとも言わない。保定(捕まえている)している左手をそっと広げると・・・・
「おろ?」
逃げない
そっと右の人差し指を差し出すと
ぴょんっと飛び乗って、首を傾げていました
私はすごい罪悪感に駆られていたので、拝むようにシルバを見つめると
「ピッ、ピッ、ポポポポポ・・・」とのこと
間違いなく痛がっていないようでした、痛いかどうかはシルバしか分からないので正確にはまったく気にしていなかっということです。
ちなみに当家のシルバは
豆苗の与える角度が悪いと、ブチ切れ
撫でるのを止めるとブチ切れ
撫でる角度が違うとブチ切れ
兎に角、ブチ切れて咬みます、要は武闘派なのです(笑)
その武闘派、男シルバがポポポポ・・・というのは
多分、何も感じていない・・・・のでは
ここからは私の解釈なのですが
鳥は進化の過程で、風切羽をツールとして使用するようになったのだと思います
風切羽に血管や神経を通してしまうと、ケンカや木立の間を進んだり、捕食者に
襲われると、一番外側にある風切羽は出血をおこして、ダメージを受けてしまいます
しかし、血管も神経も通していないツールにすれば、ダメージは最小限になります
人間には羽がありませんので、否定的な方の簡単な解釈の方法として髪の毛を抜けば痛いでしょ!
となりますが、風切羽は人間の髪の毛とは全く違い、神経や血管がない(ここは人間と同じ)ばかりではなく
結合部分が角質化(ここは特有)して神経がないので、引っ張っても痛みがないはずです
人で例えれば、何重にも重ねた手袋をはめてしっかり箸を持った手から箸を引き抜くような行為が風切羽を
抜く行為に近いのでは?と勝手に思っています
また本来、風切羽がカットしてあるということは自然では起こりません。人間の作為によってカットされたのであれば
人間の手で正常な状態に戻すことも必要なのだとも思います
そして、シルバに話を戻すと
それでも心配なので3日ほどかけて、左右4本ずつ、合計8本の初列風切羽を抜きました
もちろん、1本抜くたびにシルバの様子を何度も何度も確認しましたが
まったく怒らず、ケージに戻しても抜かれた部分を特に気にする様子は
なかったです。当然出血もナシです
切られた風切羽を8本抜いたことで、初列風切羽の面積は現状の40%ちょっとから
再生した場合、80%弱まで上昇します
そうすれば、随分飛べるはずです。抜いて6日ほど経ちましたので
あと3週間ちょっとで、ある程度飛べるようになると信じています
最後に風切羽を抜くという行為について申し上げると
事故、自傷による折れ、曲がり、毛引きにおいては必然かつ最善だと思います
また、難易度で言えば確かに爪切りより簡単です
ただし、抜く覚悟がないのであれば止めた方が良いと思います
何故なら、抜く際は接続部分から腕側?を動かない程度に指で固定する必要があります
適度な力加減を必要としますので、気持ち悪いとか可哀想とか思うと失敗するばかりでは
なく、腕?の骨折を招く可能性があるのです
そして、当家のシルバは
今日も音痴な歌?を歌い続け、私を怖がることも、避けることもなく指を差し出すと乗ってきます(笑)
ちなみに、今回の記事シリーズで使っているシルバの画像は風切羽を抜いた後の最近の画像です
また、飛べるようになりましたら、風切羽の復活として記事を上げます
長文を、最後までお読みいただきありがとうございました。。
追伸
大人の換羽ですと、一日に最大100枚以上の羽根が抜けます
それに比べると平均サイズが大きいとはいえ、8枚程度の風切羽を抜いても
再生には問題がないとは思いますが、念のため8枚にとどめた次第です。