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復活

10/18 夜間部

いや~夜も10時過ぎになってやっとスッキリした気分になりました.
そうなった途端に職人の性(さが)とでも申しますか、仕事したくなっちゃうんですねえ~

で、ビオラのネック上面に接着したメイプルも接着から12時間以上が経過し、もう多少手を加えても大丈夫なので、さっそく接合材の上面をR加工しました.

これで後日また燻煙処理に掛けて、その次の工程では両面R加工を施した指板の接合です.

ここまで準備が進めば今日は満足.(´0`)

ワタシにとって、油絵を描く事と、この楽器製作以上にオモシロいと感じる事は他に無いので、どっちみち旅行に出かけてもすぐに帰って来たくなっちゃうんですよね.
それほど熱中出来る事があるワタシはたぶんシアワセもんなんでしょう.( ̄~ ̄)

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ドタキャン

10/18 ヨコハマ 小雨が降ってます.

今日は本来ならお休みを頂いて温泉地へプチ旅行のつもりでしたが、燻煙の煙を吸い込んで以来、気持ち悪さが取れなくて身体もエラクだるいので、予定をドタキャンしてしまいました.
同伴者にも申し訳ない上にキャンセル料も取られちゃうけど、ま~仕方ないですねえ (w_-;
また別な日にオフ取りましょ.

とは言え、根性出して3セット目の燻煙処理を終えた5弦ビオラのネックにtmp仕様化の為にメイプル材を接いで次の工程に備えるところまで作業しました.写真  これで今日はお休み.

この5弦ビオラは指板追加接合部が硬化したら上面を指板Rに準じたR加工して、それから晴れた日に4セット目の燻煙処理に入ります.
それが終わったらトップ板を本体にニカワ接着して、新たに設計した位置に5弦用のペグ穴を加工してから5セット目の燻煙処理.そして次の工程では両面R加工した指板をネック本体にニカワ接着して硬化後に6セット目の燻煙処理予定です.

プロの奏者さん用の個体ですから出来る限り最初から素晴らしい反応を示す楽器に仕上げないといけません.ワタシの様なクラッシック界の新人製作家は他の作品よりも秀でたポテンシャルを作った楽器で示せないと生き残れませんからね.

現存する5弦ビオラで最も優れた個体にしてお渡しするつもりです.STさん、お楽しみに.


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個別報告 その他

10/17 ヨコハマ 薄曇り

今日は夕方当たりから雨が降るというので朝から1/2セット分の時間だけ燻煙処理をしています.

またカスタムオーダーの55B-4/TJ(Aさん分)のカナダ産の上質なバスウッド板材を燻煙庫の奥から引っ張り出して分厚い板材から外周形状に近いサイズまで切り出していました.
長時間の燻煙で焦げ茶色だった板材から外周形状ギリギリまで粗挽きして材厚も50ミリ以上あったものを最終厚に近い厚さまで落としていますので中からは元の白い生地色が出ています.写真

今日は連日の燻煙で少し身体がだるかったせいか、庫中の5弦ビオラをバラした素材を数時間毎に向きを変える作業中、うっかり足下につまずいた折に息を吸い込んでしまい、現在吐きそうな程に気持ちが悪いです.

以前にも燻煙庫内の写真は掲載されないのですね?とメールを頂いた事がありましたが、写真に撮ってもごらんの有り様で何も映らないんですよ.実際に燻煙中に中をお見せした方もこれ程まで見えなくなってしまうものか、と驚いてましたね.

実際、2枚目の写真は晴れた午後に燻煙庫の中に腕だけ突っ込んで撮影したショットですが、この目の前50センチの場所にビオラが横たわっているのですが、全く見えませんでしょ? こんな具合なんです.だからまとめて燻煙処理が出来ないんですよ.ゆとりをもったスペースに置かないと何本かまとめて行なうと、全く見えませんからぶつけて傷を負わせてしまうからです.

この燻煙庫の奥にはギターやヴァイオリン用の板材を並べて寝かしてあるのですが、煙の密度を目一杯高めてますのでフラッシュモードで何度撮影しても煙しか写りませんからどうしようも無いんですね.

これだけ濃密な煙を長時間発生させる為に燃焼材もかなり使います.その上、煙は下から上へと立ち昇るので定期的に向きを変えてあげないと効果にムラが出てしまうので、数時間毎に向きを変えてあげなくてはいけないのですが、全く見えないので息を止めて手探りで行なうしか無いのです.

ちょっとでも目を開けたら即充血して涙がボロボロ出て来ますし、この濃度の煙をうっかり吸い込もうものなら一日中気持ち悪くて仕事も出来なくなります.

以前に燻煙の方法を尋ねられてメーカーさんに説明しましたが、結局メーカーさんで真似たくても出来なかった理由がこれで分かりますでしょ? こんな作業、誰もやりたがらないですし、やらせたくも無いです.ここまでやらないと明らかな効果は得られないので仕方がないんです。

燻煙処理が7万前後掛かることを高いとお感じの方もいらっしゃるでしょうけど、少なくとも30時間以上、燃焼材を消費し続け、定期的に中の素材を手探りで向きを変え続けて、周囲を気にしながら煙の出具合に気を配り、対象楽器にトラブルが起きないように過ごす数日間を一度でも体験したら、決して高いなんて思わない筈ですよ.
中の楽器が何百万しようと、もし何かあったらワタシはその金額を弁償しなくてはいけませんし.そのリスクを含めた作業が燻煙処理なんです.

今も胸がムカムカして気持ち悪いので仕事を中断しています.こりゃ今日一日ダメだな(>_<)
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各報告

10/16 ヨコハマ 晴れ

今日のメニューは早朝から燻煙処理、そしてNさんご依頼の初期型CCRネックのスロープヘッド化、
今日で生地加工全て終了させました.そしてその他の作業は各塗装処理.

やっぱり明日は雨降りだそうで.3日連続の5弦ビオラの燻煙はちょっと無理そうです.
まあ後50時間程掛かりますので気長に行きます.以上

今夜はザックジャパン、ブラジル戦です。誰も電話してくるなよ~試合中は出ない! (^~^)

結果:コテンパンにやられた。(ノ_-。)

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まとめて報告

10/15 今日のヨコハマは晴れ

朝から燻煙処理を初めて、午前中はスロープヘッド化の作業、日中は塗装作業.写真

今日みたいな日が続いてくれると助かりますね.でも燻煙処理は3セットこなすのに3日は掛かりますので晴れの日ばかりが続くとは限らないので3日連続で行なえる事は割と稀なことです.

しかも現在5弦のビオラの素材の長めの燻煙処理中なので1週間分はモクモクし続けなくてはいけません.トータル1週間の燻煙処理と言いますと80時間以上ですが、古典楽器系にはある程度のコストを掛けられるので行なえるのですが、同じ処理をチューンナップ作業に行なうとコストオーバーになってしまうんですね.

現在では30時間を越えれば明らかな処理効果は得られますので、チューンナップ作業などではベーシックな燻煙処理で30~34時間を目安にコスト算出しています.カスタム製作品は素材段階からの重複処理ですので処理時間はその倍以上に成っています.

今日は予定では4~5時間外出するつもりだったのですが、燻煙処理を行ない始めちゃったものですから予定を変更して外出は取りやめ.18日の木曜日にお休み頂いて予定全てを済ませます.



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別メニュー

10/13 ヨコハマ まあ晴れてるかな、って感じの日.

今日はチューン依頼の中でスロープヘッド化の作業が参っていましたので、取り敢えずは元の初期型CCR/フラットヘッドのペグ穴の埋木から作業をスタートさせました.写真

その他の作業はと言いますと、実は現在5弦のビオラとチェロの依頼を頂いてまして、その設計考査を行なっていました.いつも申していますように楽器も基本は設計の善し悪しに掛かっています.
どんなに素晴らしい素材を使っても設計がダメな場合、結果的にレベルの低い楽器にしかならないのです.
反対に構造設計が素晴らしい楽器は素材がそこそこ良ければ、確実に一定のクオリティレベルの楽器にする事が可能です.まあ善し悪し具合の判断は最終的には購入者さんがするわけですが、一番重要な問題は入手したい人間が演奏家としてどの程度のレベルの奏者なのか、と言う点なんですね.

実はそこが最大のキーポイントで、それはギターでも同じなんですけどね.
実際にガチのクラッシックの世界では ルックスがまず第1で実力はアマチュアレベル、って方が音楽家として生き残れる様な甘い世界じゃないです.
昔から、単に好きで所有してますって方が一番多いのがエレキの世界と言われてますね.
普及販売台数に対して所有者にプロの音楽家がこれほど少ない楽器も珍しいですから.

とまあ、今回は勿論バリバリのプロの演奏家が対象ですから既に製作されている5弦のビオラ、チェロを入手して5弦の設定自体を考査検証するところからがスタート.
既に既存の5弦のビオラもチェロも根本的な設定の問題を抱えている事がハッキリ分かって来ました.問題はやはり張力設定が問題でしたね.限られたサイズのヘッド内に5弦分の取り付けスペースを確保しつつ各弦には必要な張力が得られるペグロケーション設定を与えなくてはいけません.

楽器はどんな風に作っても音は出るんですが、一流の奏者が酔いしれる様な音色とバランスを備えた楽器にするのとアマチュアが満足するしないのレベルの楽器とは雲泥の差があります.
その意味で既存の5弦ビオラもチェロも根本的にやり直しをしなくては行けない事が分かりました.
そもそも5度も低い音程の弦を追加しての5弦は全くバランスさせることが出来ない事、5弦にするのであればハイE・プラスの設定でなければいけないことも考査するなかではっきりしました。

具体的には本来5弦としての理想に近いバランスを得る為にはペグレイアウトを2×3で設定しなくては行けないのが、3×2構成の5弦楽器ばかりなんですね.これはハッキリ言って張力バランス上、問題が多い設定なんです.

既に音の犠牲が最小限の5弦のペグロケーション設定を先ほど完了させました.
後は試奏器を作っての検証ですね.元のペグ穴を全て埋木加工して再設定する必要があります。

これまでの既存の5弦楽器とは明らかな差を付けて高評価を得れるように作り込むつもりです. あ~ また仕事増えちゃったなあ~ (;^_^A

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晴れたら塗装

10/12 ヨコハマ 晴れというより薄曇り

今日は車の買い替えに際しての必要書類を警察に取りに行ったりしていたので作業時間がカットされてます.車の売却や購入ってのも色々手続きがあって面倒ですね.

写真は本日のメニューでネックの塗装を集中して行なっています.
楽器製作はボディ本体よりもネック製作の方が技術的には難しいのです.

特に重要なのは木材を徐々にサイズダウンして行きながら乾燥状態を高めつつ、ネックの形に近づけて行く工程です.一気に加工しますとネックの形になった後から暴れ出しますから、tmpでは燻煙処理を交えながら何段階にも加工を分けて、材の安定化を図りつつ最終的に写真の様なネックを形成しています.

こうして、これならネックの方は大丈夫となった時点から本格的にボディ形状加工を進めます.その間にボディ材はボディ材で少しずつ形状をダウンしながら燻煙処理を重ねます.
こうすることで通常は製作完了から鳴り出すまでに15年程は掛かる年月を3年以内にすることが可能と成ります.

ワタシが知り合った古典楽器奏者さん達も現在のメイン楽器は古いヨーロッパ製と言う方ばかりで
自分が4、5人目らしい・・とかおっしゃってますね。100年以上前の楽器なんてのがザラです。初代の持ち主は鳴り出す前に手放すケースも多かったでしょうね、たぶん。

ちなみに、著名なヴァイオリニストの千住真理子さんの所有するストラディバリの初代持ち主は
なんとローマ法王だったそうです。 す、スゴイとしか言いようがないですねえ。

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経過報告 数件

10/11 ヨコハマ晴れ 少し蒸し暑いくらいです.

今日はKさんとAさんのカスタム仕様のギター/4弦ベースの2本のネック製作とRK氏の5弦をメイプルネックに替える為に在庫の試作のメイプル指板5弦ネックをRK氏用に作り替えています.このネックはヘッドもマッチングヘッド塗装しています.

最後の写真は例によって今日作業したネック達をヴァイオリンと一緒に赤外線ヒーターで塗膜硬化促進させてますから工房内はけっこう暑いです.そのせいか身体にアセモが出来てます.(;^_^A

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個別報告 町田市のKさん

10/10 写真はKさんご依頼のFJ製ストラトのチューンナップ.tmp製のスロープヘッドネックへの交換、RHRハンバッカーへの変更とMV+LCV回路への変更などが主な作業.

午前中までで燻煙処理を終了しましたのでカスタム用のイタヤ材の粗加工状態のネックを仮マウントして設定出しを詰めました.
細かくチェックした結果、元のハムの位置がどうにも中途半端な位置設定でしたので、こりゃピックガードを作り直さなくちゃダメかな・・と考えつつ、ネックの仕込み部分のtmp設定化加工を済ませネックを仮置してみますと元のピックガード取り付け位置が前方にズレを生じていた事と、ネック仕込み変更との双方の修正の結果、ほぼまともな位置に設定出来たのでピックガードの作り替えも無くなってラッキーでした.

最後はネックの生地加工を大方済ませた後でのショット.明日はサイドポジマーカーを入れてから塗装の下地処理まで進める予定です.Kさんお楽しみに.
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最後の写真はtmp製ヴァイオリンのカスタムクラスの2本.現在のワタシが持ちうる全てのノウハウと技術を注いだヴァイオリン2本です.
この個体達を完成させたら1千万以上の楽器で普段演奏されているヴァイオリニストの方々に試奏して頂くつもりです.百万以下の値段の我がヴァイオリンがどこまで高額な古い弾き込まれたヴァイオリンの魅力に肉薄出来るか、それが知りたいのです.

これを弾き込んで行ったらきっと素晴らしい楽器になる、と奏者が確信を持ってくれれば、それはもう大成功でしょう.鳴り出すのに100年以上も待たせたりしませんからね、ワタシの楽器は.
3年もあれば充分です.
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カムイ ありがとう

今では民放での放映が無くなってしまったF-1グランプリですが、
先日の鈴鹿でのカムイの走りには心から感動しました。
特にレース最終盤のポディウムを懸けたバトンとの激闘は本当に凄かった。

見ていて涙が滲む思いでした。そして3位入賞。トップチームから明らかに劣るマシンでのあの走りは本当に素晴らしかった。日本人として誇らしく思いました。

実は今年に入って何名ものヴァイオリンなど古典楽器奏者の皆さんにお会いしましたが、その中に一人として日本人製作家の楽器を使っている方はおりませんでした。正直、静かに驚きました。
その全員がヨーロッパで製作された楽器で演奏しているのです。

そしてワタシの作ったヴァイオリンを弾いて頂いた感想の中で共通していたのが、
「日本人製作家の楽器を弾いたのはこれが初めてです」
「これまで日本人製作家の楽器を人から薦められた事は無かったです」
「製作されたばかりの新品楽器を弾くのはこれが初めてです」
「ギターを製作してる人がここまでの楽器を作れるとは驚きました」 などです。

クラッシックの世界ではプロを目指す方々は取り敢えずは数百万のヨーロッパ製の楽器を演奏する事からがスタートなのだそうです。そして中でも純粋なるクラッシック奏者として活躍されている方々は可能な限り数千万クラス、可能な奏者なら数億の楽器、また一部の奏者さんはそれらの楽器を所有者さんから一時的に貸し与えて頂いて演奏されているとの事です。

そんな実情からも、たぶん現実的に日本人の個人製作家は製作だけで食べて行ける方は少ないんでしょうね。アマチュア演奏家には製作した楽器を売れたとしても、第一線の奏者に買っては貰えていないのが実情だそうですから、製作家の皆さんは内心さぞかし悔しい思いをされてるんでしょうね。その心情は察しがつきます。

ワタシも過去に、ミュージシャンから「やっぱり弾くなら、ギブソンかフェンダーでしょ」と散々聞かされて来ました。実際、日本人だから日本人の作った楽器を弾きたい、という方は稀でした。その多くがミュージシャンとして世間で認められお金を手にすると結局はオールドの楽器を入手するのが実情でしたからね。 なんだか寂しいもんでしたよ、ニッポンの技術屋としては。

でも、それがあったからワタシはオリジナルの技術の確立に辿り着けたとも思っています。
「取り敢えず、ギブソンにもフェンダーにも出来なかった楽器を作ってやる」と。
たーーーくさん、悔しい思いをし続けてきましたからね。今ではそれらに感謝ですよ。

だからこそ今度はチャレンジしたいのです。
奏者の手にする楽器がストラディバリであろうがグアルネリであろうが、その名器と比較して遜色無いと感じさせる事が出来る楽器をここ横浜で作り上げることに。

歴史に残る凄まじい気迫でドライブした鈴鹿のカムイの走りを観て、なお一層その思いが高まりました。 
カムイ、ありがとう。 そしておめでとう!!