vol.1244
こんにちは!
国立市で
美と健康を
美療という
視点でケアし
健康美容長寿の
実現を目指す
美療室ricoを経営しています
三島忠です
広島の宮島に研修に来ています
宮島といえば厳島神社
なんですが
ただいま
70年に1回の改修工事中のようです
まーでもこの感じの鳥居は70年1回しか
見れないので
これはこれでレアです
早朝に
厳島神社の境内を散策したのですが
歴史を感じさせながらも
モダンな感じも漂う
ちょっと不思議な神社です
舞台がいくつもあるのが
印象的でしたが
この舞台で
能などをやっていたのでしょう
広島では美容師として
そして
経営者として
自分がこの先どのように歩んでいくのか
自分を見つめ直すための時間です
宮島の厳島神社の
ロケーションの中で
想う事があります
「風姿花伝(ふうしかでん)」
という本をご存知ですか?
世阿弥という能の天才が
後継者の為に書き記した
「いかにして
トップスターであり続けるか?』
を説いた伝書です
室町時代の能の舞手といえば
今で言うと
エグザイルとかジャニーズとか
目じゃないくらいの
大スターかもしれません
世阿弥もこの厳島神社の舞台で
能を舞ったかもしれません
この書は秘伝の書で
世阿弥一族だけが
受け継いできた物でした
そんな貴重な本の中で
世阿弥さんが何度も
繰り返し説いているのは
「花」
という言葉
「花には種類がある」
と書いており
そのなかのひとつに
時分の花(じぶんのはな)
というのがあります
自分の花じゃなく
時分の花
時分とは
「一時的な」とか「その時だけの」
という意味だそう
若い頃の姿形が
カワイイとかカッコイイとか
そんな
生まれつき持っているもので
歳をとると衰えるものを
指しています
それに対して
まことの花
があります
これは長い年月稽古を重ねて
身に付けたもので
歳をとっても最後まで
散ることなく
残る花だとしています
時分の花が咲いているころに慢心することなくまことの花を目指して稽古せよ
そんな話です
人生のその時々によって
咲かせる花は違っていいし
それぞれが最高に
美しく咲くようにすれば
歳を取ることの恐怖からも
自由でいられるかもしれません
もうひとつ
花つながりで
森瑤子さんいう作家さんが書いた
「非常識の美学」というエッセイに
「バラとひまわりと造花」
という一編があります
女性はみんな花なのだバラもあればダリアも水仙もひまわりもあるひまわりはバラの美しくさをダリアは水仙の清楚さを羨ましく思うかもしれないけれどそれぞれはそれぞれの美しくしさをしっかり水も肥料もやって育てましょう35歳を過ぎて同窓会にでも行ってみなさい美人のバラや水仙はもともと綺麗だから水や肥料をやるのを忘れてしおれてしまったりする人生の後半で美しくさを発揮するのはたいていかつてのひまわりやダリアさん達なんだから
という事が書かれています
これ世阿弥の
「風姿花伝」に
書かれてるのと同じです
研鑽して育てて
その時々の花を咲かせて
人生その時々に合った
最高の花が咲けば
どんな種類の
どんな時の花も
美しいものです
そして
「造花」についても書いていて
ところでこの頃まだ若いのに水分のないようなかさついた女が多いとおもわない?一見綺麗だけどよく見ると味気ない匂いもないそしてうっすらとホコリすらかぶっていたりして下手に水をやると色が流れ落ちたりくったりしちゃったり造花にはなりたくないわね
というものです
これは
「若いのに生きた花じゃ
なくなっている人が
多いんじゃない」
って
話だと思うのですが
見た目だけ美しい花は
その時々の美しい花を
咲かすこともないし
育つ為の水を吸い上げることもしない
ただまあ
見た感じが綺麗なだけ
若いうちの
時分の花のまま
造花になってしまう
生きることは
時間が流れて行くこと
経験を積んで中身がしっかり
詰まってくるとそこから
もっと綺麗な花が咲く
「私はもう若くはないわ」
と暗くなるのも
「まだまだイケる」
って若作りするのも
本当の花をかくしてしまう
行為かもしれません
もちろん
中身をみっちり詰めるために
しっかり毎日養生を続け
食事 睡眠 運動もある程度
気をつけてる事は必要で
そのうえであなたらしい
経験と自信がしっかり
刻まれている顔をした
花を咲かせてみたいですね
そんな女性が1人でも
多く増えるように
美容師としての
花を咲かせたいと思います
そして
時分の花を咲かせる
美容師さんが一人でも多く
活躍できるよう
経営者として
精進したいと考えています
広島の宮島にて
そんな事を考えています
rico