日本人はもっと親バカになろう! | 船津徹の「世界標準の子育て」

船津徹の「世界標準の子育て」

ハワイ・ロサンゼルス・上海で国際人育成を行う船津徹の「世界標準の子育て」ブログです!

こんにちは。
ハワイ、LA、上海のTLC for Kids代表、船津です。

謙遜や謙虚を美徳とする日本人は必要以上に子どもを低く評価することが多いですね。

「◯◯ちゃんは勉強ができるね!」と人からほめられた時「そんなことありません。全然ダメです」と、とりあえず否定します。

でも母親の隣でこのやりとりを聞いていた子どもは「ボクは全然ダメなんだ…」と思ってしまうのです。

幼い子どもは「謙遜文化」を理解できませんから、母親の言葉をそのまま受け止めてしまいます。

また集団の調和を重視する日本では「人に迷惑をかけない子育て」が浸透しています。

デパートで子どもの後を追いかけて「走っちゃダメ」「そっちはダメ」「さわっちゃダメ」「騒いじゃダメ」と「ダメ!」を連呼する母親を見かけます。

 

人に迷惑をかけない子育て自体は悪いことではありませんが、必要以上に「ダメ、ダメ」言うのはNGです。


母親から「ダメ、ダメ」言われていると、子どもは自分はダメな人間だと思い込んでしまうのです。

文科省が高校生を対象に行なった調査で「自分はダメな人間だと思うことがある」という質問に対して72.5%が「とてもそう思う」「まあそう思う」と答えました。

「全くそう思わない」と答えた高校生はわずか4.5%でした。



謙遜の精神は素晴らしいのですが、人前で子どもを必要以上に低く扱うのはやめましょう。

「◯◯ちゃんは勉強ができるね!」と人からほめられたら「そうなんです!トンビがタカを生みました!」と、大いに肯定しましょう。

親バカ大いに結構なのです!

 

親が子どもを認めて、信じてあげなければ、一体誰が子どもの自己肯定感を育てることができるのでしょうか?

 

他人からの良い評価は素直に受け止めましょう。



我が子をほめたい!と思っていても、実生活では、注意したり叱らなければいけない場面が多くあります。

そんな時は頭ごなしに「ダメ!」と言うのではなく、なぜダメなのかを教えてあげましょう。

たとえば病院で走り回っている子どもには「ここは具合が悪い人が来る場所だよ。あなたがお腹がいたくて苦しんでいる時に友だちが走り回っていたらどう思う?」と、子どもに考えさせてください。

また「ダメ」と言わないで済む環境作りを考えましょう。

走り回るのが好きな子どもをデパートに連れていけば、叱らなければならないことは最初から分かっています。

そんな子どもは公園やグラウンドに連れていき、思いっきり走らせてあげればいいのです。

親であれば子どもの性格や好き嫌いは分かっているはずです。

子どもの適正に合った環境、好きなことができる環境を与えてあげれば、怒らなくてすむどころか、子どもをほめる機会が増えます。



東京都立川市にある「ふじようちえん」は世界一楽しい幼稚園と言われています。

その理由は幼稚園のデザインです。

子どもたちが自由に動き回れるように校舎を円形にし、教室を区切る壁をなくしたのです。

円形になっているので、行き止まりがなく、子どもたちは一日中ぐるぐると走り回ることができます。

この幼稚園では子どもたちが1日に平均4000メートルも動き回っているそうです。

子どもは動き回りたいし、走り回りたいし、木に登ってみたいのです。

「ダメダメ」言わなくてすむ環境をもっと与えましょう!

 

子どもが得意なことをやらせれば「すごいね!」「できたね!」とほめる機会が増えます。

 

この成功体験の積み重ねが自己肯定感を大きくするのです。

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子どもの自己肯定感を高めるには「二つの自信」を育てることが必要です。詳しくは拙著「世界標準の子育て」をお読みください!