2024年4月22日太宰治パンドラの匣(はこ) ネタバレあり | TKYNDBのブログ

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(´▽`)ノ



この道は、どこへつづいているのか。それは、伸びて行く植物の蔓(つる)に聞いたほうがよい。蔓は答えるだろう。

「私はなんにも知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当るようです。」 -太宰治 パンドラの匣よりー


深い!



それと、無茶苦茶だけど自分の正義のみをやたら繰り返し主張するような人、こんなやついるよねあるあるってとこも深い!


「おれは、生れてから、こんな赤恥をかいた事はねえのだ。育ちが、悪くねえのです。おれは、おやじにだって殴られた事はねえのだ。それなのに、豚のしっぽ同然にあしらわれて、はらわたが煮えくりかえって、おれは、すじみちの立った挨拶あいさつを仕様と思って、一ばんいい事ばかり言ったのです。一ばんいいところばかり選んで言おうと思ったんだ。本当に、おれは、一ばんのいい事だけを言ってやったつもりなんだ。それなのに、それを、ベッドに寝ころがって知らん振りして、なんだ、あの態度は! くやしくて、残念でならねえのです。なんだ、あの態度は! ひとが一ばんいい事を言っているのに、あの態度は! つくづく世間が、イヤになった。ひとが一ばんいい事を、――」
 だんだん同じ様な事ばかり繰り返して言うようになった。
 越後は、かっぽれをそっとベッドに寝かせてやった。かっぽれは、固パンのほうに背を向けて寝て、顔を両手でおおって、しばらくしゃくり上げていたが、やがて眠ったみたいに静かになった。八時の屈伸鍛錬の時間になっても、その形のままで、じっとしていた。
 実に妙な喧嘩であった。けれども、昼食の頃にはもう、もとの通りのかっぽれさんにかえっていて、固パンが、れいのらっきょうの空瓶を綺麗に洗って来て、どうぞ、と言って真面目まじめに差出した時にも、すみません、とぴょこんとお辞儀をして素直に受け取り、そうして昼食がすんでから、梅干を一つずつ瀬戸の小鉢から、らっきょうの瓶に、たのしそうに移していた。世の中の人が皆、かっぽれさんのようにあっさりしていたら、この世の中も、もっと住みよくなるに違いないと思われた。




まさかこの歳で太宰治に触れると思わなかったな。これもまた盲亀浮木。で、今の環境はまさしくパンドラの箱を開けてしまったみたいにろくでもないことだらけ。でも、俺のパンドラの匣にもまだ自分の知らない何かが残っているんだろうな。やっぱりなにかしら、希望ってものは残っている。


今回パンドラの匣を知るきっかけのユーチューブ超くだらないネットラジオ



太宰治の話しから始まり、盲亀浮木、最強のカンチョーVS最強のメンタル、全身ラバースーツの女性に心救われた話し、チンコをナタで切り落とそうとするモラハラDV夫、ペヤングは商品じゃなく時間を作っている。
内容広すぎw