間質性肺炎_PPFE_厄介だけど最近光が見えてきた。
胸膜肺実質線維弾性症(PPFE)は厄介な肺炎だ。治療薬ない。唯一の方法は肺移植しかない。少し前までオフェブも効果ないと言われていた。PPFEは、2つの進行特性がある。一つが10年以上かけて進行するパターン、もう一つが3年程度で進行するパターンだ。PPFEの進行が早いケースでは、UIPが引き起こされているケースが多い。そうなるとIPFより余命は厳しいことになる。緩慢な進行のケースは、UIPがない。その場合には、あまり息苦しさも感じなく寧ろ他の病気で命の最後を迎えるかもしれない。最近、PPFEの構造や発生理由が少しづづ解明されてきた。その画期的な研究が2026年5月に公表された論文だ。https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.aeb5967ChatGPT参考に作成この論文の中で最も重要なことは、IPFの線維化とはかなり異なるということだ。免疫細胞+ 炎症性線維芽細胞+ エラスチンを作る線維芽細胞+ コラーゲンを作る線維芽細胞+ 異常な上皮細胞IPFは炎症はほとんどなく線維化の自走で進行すると言われるが、PPFEは、炎症が必ず存在する。これと大量のエラスチンの発生だ。40人のPPFE肺を調べた研究では、 ドイツ23人 フランス17人合計40人のPPFE患者から肺組織を採取し、320,541個の細胞核を解析しています。さらにIPF患者9人の約20万個の細胞核と比較しています。1)最も驚く発見は「リンパ球が多い」線維化・弾性線維化と考えられていたが、リンパ球が多いことで、炎症⇒線維化のプロセスが動いていることが判明した。2)肺のPPFE病変の中に、小さなリンパ節のような免疫反応の場が形成されているB細胞・T細胞を含む免疫環境がPPFE病変に存在するT細胞とB細胞が関与していることになる。3)PPFEには、CXCL12CXCL14などの炎症関連シグナルを持つ線維芽細胞が増えていました。特に、LEPR+ / ITGA8+ / SFRP2+ / DIO2+という特徴を持つelastofibrotic fibroblastがPPFEで増えていました。よくは分からないが、どうも炎症が関与している遺伝子や細胞等のことみたいだ。4)PPFEにもIPFと共通する線維化細胞があるこれも非常に重要です。PPFEには、CTHRC1陽性fibrotic fibroblastという線維化を強く担う線維芽細胞が存在していました。しかも量はIPFとほぼ同程度でした。この細胞は、COL1A1COL1A2などを発現し、コラーゲン産生を担っています。つまりPPFEには、PPFEらしい線維化エラスチン+elastofibrotic fibroblastと、UIP/IPFなどにも共通する線維化CTHRC1陽性fibroblast→ コラーゲンの両方が存在するわけです。5)病変には「ゾーン」がある研究者たちはPPFE病変を組織学的に追跡し、**正常に近い肺から線維化した領域へ移行する境界(remodeling edge)**を見つけました。その周辺に、免疫細胞→ 炎症性線維芽細胞→ エラスチン線維化→ コラーゲン線維化などが組織化されて存在しています。これは、 PPFEが肺全体を一気に瘢痕化するのではなく、病変の「前線」が徐々に進んでいくようなモデルを支持します。6)だから「炎症→線維化」だけでは少し単純すぎる今回の結果から私なら、炎症↓線維芽細胞活性化↓エラスチン・コラーゲン沈着↓組織構造変化↓さらに免疫細胞が集まるという循環型として理解します。つまり、炎症 → 線維化だけではなく、炎症 ↔ 線維化です。UIPが蜂の巣ならPPFEはちくわだ。ちくわだけならあまり進まない。これにUIPが連動すると非常にたちが悪い。いま、ネランドミラストが使われだした。炎症にも効果がある。すこしでも、PPFEの進行抑制できることを願う。この研究は今年発表された。あまりにも遅い。PPFEは、過去網谷病といわれた。その後神奈川で再度研究され、分かってきたことがある。かなりの患者が存在するみたいだ。またこの病の引き金は様々あるが、特発性の原因としては、インフル等による肺障害がトリガーになるみたいだ。個人的にはあと遺伝の要素が強いように思う。