青年の主張 | 『時たま山伏、いつもは音楽制作者』

『時たま山伏、いつもは音楽制作者』

クサリ一本で垂直な崖を登ったり、畳一畳もない岩塔の上で日がな過ごしたりする、山伏に憧れる音楽制作者のブログ。

朝ラン終わりに小学校正門前のコンビニで一服ついていると、言い合いをしながら駅方面に千鳥足で歩いていく学生らしき男女を見かけた。


「俺はオマエとしかやってない」

男の声でこう聞こえた。


酔っ払った女の子は男の子にベッタリ寄りかかり、歩道をジグザグに波に揺られているかのように歩いているのだが、表情というか雰囲気はちょっとシリアスな空気だった。


「かわいい」とか「好きだから」とか、これも男の声で聞こえてくる。


僕の前を通り過ぎるあいだの数十秒の会話だが、僕が洞察力を動員してあれこれ思うには十分過ぎるくらいの会話。


女の子は言葉にならない声で首を大きく振って相槌を打っていたから、これは男の子の身の潔白を訴える懸命な主張だったのだろう。


花壇のフェンスにあったポスターに書かれていた「花を大事にしましょう」という小学生直筆の言葉と「俺はオマエとしかやってない」という言葉がいっぺんに目と耳に入ってくるさまはなかなかシュールだった。歌詞のテーマやネタには参考にはならなそうだ。


彼女とどこまで一緒に行くのかはわからなかったが、しっかり寄り添って彼女をしっかりフォローするんだぞと、オジサンは思った。




近所の建設現場の仮設足場に掲げられていた標語。



大手ゼネコンの主張する言葉は力強い。

上から目線なのは、さすが大手。

笑笑