最強の吉日 | 『時たま山伏、いつもは音楽制作者』

『時たま山伏、いつもは音楽制作者』

クサリ一本で垂直な崖を登ったり、畳一畳もない岩塔の上で日がな過ごしたりする、山伏に憧れる音楽制作者のブログ。

僕の実家のトイレには昔から六曜や吉日・開運日、二十四節気などなどさまざまな"今日は何の日"が書かれた月めくりカレンダーが貼られている。


トイレで便座に座るたび、やることのない僕はカレンダーを隅から隅まで読んだ。毎日の事だ。結果、まだろくすっぽ漢字も書けないガキの頃から、「啓蟄」だの「赤口(しゃっく)」だの、馴染みのない漢字を書けたり読めたりした。

逃げ恥婚の発表で使われ、ちょっと前に話題になった「一粒万倍日」も「グリコのキャラメルのことか?」と思って国語辞典で調べた小学生の頃にどんな日なのかを知った。。。


暦と共に生きていた時代には、その日その日に意味があって、迷信めいたところもあるのだろうけれど、それらを拠り所にして営みの方向を決めて生きてきたようなところもあるのだろうと思う。


彼岸や盆ですら忘れてしまう昨今、仏滅に厳しい山へアプローチしたり…etc…、暦が自分の営みに何か影響することはほとんどない。

吉日やらを読めて書けて意味を知っていても自分の生活に役に立った記憶はあまりない。



足掛け2年に及んだレコーディングセッション、秋に発売される予定のアルバムからのシングル曲が615日に先行リリースされた。




ちょっとカッコよくキメた曲。

歌の主人公になったかのごとく、妄想力を最大にしてディレクションさせてもらった。


天赦日で一粒万倍日、という今年最強の吉日にリリースすることを決めたそうだ。

若い、しかもバンドマンたちが「先行シングル、いつにする?」などとミーティングしている時に「"てんしゃにち"がさぁ」とか「"いちりゅうまんばいび"ってさぁ」とか話していたのだろうな、なんてことを勝手に妄想して、微笑ましく思った。


読み方を知っている事がどうも役に立ったようである、笑笑