年が明けてから…1月もあと何日かで終わる。
家族で静かに松の内を過ごして、StayHomeを守ってのんびりしていた月半ば。
ボチボチ動きだそうか…と思っていたところにそれを見透かされていたかのごとく、ギターダビングのトラックや歌のトラックのファイルが次々に送られてきた。
レコーディングでは、星取表という一覧表を作る。どんなものを録っていくのか、曲ごとに楽器や歌やコーラスなどどを表にしたもの。
録り終わる毎にチェックしていくのだけれど、チェックマークが埋まっていくのを見てレコーディングが進んでいることを実感していく。
歌録りは月内には終わりそうである。
リモートワークだから、同じ空気を感じてのコミュニケーションがとれなくてもどかしいこともあった。
けれど、歌声から歌い手の気持ちをじっくりと洞察してみたり、俯瞰して聞いてみるなんていう事もでき、自分の中に新しくレコーディングディレクションの物差しができたことは収穫だった。
コロナ禍ながら得るものが大きかったと思っている。どんな状況下でも前向きでありたいし、禍を転じて福となす人でありたい。
今回のレコーディングで一足早く完パケた曲。
あるイベントで優勝したご褒美としてスポンサーであるイヤホンメーカーが制作したビデオクリップ。たぶん今回のアルバムにも収録されることだろう。
あぁ、このシンセベースは奥秩父の山の中で確認したなぁとか、ミックスの仕上がりは日赤のラウンジで聴いたなぁ、とか。いつもはミキシングコンソールとエンジニアの後頭部しか視覚的な思い出がないけれど、リモートならではのさまざまな思い出が重なって感慨ひとしおだ。