<前回まで>
GrossGlockner Ultra-Trail 参戦紀(1)
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第1チェックポイントのFerleitenを関門時間5分前にエイドアウト。
ここから第2チェックポイントのGlocknerhausまでは14km。
標高約1,500m以上をいっきに登る登攀区間。
感覚的には富士山五合目から山頂といったところか。
登りは自分が得意とするところ。
「よし、この区間はきっちりとペース計画どおり進むぞ」
予定では5時間。
暗闇の中を淡々と登る。
やがて森林限界を越えて展望がひらけてくる。
目に入ってきたのは、連なるヘッドライトの明かり。
「うっ、あんな高いところまで行くのか・・・」
とにかく休まず足を出し続ける。
さすがに途中で休憩をとる選手が現れだす。
うしろにピッタリとくっつけば、道をあけてくれるようになる。
このあたりのポジションだと自分の登りの方が速い。
(関門時間ぎりぎりラインだけど)
時計を見ると、エイドを出発してまだ1時間。
「ということは、まだまだ登るんだよね」
登りきったと思ったら、さらに長い長いヘッドライトの列が目に入る。
もう、笑いしかでてこない。
「これこれ、楽しまないと・・・」
2時間、3時間を過ぎても平坦なところは一切ない。
ひたすら登る。
標高は2,500mを超えてきた。
やがて上の方に雪渓が見えてきた。
ヘッドライトの明かりはそこを直登している。
ロープも何もない雪渓をよじ登る。
数百メートルはあるだろう。
「マジか?」
滑ったら間違いなく下まで止まらない。
ポールを突き刺しながら一歩一歩進む。
「寒い・・・」
振り返ると続々と雪渓を登ってきているのが分かる。
「ふぅ~」
ここでレインジャケットを着る。
補給食を食べながら小休止。
ここからエイドまでの2~3kmは下り基調。
とはいえ、雪や岩場が続いており、楽ではない。
コースマーキングはあるのかどうか分からなかった。
前を進む選手を頼りにするしかない。
気付くと少しずつ夜が明けてきた。
周りの山容も見えてくる。
まさしくヨーロッパアルプスの山々だ。
「おおっ~」
テンションも上がる。
ところどころで立ち止まって写真を撮る。
「いいね、いいね」
見渡すとオーストリア最高峰のグロスグロックナーが見える。
「おっー」
槍ケ岳に似ている。
すぐに分かった。
眼下には湖とエイドの小屋が見えてきた。
つづら折りの下りトレイルをおりて到着。
第2チェックポイントGlocknerhaus(36km地点) 7時間53分
ペース計画5時間に対して約4時間。
「かなり頑張ったぞ」
制限時間10時間に対しても2時間の余裕ができた。
エイドでは温かい紅茶をいただく。
グロスグロックナーを眺めながらエナジーバーを食べた。
となりの選手に話しかけられる。
「わざわざこのレースに出るために、ここまで来たのか?」
「Yes」と答えると、
「おまえもよっぽどもの好きだな」
と笑われた。
「You are also」
と返事をしといた。
エイドではスイカ、オレンジ、バナナなどのフルーツを中心に食べた。
トイレですっきりしてエイドアウト。
なんだかんだで20分ほど滞在。
気持ち的にはかなり余裕が出てきた。
「さあ、こっから楽しむぞ」
(つづく)
そろそろ走らないと(^-^;
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