<前回まで>
六郷満山ひとり峯入り行(1)T-1コース
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国東半島ロングトレイルT-3コースの起点である並石ダムでは携帯の電波が入った。
なので休憩をとりながらこの日の宿である「あかねの郷 渓泉」に電話をした。
チェックインが何時になるか分からないことを伝えると、
「午後6時頃、状況について再度ご連絡ください」とのこと。
宿泊当日なのでキャンセル料は宿泊費の100%。
G.W.価格ということもあって安くない。
「なんとか宿まで行きたい」
けれどルート通り進むとなると、あと35kmほどある。
しかもトレイル・・・。
このときの時刻は午後3時。
「とりあえず、行けるところまで行こう」
ダム湖の裏手から山の中に入る。
少しペースを上げる。
それなりに疲れもあってそれほど速くは進めない。
朝から口にしたのはミックスナッツとエナジーバーだけ。
「お腹も空いてきた・・・」
初日から「修行」の様相が色濃くなってきた。
この区間のトレイル自体は快適。
三嶋神社、田原地峠を経て先へと進む。
そして六郷満山第8番礼所の「長安寺(ちょうあんじ)に到着。
ここは「花の寺」としても有名らしい。
ちょうどシャクナゲが綺麗に咲いていた。
本堂の千手観音を参拝して先へと進む。
すぐにトレイル(自然道)に入る。
ここから、ひと山越える。
距離にして1.8kmほど。
そのあと舗装道に出るのだがルートが分からない。
何の目印も見当たらない。
仕方がないので手がかりを探しながら舗装道を歩く。
1km以上進んだところで「天念寺」の看板を見つけた。
「あ~、かなり余計に進んでしまった」
その標識通りに進み、六郷満山第9番礼所「天念寺(てんねんじ)」に到着。
ここのご本尊は釈迦如来と薬師如来。
実際に見ることはできなかった。とりあえず参拝。
すぐさま近くの「鬼会の里(おにえのさと)歴史資料館」に立ち寄った。
ここの営業は午後4時まで。
そこをなんとかしてもらい、ざるそばを食べさせて頂いた(午後4時30分過ぎ)
「あ~、やっとお腹が落ち着いた」
水もすでに無くなっていたのでペットボトル1本を購入。
トレイル入口まで、ゆっくりと歩いた。
ここから再び、ひと山越える。
距離は短いけれども結構、急峻だ。
それにだんだんと薄暗くなってきている。
このあたりは「天念寺耶馬(てんねんじやば)」と呼ばれている。
山と言っても岩峰があちこち見られる険しいところ。
鎖場もある。
「その名のとおり、ヤバイなあ」
怖れをなして、岩の「無明橋(むみようばし)」は渡らず。
標高はさほど高くないけれど高度感がある景色。
コース通りのルートを通って山を越えた。
下りるとすぐ正面に六郷満山第13番「無動寺(むどうじ)」が見えた。
すでに午後5時をまわって拝観時間は過ぎている。
本堂の前で参拝だけした。
無動寺から300mほど離れたところに、
六郷満山第12番礼所「椿光寺(しゅんこうじ)」がある。
お寺の前には大きな弘法大師像が立っていた。
本堂はまだ開いており、住職と話しをすることができた。
ここでお寺からお接待を受ける。
六郷満山ひとり峯入り行をしている話しをした。
当然、
「今日はどこまで行くのか?」
ということになる。
正直に、
「どうしたらよいのか迷っている」
と答えた。
もう日没も近いということもあり、ここから宿まで車で送ってもらうことになった。
バナナやお菓子なども頂いた。
ホント、「椿光寺に仏様あり」という気持ちだった。
そのご慈悲には感謝しかない。
とりあえず初日(5月3日)の峯入りはここで終了。
住職の運転で「あかねの郷 渓泉」まで向かった。
ちょうど宿に着いた頃に日没。
住職にお礼を言って別れた。
宿の部屋は広々としていた。
すぐに入浴をしてこの日の疲れを流した。
あきらめていた夕食も美味しく食べることができた。
午後10時頃、就寝。
峯入り行一日目:39km
(つづく)
修業中は禁酒
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