UTMF完走記(3) | Challengeな毎日

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感謝の気持ちを忘れずに、マラソン、トレイルランに励んでいます。
めざすは、UTMB!

A8 西富士中学を出て、いよいよ天子山塊へと向かう。


登山口に向かう沿道で応援してくれている、おばちゃんから、


「あと3分の1だよ~」


と声をかけられる。


「それ、応援になっていないよ」


と答えると笑っていた・・・。


登山口からは急登が始まった。


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少し休んだせいか、こころなし足が楽になった気がする。


STYの選手に負けじと付いて登る。


それもつかの間、すぐに付いていけなくなる・・・。 


手持ちの計画表では、A8エイドから天子ケ岳山頂まで2時間。


「2時間、頑張れば」


そう思いながら休み休み登る。


おそらく、家族や仲間たちはランナーズアップデートでタイムを見てくれている。


そう思うと頑張れた。


(帰宅して知ったが、家族は一度もランナーズアップデートをチェックしなかったとのこと(-_-メ) 


「2時間っていうと、キタタンの姫次よりも大変なんじゃないか?」


とにかく登って登って・・・。


(写真を撮る余裕もなくなっていた)


そして登る。


予定の2時間たってもまだ山頂に着かない。


ほぼ無心に近い状態だったと思う。


何かにとりつかれたように登った。


そして山頂に到着。


結局、2時間9分ほどかかった。


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明るいうちにできるだけ進みたかったので、ほとんど休まずに長者ケ岳へと向かう。


「今度は50分か・・・」


そう思いつつ、ふたたび黙々と進む。


斜度はさっきよりもきつくない。


だいたいこのあたりになると、白ゼッケン(UTMF)の面々が同じような気がする。


こっちが休んでいると抜いて行き、向こうが休んでいるとこっちが抜いて行く。


「きついのはみんな同じ」


結局、長者ケ岳には30分ほどで着いた。


(まったくもって、写真を撮る余裕なし)


浮いた時間、ゆっくりするつもりで補給食を食べる。


だんだんと日が暮れてきた。


いよいよ二晩目に突入する・・・。


次に目指すは、天狗岳


せっかく登ったのに下る。 そしてまた登る。 


「なんとも理不尽な・・・」


STYの選手から、「頑張りましょう」と何度も声をかけられた。


同じUTMFの選手からは、


「とにかく完走目指しましょう」


「一歩一歩、行きましょう」


と声をかけられる。


みんなで、このボスキャラ(天子山塊)と闘っている気分。


天狗岳には、ほぼ予定どおりの1時間弱で到着。


山頂で補給食を食べながら休憩。


だんだん、ジェルもきつくなってきた。


半分水で流し込む。


次は熊森山だ。


ここの山頂は急きょ、給水ポイントになったところ。


そして最後のエスケープポイント・・・。


正直、そのエスケープルートで下りようかどうかかなり迷った。


とりあえず、熊森山山頂まで登らないことには話にならない。


だんだんと休憩の間隔が短くなる。


登って、登って、


そしてまた登る。


あれこれ考えるのをやめた。


頭に浮かぶのはネガティブなことばかり。


これでもかと登る。


そして、熊森山山頂に到着。


なんだかんだ言って、ほぼ予定どおりの1時間4分


ここで、「命の水」を有難くもらう。


(ホントに有難い給水だった)


その水をボトルに入れてお茶を作った。


「やっぱりお茶だと飲める」


少し休憩をしたあと、いよいよ天子山塊の最高峰、毛無山(1964m)へと向かう。


トレイルを下りる、下りる。


そして下りる。


途中で、


「あ~、エスケープポイント過ぎたんだ」


ということに気付く。


もう、前に行くしかない。


幸い時間はある。


いつしか、他の選手と交わす挨拶が、


「お疲れ様~」


に変わっていた。


手元の計画表では毛無山まで、3時間。


「ううっ・・・」


途中でサバイバルブランケットに包まって寝ころんでいる姿を見かけるようになった。


そのたびに同じようにしたい衝動にかられた。


けれどもなんとか思いとどまる。


UTMBではコース上の睡眠行為は失格の対象になると聞いたことがある。


なので、このレースでもそれはしないようにしようと思っていた。


とりあえず、熊森山からの下りは終わったようだ。


そしてふたたび、


登って、登って・・・。


そして登る。


もうほとんど、このあたりの事を覚えていない。


きっと、「記憶から消してしまいたい事実」なのだろう(^^;


毛無山には、2時間40分ほどで到着。


はて? どんなところだったか?


やはり覚えていない。


写真も撮っていない。


「あと残すは2つ」


「雨ケ岳と竜ケ岳だ」


そう思ったのは覚えている。


登ったあとは、下る。


下って下って、下る。


そろそろかと思いつつも、


さらに下って下る。


ライトの光がまだ下の方に見える。


基本的に勾配は急なので下りといえども走ることはできない。


一歩、一歩足場を確認しながら進むことになる。


それでも何回も滑って転ぶ。


もう、ふんばる力も弱くなっているからだろう。


そして息つく暇なく、


登って登って、登る。


そして登る。


暗闇と霧のせいで、この先がどのくらいの山なのかまるで分らない。


時折、上の方で光が見える。


「まさかあそこまで行くんじゃないよね」


何度もそう思った。


そのたびに期待を裏切られた。


しだいに、「キツイ」と思うよりも、


「いったい何なんだこのコースは(`□´)!」


と思うようになる。


(責任転嫁するかのような言葉に、自分の醜い面を見た気がする)


そして、


「だったら止めればいいじゃない?」


という家族の言葉がリアルに思い浮かんだ。


それに屈するのも悔しくて前に進む。


1時間30分の予定に対して、1時間23分雨ケ岳に到着。


なんだかんだいって、計画どおりに進んでいる・・・。


「あとひとつ・・・」


そして最後の竜ケ岳に向かう。


その前に、果てしなく続く下りトレイルをおりる。


ホントに長い。


下りたかと思ったらさらに下りていく。


さすがに膝が少しやばくなってきた。


他の選手との集団についていくことで何とか進む。


今度は登り返し。


補給をしながら休憩。


うしろを振り返ると、ヘッドライトの光が連なっている。


光の線がそのまま山のかたちになっている。


後ろの方はまだ毛無山だ。


「あ~、みんな頑張っているんだよね」


なんとなく元気がでてくる。


「こいつで最後だ」


そう思って登りきる。


竜ケ岳には、1時間24分ほどで到着。


山頂でしばらく休憩。


多くの人は休まずにそのまま下りていく。


「早くこの山から抜け出したい」


そんな気持ちなのだろう。 もちろんそれは自分も同じ。


あとは、A9 本栖湖スポーツセンターに向かって下山するだけ。


スイッチバックのトレイルをひたすら下りる。


いつしか人の列ができている。


けれども誰ひとり、追い抜くこともなく淡々と下りていく。


みんな無言だ。


そして文明の光が見える。


グラウンドを半周してA9 本栖湖スポーツセンターに到着。


23時39分 A9 本栖湖スポーツセンター (129km)


天子山塊(27km)の区間に11時間7分かかった・・・。


ボスキャラを撃破!


Challengeな毎日

(長くなってすみません。つづきます)



お疲れ様です!

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