その(1)からのつづき
木曽駒ケ岳の山頂で景色を堪能したあと、先へと進むことに。
時刻は12時15分ぐらいだったと思う。
まずは目の前に見える、「宝剣岳」へと向う。
しばらく歩いていると、
「こんにちは!」
と声をかけられる。
今朝、バスセンターで話しをした、ご夫妻だった。
ちょっとしたことだが、凄く嬉しい。
復路は「中岳」に登らずに巻き道を歩く。
宝剣岳に近づくにつれて、クサリ場があらわれてきた。
それなりに急なルートだ。
そして、宝剣岳(標高2,931m)に到着。
千畳敷カールを見下ろす感じでよく見える。
登ってくる人、降りる人。
とりあえず手を振ってみる(^^;
ここからの景色も素晴らしかった。
しばらくしたあと、「いざ空木岳方面へ!」
頂上直下は結構、岩場が急で高度感がある。
振り返ってみると、通ってきたルートはこんな感じ。
地図を見ると、破線のコースで(危)マークがついていた。
クサリがあるので、しっかり進めば問題ない。
ただし、滑落したら無事ではすまないだろう。
クサリ場を抜けて、三ノ沢分岐まで来るとなだらかになる。
ここからは楽しみにしていた稜線歩きだ!
右手には御嶽山。
前方には、これから進む稜線がのびている。
このあたりまで来ると、ぐっと人の数が少なくなる。
ここを歩く人は縦走する人だけだ。
「この稜線、たまらない!」
ここからは、ポールを出して歩き始める。
まだこの時点では、どれが「空木岳」だか分からない(^^;
ホント気持ちがいい。
このあたりでは13時頃だったと思う。
計画ではもっと早い時間に通過する予定だった。
ロープウェイの待ち時間(約2時間)が大きく影響している。
気になるのは、今夜泊まる予定の檜尾非難小屋。
たしか10人程度の広さしかないという。
おそらく多くの登山者が来ると思ったので早い時間に行くつもりだった。
「まあ、なんとかなるだろう」
なんの根拠もなく、そう言い聞かせて稜線を歩く。
急いで歩くには、あまりにももったいない。
午後になってから少し雲が出てきたが、稜線が隠れることは一度もなかった。
たまにすれ違う人がいた。
千畳敷からロープウェイで下りて今日のうちに下山してしまうとのこと。
少しずつ日が傾きかけてくる。
それによって光を浴びる山の様相も微妙に変わってくる。
そんな違いに気づくと、なんだか嬉しい。
そして14時30分頃、「檜尾岳(標高2,727m)」に到着。
誰もいない。 山頂を独り占めだ。
ここから非難小屋が見える。
歩いて10分ほどの距離だ。
14時40分頃、檜尾非難小屋に到着。
やはり多くの先客がいた。
自分は11人目ぐらいだったと思う。
なんとかスペースを分けてもらう。
話しをしながら、しばらく身体を休めることにした。
話しの内容はもっぱら、
「今日は何人の登山者がここに来るんだ?」
だったと思う。
ほかにも過去のギュウギュウ詰めだった経験談などを聞かせてもらう。
結局、このあと6人がやってきた。
さすがにそれは無理だと思ったのか、二人の方がツェルトを張って外で夜をこすという。
せっかく早く来たのに後からきた若い人たちに譲った形となる。
「すごいというか、心が広いな」
夕食のカップ麺を食べたあと、夕暮れの山々をしばし眺める。
「きっとあれが明日登る空木岳なんだろうな」
持参した赤ワインを飲みながら静かな時間を過ごす。
1日で走りきってしまうトレランでは味わえない楽しさだ。
ワインが効いたのか、この日は19時に就寝してしまう。
(つづく)
山で過ごす時間は贅沢な時間
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