耐震診断とは何を調べるのか?
今日は耐震診断について、基本的な部分をお話しします。耐震診断とは何を調べるのか、一言で言えば、地震に強いか弱いかを壁の量と強さで評価するということです。
壁の強さとは?
耐力壁とは、地震の揺れに対して「頑張ってくれる壁」のことです。例えば、最近の家だと外壁の内側に構造用鋼板を張ったり、筋交い(斜めに木材を入れて補強するもの)を入れることがあります。これが耐力壁です。
耐震診断では、耐力壁だけでなく、筋交が入っていない壁も地震に対して有効だとして計算に入れていきます。
壁の点数の付け方を簡単に説明すると
例えば 筋交いが入っている壁:2点 • 外壁(モルタルやサイディングなど):1点• 内壁(石膏ボードにクロス貼り):1点
• 外壁(1点)+筋交い(2点)+内壁(1点)=合計4点です
筋交いがない壁だと、外壁1点+内壁1点で合計2点となります。このように、家の壁を一つずつ評価し、合計点を出します。
もちろん、診断はこんな単純なものではなく、釘の太さや間隔などによって点数が変わりますし、筋交いに金物が付いているかどうかでも変わります。
点数と安全性の判断
耐震診断では、家の床面積に対して必要な壁の点数が法律で定められています。この基準と実際に調べた壁の点数を比較することで、安全性を判断します。
例えば:
• 必要な壁量と実際の壁量が同じ場合、評点は「1.0」となり、一応安全とされます。
• 必要な壁量に対して3割足りない場合、評点は「0.7」となります。