業者の本音  | 還暦建築士の日記:リフォーム百科事典

還暦建築士の日記:リフォーム百科事典

YouTube『リフォーム百科事典』を主宰する田口が、住まいと人生の最適解を求めるために、自分で意思決定して自分の人生を歩むため家つくりについてのヒントをお届けします
 

 

  生活者にとっては20万の工事も高額な買い物なのに

 

メールが届きました、ある業者に工事の金額を聞いたところ20万だと言われたが、

他にも数社の見積もりを取りたいので、現地調査に来てほしいという内容でした。

 

さて、20万の買い物は確かに高額になりますが、業者の立場での本音はどうでしょうか?

 

実際の施工に関する仕事以外の、リフォーム会社としての仕事は下記になります

現地調査〜見積書作成〜商談〜契約〜工事の段取り・職人や材料手配〜ご近所挨拶〜工事当日の管理〜請求書作成〜集金 

20万の工事でも、これだけの仕事の流れが必要になります

仮に20万のうち業者の利益が30%だとすると、利益金額は6万円です

6万円では人件費にもなりません

業者にとってはやりたくない仕事になります

まして、相見積もりで値段競争となると、初めから競争に参加しないのが正解かもしれません

 

また、成約にならなかった案件に関わった人件費は、成約となったお客様が負担することになますから、相見積もりはお断りと明言する会社もあります

私は、これはこれで正解だと思っています

 

業者の立場で書きました

異論もあるでしょう

 

では、どうすればいいのか?

安くするなら、直接職人に依頼する方法があります。

その場合、見積もりが手書きかもしれませんし、サービス精神を期待できないかもしれないです

しかし、確実に安くなります

 

もう一つの方法は、相見積もりを止めることです

お寿司を食べに行く時、価格だけで選ぶなら1皿100円の回転寿司で決まりです

リフォームも同じ。その人、その業者の価値を価格だけで判断するなら回転寿司業者しか残りません

良い業者は、『これだけしか予算がない』と正直に言えば、工夫してくれるはずです

 

結局は、信頼関係があるかないかですよね

お客様が業者を信頼するなら、業者は応えるし

価格しか見ないお客様には、価格なりの工事をするだけになります

 

その上で、どちらを選ぶかは皆さん次第です