C25セレナの入庫です。
元々のご用命は、走行中に異音がする。
お客様いわくハブベアリングじゃないですかね？とのご依頼。
同乗確認してみると……う〜んハブじゃないんじゃないかな……ってな具合。
音的に、CVTがロックアップに入った時の、低い振動音が響いてるような感じ？
実際に車両を点検して見ないとなんとも…といったところなので、お車お預かりにて、車全体含めて点検をする事に。
で、預かってみると、駐車場で少し車両を動かしただけで、足廻りがガタガタなのがわかる。
あ…これ、アカンヤツや…
リフトアップして、点検するとロアーアームがガッタガタで………も、も、もげそう
ハブの異音どころじゃ無い……とりあえずこのガッタガタなの直さないと、ロードテストも出来ねっす
って事で、予算的に今回はとりあえず足廻りであきらかに異常がある部分のみ作業する事に。
わかってはいたけど、とにかく錆が凄い！
元々東北で使用されていたっぽいんで、とにかく錆が凄い。
ボルトが緩まない
抜けない
抜けない
やっとこさボルトを抜いても、ロアーアームとナックルの取り付け部が完全に固着して…
全〜然抜けね〜〜っす
以前作業した北海道で使用されていたエクストレイルのロアーアームキツイぞー、ヒェ～
ここから1ミリも動かないんですがっ。。。長期戦です。手と腰がツラい
上から、カーーン叩きたいけど、車載じゃそうもいかないしなぁ。
ちまちま叩きながら、潤滑剤入れての繰り返しです。
ロアーアームを外すのに、スタビのリンクを外す必要があるのですが、こちらもナットが錆で外れない。
仕方ないので、サンダーでボルトを切断。
リンクもやばそうだったので、ついでに交換してしまいまっす！
左側のタイロッドエンド。
これはブーツ完全に切れてから、どれくらい経っているのだろうか…ペッタンコになっとる
ただ、タイロッドエンド自体は１回交換されているっぽくて、ガタ等は無い。
ブーツだけ交換。
錆びたボルト
手強かったぜ
ロアーアームって、タイヤ付け根の下側を支えてるアームになります。
人間で言うと、足首的な感じでしょうかね！
足首グニャグニャじゃあ、まともに歩けないっすよね。
今回、ロアーアーム交換と同時にサスペンションメンバーのガタガタも修理したので、下半身がドッシリとしたセレナに生まれ変わりました。
この差を感じて欲しい
このドッシリとした、安定感のあるセレナの動きを感じて欲しい
修理する前までがいかに、下半身が不安定な状態で走ってたかって事をですね。
トータルで結構な金額かかりましたし
これはあくまで私の考えですが、車の調子が良い・悪いって、「車が辛い状態」の時がわかり易いと思うんですよね。
例えば、駐車場でちょい前出て後ろ下がってとか、信号待ちからスタートする時とか。
車にとって、負担の多い状態。
走り出してある程度スピードが出てしまえば、車にとって負担の少ない状態になるので、車の良し悪しってわかりづらいんです。
もちろん、診る場所にもよりますけどね。
今回のセレナも、正直それなりにスピードが出てしまうと、割と普通に走れちゃうんです。
人間が自転車乗るときに、うーん辛いなと思う状況と同じです。
走り始めはペダル重いし、段差乗り越える時もスピード出てない時の方が辛いですよね。
その瞬間の車の挙動で、「あ、何かこの車調子悪いな…」って感じるんです。
で、車を動かした感覚を、実際に車両を点検する時に要注意ポイントとして抑えておけば、リフトに上げて点検する時に活きるんですよね。
そうすると、良い点検が出来る
ので、自分の感覚って大事にしてます
実は今回のセレナは、この辺りだとあまり見かけない4WDの貴重なセレナでした。
大事にお乗り下さいませ〜
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