トミカ歴代名車コレクション 創刊号〜第6号(静岡県先行販売) | 朝比奈武弘のトミカ写真館

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動画で紹介したトミカが所持してるのか判断できなくなってきたので管理用に掲載。掲載画像は全て二次利用不可。このブログはタカラトミーや各特注元とは一切関係ありません。基本的にiPhoneで撮影した画像を掲載しております。


2022年5月17日から静岡県下の書店で先行販売された「トミカ歴代名車コレクション」。株式会社朝日新聞出版が発刊する分冊本で、付録はトミカとなっています。創刊号は税込990円で第2号から第6号までは税込1,969円となっている。過去にも静岡県ではリサーチ目的で色々な出版物が先行販売(試験販売)されてきましたが、この歴代名車コレクションもその一つのようです。この分冊本は本シリーズだけのオリジナルカラーデザインのトミカが付属するのが魅力的となっており、付録のトミカは全てベトナム製となっています。


まず創刊号は日産 フェアレディZ 432が登場しました。ボディカラーはシルバーとなっており、どこかで見かけたようなボディカラーとなっています。このトミカ自体は40周年記念の際に新規で製作された金型のものを使用しています。


トミカのアクションはサスペンションと左右ドア開閉となっており、内装パーツは赤シートとなっています。


しかし1番の問題点はこのトミカなんと、テールランプ等の塗装がされていない単色塗装のトミカなのである。これは「トミカ登場当時の仕様を再現!」ということなのかもしれないが、それはあくまで30周年復刻トミカのように180円で売るから許される所業だと思います。創刊号はまだ990円なのでまだマシですが、第2号以降はほぼ2,000円でこのクオリティで販売されます。


創刊号は単体での動画紹介となっています。


トミカ紹介台数 0024台目


第2号は2022年5月31日発売で付録のトミカはスバル 360です。こちらもトミカも屋根部分の白色はあるものの、ヘッドライトやテールランプの塗装はされておりません。こちらのトミカも新金型のものを使用しており、アクションはサスペンションとボンネットの開閉が可能です。こちらも内装パーツは赤シートとなっています。


本シリーズだけのオリジナルカラーデザインを謳っていますが、1984年に行われたトミカてんとう虫フェアで似たようなカラーリングのトミカが販売されていますが、こちらはワイドタイヤを履いていないからセーフなのでしょうか…?ちなみに本誌の中でもそのてんとう虫フェアの記載はありますが、なぜか写真がありません。


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第3号は2022年6月14日発売で、付録のトミカはトヨタ 2000GTです。こちらのトミカは2003年1月に発売されたトミカギフトセット「The TOYOTA」の封入品であるトミカリミテッドの金型を流用したトミカで、後期型仕様となっています。ボディカラーはゴールドとなっており、過去に色合いは異なりますが、「トミカリミテッド100万台記念モデルベストセレクション10台セット」の封入品で前期型仕様のものが既に登場しています。


アクションはサスペンションと左右ドア開閉が可能です。内装パーツは白シートとなっており、他のトミカ同様にテールランプは塗装されていません。ただしヘッドライトはシルバー塗装の別パーツとなっています。シャーシはクロームメッキ塗装がされている為、マフラー部もクロームメッキ塗装となっています。


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第4号は2022年6月28日に発売されました。付録のトミカはオート三輪の代名詞、ダイハツ ミゼットです。トミカで多数バリエーションが存在するMP型ミゼットのトミカで、こちらも新金型のモデルとなっています。


アクションは荷台部の幌が脱着可能となっています。こちらも他トミカ同様に単色塗装となっています。こちらのモデルも色合いこそ違いますが、TDPシリーズや鈴木オート仕様で緑色のミゼットが既に販売されています。


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上記3台はこちらの動画で紹介しています。



第5号は2022年7月12日に発売され、付録のトミカはいすゞ ボンネットバスとなっています。他モデルと異なり、こちらのトミカはライト等の塗装こそありませんが、車体のラインをタンポ印刷と塗装で再現されています。それ故にエラー品も多かったようですが…。


トミカ自体は2019年ごろに新規で作られた金型を使用しています。アクションはサスペンションのみです。個人的には他の5台に比べると1番マシなモデルだなと思います。車内パーツは赤シートとなっています。


こちらのボンネットバスのカラーリングですが、どこかで見覚えがあるような気がしていましたが、Twitterでの指摘でトミーテックから発売されているザ・バスコレクションシリーズから2011年4月に発売された2台セットA いすゞBX352・BA74のいすゞBX352のカラーリングに似ています。同じいすゞBXのボンネットバスのモデルなので元ネタはこれの可能性が高いですね。



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そして記事編集時点では最新号となる第6号は2022年7月26日に発売されました。付録のトミカはマツダで コスモスポーツで、トミカ自体は2010年に登場した新金型を使用しています。トミカではホワイトやクリーム系統の色が多い事もあり、(実車にブラックのボディカラーがあったかは不明ですが)トミカのブラックのボディカラーは歴代名車コレクションのオリジナルと言えるかもしれません。


トミカのアクションはサスペンションと左右ドア開閉が可能となっておりまして、車内パーツは赤シートとなっています。こちらもヘッドライトやテールランプが塗装されていませんが、シャーシパーツがクロームメッキ塗装となっているので、多少マシに見えます。


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上記2台はこちらの動画で紹介しています。



正直トミカのクオリティも車種選択も微妙な感じがある歴代名車コレクションですが、私の知らない世界線で大好評だったようで、2023年新春から全国販売されることが公式でアナウンスされました。それに伴い、静岡県先行販売の方は一時休刊となりました。しかし、2023年に入ってから暫く経っても音沙汰がなく、フェードアウトするのかと思いきや、4月に入った頃に2023年5月30日に創刊号が全国で販売されるアナウンスが公式サイト等に掲載されていました。〇日新聞の子会社なので嘘が得意なフレンズなのでしょうね、日本の暦をよく見て欲しいものです。


全部で60号が販売予定となっている歴代名車コレクション(なぜ箱の番号を01ではなく、001にしたのだろうか?)ですが、トミカ通常品の値上げもあるのだと思いますが、静岡で先行販売した第6号までは税込1,969円で販売しますが、新規販売分である第7号からは税込1,999円で販売されるようです。ちなみにタワーレコードオンライン 注目アイテム詳細には「現存する貴重な金型を使用したボディに」という記載が見受けられますが、本記事に掲載したように殆どのトミカは2010年のトミカ発売40周年の際やそれ以降に作られた新金型のモデルであり、トミカが販売開始された1970年から使用されている金型ではありません。2010年から12年間も現存し、使用されている貴重な金型という意味なら間違ってはいませんが、恐らくそんな意味はない誇大広告もいいところでしょうね。


歴代名車コレクションは分冊本なので勿論、冊子が存在します。その冊子は同人誌即売会でトミカコレクターが頒布しているバリエーションを纏めた同人誌よりも薄い冊子です。著作権の都合で誌面内容をお見せする事はできませんが、誌面にある情報がコレクターなら常識レベルの内容しかない上に最も無駄であろう記事が4人の著名人がリレー形式で執筆している「マイ・カー、マイ・ミニカー」というコラムです。一応トミカの本なのに、トミカを絡めたコラムを書いているのが4人中1人しかいませんでした。そもそも普通のトミカと派生モデルのTLVも話をトミカの分冊本で同じように話をすべきではないかもしれませんね。


アシェットの「懐かしの商用車コレクション」のように新金型で1/43スケールというわけでも、精巧に作られているわけでもないトミカ歴代名車コレクションの付録たち。そもそも静岡県先行販売のものも、フリマアプリで静岡県外のコレクターが購入していたりしたので、ちゃんとデータが取れたかも疑問ですね。


珍しく長々と記事を書きましたが、第7号以降は改善されるといいですね。