今日のトミカはトミカ通常品で1978年4月から1981年7月の間販売されていた、「67-2 トヨタ 自衛隊救急車(HQ15V型)」です。このトミカは自衛隊で運用されていた「3/4tトラック」というトラックをベースにした「3/4t救急車」をモデルにしており、3/4tトラックは日産自動車とトヨタ自動車が製造していました。3/4tトラックは他にもいすゞ自動車からも少数製造されていますが、そちらはシュノーケルを装着した水陸両用モデルでした。
トミカは日本製で、アクションはサスペンションと後部ドアの開閉が可能となっています。トミカの製品名にある「HQ15V型」はトヨタ自動車が製造する3/4tトラックの1種類で、H型直列6気ディーゼルエンジンを搭載していたようです。トヨタ自動車が製造していた3/4tトラックは他にもBQ型やFQ型も存在しており、HQ15V型が1973年まで製造されていた最終型になるようです。実車の3/4t救急車はクローズドキャビンのパネルバン仕様で、荷台には4名から5名程度の傷病者を搬送できたのではないかと思われます。
ヘッドライト及びフロントグリルはモールドで再現されており、ボンネットのヒンジも同様にモールドで再現されています。フロントバンパーはシャーシ一体型の金属製となっており、ナンバープレートには「・172」となっていますが由来は不明となっています。ガラス部は黄色のものとなっており、荷台上部には単円筒形赤色灯パーツを装備しています。これは講談社発行のミニカー大百科のオールバリエーションリストによると、赤色灯形状Cに分類されるもののようです。
荷台はプラ製のパーツで再現されており、荷台観音式扉の左側にはフロント同様に「・172」というナンバープレートが再現されています。荷台扉には「A67-(数字)」という刻印が入っており、AはAmbulanceを指すのかと思われます。実車の3/4tトラックはトヨタ自動車と日産自動車からは民生版も存在しており、日産製造の車両は日産キャリヤーとして市販されていたようです。この民生版には消防自動車や、電電公社で使用されていた無線中継車として使用されていました。
荷台側面には赤十字保護標章がラベルシールで再現されており、助手席側のフロントフェンダー部にはモーターサイレンがモールドで再現されています。実車はおそらく全て退役しており、73式中型トラック(1 1/2tトラック)をベースにした1t半救急車をベースにした車両に更新されたと思われます。今回紹介したトミカのホイールは「2-2 トヨタ ランドクルーザー」や「51-2 油谷 ショベル TY45」で使用された121Dというものを履いており、先述の赤色灯形状から「67-2-1」という枝番に分類される販売初期のモデルのようです。
このHQ15V型救急車のトミカは2002年9月に「トミカミュージアム緊急車両館(画像右)」で復刻販売されており、そちらでは赤十字保護表彰がタンポ印刷でモーターサイレンが赤色で彩飾される等の差異があります。復刻トミカ販売後にはこのトミカをベースにした消防車仕様の特注トミカやギフトセット封入品で郵便車仕様がモデル化されており、トミカ通常品販売当時は北米輸出モデルの「Pocket Cars」でアメリカ特殊部隊「S.W.A.T.」で使用されている車両風のトミカが販売されていました。
【参考文献】講談社ミニカー大百科 トミカコレクションのすべて
昭和62年7月25日第1刷発行、平成7年8月13日第3刷発行
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こちらのトミカは動画1分20秒から実車画像(FQ型トラック)と共に詳しく紹介しています。
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