あまりに暑すぎるので、朝の音楽はナベサダさんこと渡辺貞夫さんのアルバム、カリフォルニアシャワーからです(笑)
先に音質のことを書いて、次にこの構造的な説明という真逆のことをしております。
オーディオコアさんとESOTERIC主催の試聴会にて邦初公開。まだ鳴らしたのは3回目のエージングもこれからのドイツのアバンギャルド社の末っ子UNO SDです。
書いていて音質評まで書いていたら長くなりすぎて、書くのも(読むのも)大変かと思いますので適宜切りますね。実にユニークなスピーカーなので、お付き合いいただけたら幸いです。
どうでもいいことですが、営業の町田さんに後ろから名前で呼ばれたのには驚きました。
よくご記憶で・・・
というか、ESOTERICはP-0時代からP-01 P1 D1などかなり長く、大間知元?会長が社長時代から適宜買い替えては使い続けました。
TIASの輸入オーディオショーでは大間知社長から手を挙げられて挨拶いただける仲でして(笑)
重要なミッドレンジの一番大きなホーンにLCR(コイル、コンデンサー、抵抗)はなく、ストレートにドライバーに接続されていることです。
ドライバー自体はホーンを外さないと見られないので、今回ネットを付けるためにホーンを外した際にミッドドライバー自体の振動板を生まれて初めて見ることが出来ました。
ホーンはネジ式でホーンを回せばすぐに外せます。しかもホーンは高分子化合物だから軽いです。
こういったJBLなどと異なり、フェイズプラグという写真のスリットを通って音を出すタイプは初代だけで、2代目以降(現在4代目)はストレートにドーム振動板なんですねえ。
そうして能率が107dBと驚異的な高能率なことです。
驚異的というのは同じホーンスピーカーのALTEC A7-500-8でも能率が103dB。A5ならば105dBというのです。
さらにいかに高能率かですね。
マグネットはアルニコ。
ところが、ウーハーまでホーンは物理的に相当困難で、ダイレクトラジエターにせざるを得ず、100dBを超えるウーハーユニットはないため、ミッド以上を抵抗なりトランスなりで音圧をウーハーに合わせざるを得ませんね。
これがハイカットは振動板そのもので、ローカットはホーンの形状そのものでメカニカルにカットしているので107dBの高能率でストレートに耳に届くことです。
この超高能率の意義は、当日の解説によると、ドイツの大学で計測してもらったところ、ダイレクトラジエターのユニットが裸の普通のに比べて、解像度にして8倍。ダイナミックレンジにして10倍だったそうです。
ツイーターにしてもコンデンサー1個の6dB/octで切るシンプルさだそうです。
では290Hz以下の重低音ローエンド方向の能率合わせはどうするか?
パワードウーハーにしてアンプを内蔵させています。16Hzから再生可能と書いてあります。パイプオルガンの最低域まで頑張りましたね。
つまり外部パワーアンプは290Hz以上を1Wでピアノの強打以上の音圧に至るので、負荷は実に軽いものになりますね。
しかも、今回持ち込まれたモデルはミッドもハイもアンプ内蔵、つまりプリアンプから直結も出来るモデルです。
端子はドイツですから、WBT社、それもそこらの真鍮製ではない、導通性が100%に近い純銅のものと思われます。
このアンプモジュールはペア290万円とありますから、内蔵させるかさせないかは自由です。
このハイ部分にあるBNC端子に外部アンプ切り替えスイッチ・モジュールを付けると、内蔵アンプか外部アンプか切り替えることが出来て、今回は外部アンプのESOTERIC M1Xで鳴らされました。
ESOTERICとすれば、自社のパワーアンプからの音質が理想とする以上当たり前か(笑)。
さらにウーハーのボイスコイルが最大級の口径153mmだそうです。
この特徴は小音量に音を絞っていくと、低音が消えてしまう重りまで乗せたアメリカの某社の15インチ大型ウーハーと違って、極小音量まで低音は消えない(低音が痩せない)ことだそうです。
ここが気に入ってアバンギャルド社に入社した社員さんは6畳から8畳くらいの部屋で使っておられるそうです。
常日頃から、部屋の空間サイズと同じシリーズの大型から小型2ウェイまでは関連性があるという立場からは意義ある話と感じました。