同じホーンスピーカーといっても、フェイジングプラグもバックチャンバーもないダイレクトラジエター前にホーンのアバンギャルド。
今回で4度目のフルモデルチェンジだそうです。
前回は2016年だとか。
まだ卸し立てで3回目に鳴らしただけの、エージングもまだの個体。
プレーヤーはGrandioso K1X Super Audio CD/CD Playerに強化電源Grandioso PS1
プリアンプはESOTERICのgradioso C1Xsolo。
パワーアンプも同社のgradioso M1X
これらの総体的な音質ですので、アバンギャルドのフルモデルチェンジしたUNOの新旧をしっかり対比出来るものではありませんが、感じたままをいつもの通りです。
まずはダイレクトラジエターでバッフルがないB&W800シリーズなど、バッフルが最小限の現代ハイエンドと比べると、音像の左右、前後感は少々欠ける感じはしました。
パワードウーハーボックスは強い。
290Hz以上をカタログでは19Hzまで伸ばせたのは電子コントロールされたアンプ内蔵だからでしょう。
上の107dB以上の超高能率のホーンとの繋がりの違和感はまずないばかりか、定材波も電子的に抑え込んだエンクロージャー
うちのようなウエスタンなどの軽いコーン紙のウーハーでは、大きなエンクロージャーを必要としたり、フロントホーンが必要です。その結果、板厚をそれなりにしても、箱強度に足りず、共振などからここまでのローエンドまでの伸びと解像度を両立出来ません。
まずここが現代テクノロジーの恩恵と感じました。
バイオリンまでシルキーに鳴るミッドとハイ。
女性ボーカルを複数かけられました。
ホーンの耳に刺さるとか、キツイ音はエージングはこれからでもありません。
以前のアバンギャルドに感じていた、高域の癖のようなものも今や感じられません。
ダイレクトドライバー振動板とホーンのマッチングはより良くなっていると聴こえました。
では実験と、席をアバンギャルドから1mくらいのあたりにリスニングポジションを設定変更。
直接音がよりメインになって、ESOTERICの町田さんが仰るところの、前方定位ヘッドホン状態と。
帰宅していつものソナス・ファベール/アマティ・トラディションに。
それは性格が異なるので、感じられる雰囲気は異なりますが、リズム、楽器の音色、解像度に両者とも望むレベルはあって、音場はさすがにアマティの方が優れていて、到達するコースがまるで違うことを感じます。
おそらくこれからの試聴回りで、エージングは進んでますます良くなっていくでしょう。
時間の関係で無理でしたが、オールパワードスピーカーとしての音、つまりアバンギャルド社の内蔵アンプで鳴らした、同社が良しとされる音も聴いてみたかったですね。