有名なマイルスデイビスのカインド・オブ・ブルー。
こちらがオリジナル盤です。
しかもホワイトレーベルのPROMO盤!
是枝重治先生に特注して、最近真空管の一部交換などメンテナンスいただいた様々なEQカーブに対応するフォノイコライザーアンプにて検証します。
その他のアナログ機器は下記の通りです。
フォノモーターは完全分解、フルメンテナンスいただいたトーレンス TD-124とスイスからオリジナルレプリカ木製ケース。
アームはortofon RMG-212 Original Black Weight。
カートリッジは是枝重治先生をして、理想の年代のアルニコマグネットのortofon SPU-GEの60年代。
MC昇圧トランスはこのカートリッジのインピーダンス2Ωに完全にマッチングさせたアライ・ラボのMCトランスMT1。
その他はいつものパッシブプリアンプ、コントロールマイスター Phasemation CM-2000、TELEFUNKEN EL156PPアンプ、ソナス・ファベール/アマティ・トラディションです。
オリジナル盤試聴
まずは「RIAAカーブ」
自分、「シンバルが真鍮ではなく、ブリキ板を叩いた音でこれはドラムの音ではないですね。」「シャリシャリ、シャカシャカと酷いものですねえ。」
ギタリスト 「酷い音で5分と聴きたくない。」
「Colことコロンビアカーブ」
自分「シンバルやハイハットが真鍮の音に戻ったばかりではなく、ジミー・コブのバスドラムがようやくしっかり聴こえる。ポール・チェンバースのベースも先程のRIAAではほとんど消えてしまっていましたねえ。」
ギタリスト「これならずっと聴き続けられる音だねえ。」
次に英国HiFi Today誌が究極の音質のレコードを作ろう企画された高音質盤で有名なニンバススーパーカット盤を聴いてみます。
RIAAカーブで試聴
自分 「これはColカーブにするまでもなく、このカーブですねえ。」
「しかも、RIAAカーブしかないフォノイコライザーでは聴くに耐えないオリジナル盤なら、こちらにされた方が間違いないコルトレーンのテナー・サックス、キャノンボール・アダレイのアルトサックスの金管の音色になりますね。」
コロンビアカーブで試聴
RIAAカーブではオリジナル盤を凌ぐかのような高音質だったのが、コロンビアカーブでは低域が肥大し抜けの悪いもっさりとした音になってしまいました。
このことから、間違いなくこの盤はRIAAカーブでカッティングされていることが判ります。
このニンバススーパーカット盤が発売されたのは1979年らしいですから、当時のフォノイコライザーアンプに搭載されたEQカーブはRIAAカーブが殆どですから、高音質を売り物にした盤がRIAAカーブなのは当然ですね。
しかし、 この後コロンビアはその1979年になってもRIAAカーブでカッティングしていなかった事実が発覚します。