毎回脚本と出演が変わり、「おやじ」というテーマでドラマが繰り広げられる。
脚本家でドラマを見るかどうかを決めるような私にはとても面白い企画で、ラインナップも非常にいい感じ。
しかも初回は私の大好きな岡田惠和脚本で、田村正和と松たか子が「じんべえ」以来の親子役だった。

実際には毎回しっかり見れているわけではないので、いくつか見逃した回もある。
なのであくまで見た回の感想にはなるが、何ともキャスティングが絶妙だ。田村正和と松たか子の演じた背中のあたりがこそばくなるような何とも言えないドキドキ親子をはじめ、どのコンビも親子の役がとても納得なのである。
役所広司と満島ひかりの親子もよかったし、遠藤憲一と堀北真希の親子もよかった。
中でも最も笑えたのは、渡辺謙と東出昌大だろう。
この二人、実生活とリンクして、「義理の親子」となる設定だった。

正直なところ、脚本家が毎回違うので好みに合う合わないがある。
前述のとおり私は岡田惠和脚本が好きなので、最後にほろりと泣けたのはその回だけだったように思う。
同じテーマでわずか一時間のストーリーに仕上げる。
このドラマの企画は、脚本家にとって非常に酷なものではなかっただろうか。
脚本家のラインナップを見て納得な方がほとんどだったが、失礼ながら首を傾げたくなる方もいた。
個人的な意見としては、人気脚本家のラインナップに遊川和彦が入っていないのはものすごく意外だった。
遊川和彦氏が断ったのだろうか??
更に言えば、TBSドラマなんだから橋田壽賀子が入っててもよかったような・・・。

先日放送された回では大泉洋が「おやじ」兼「息子」という絶妙な設定がよかったものの、やっぱり一時間で完結するというあっさり感がちょっと物足りない。
毎回思うのだが、いい話で終わってしまって重みが足りないというか何というか。
これも好みの問題なのかもしれないが、私は小説でなら長編小説が好きで短編はあまり読まない。連作短編とかは別として、このドラマを見た時の感覚は短編のオムニバスを読んだような感覚に似てる気がする。
どの回もキャラクターには魅力があり1話だけで終わるのはもったいなかったかな。

次回は井上由美子脚本で内野聖陽と神木隆之介のコンビ。
これも面白そう。なかなか私好みのラインナップ。
ラストはまだキャスティングが発表になっていないみたいだが、三谷ファミリーの誰かだと考えればかなり期待できる。
企画としては何ともゼイタク。
短編オムニバスは苦手だけれど、どうせならもっとたくさんの脚本家とたくさんの親子を見たかった。
最近、藤原竜也の芝居がワンパターン化しすぎてる気がする。
もともと彼の演技はテレビにあまり向いていない。キャラクターをデフォルメしたマンガ原作の映画ならともかく、テレビドラマではちょっと食傷気味な感が否めないのである。
予想通り、このドラマも例外ではなかった。
岡田将生とのコンビ、そんなにはまってないよね、実は・・・。

人間的に問題は抱えているが特殊な能力を持つSTメンバーたちが難解な事件を解決していく、という設定自体は面白い。
上手い俳優陣も揃えていて、見る前はかなり期待していた。
が、初回を見て「んん??」と少し拍子抜け、2回目を見て「おやおや??」という嫌な予感を覚え、3回目でとうとう「あーあ・・・」というガッカリ感に変わってしまった。
このドラマ、こんなにいい役者を揃える必要あったのか??
何ともSTの「チーム感」が薄いのだ。
脚本のせいだろうか??いや、そうじゃない。
原因はおそらく前述した藤原竜也のバランスだろう。

STのメンバーには志田未来、芦名星、窪田正孝、三宅弘城が揃っていて、更に脇には田中哲司や林遣都までいる。
それぞれそんなに悪くないし、窪田正孝なんかセリフほとんどなしなクールなキャラクターを見事に演じているとさえ思う。
なのに、だ。
どういうわけか、藤原竜也以外のキャラクターが印象に残らない。このドラマの映像を思い出そうとしても、藤原竜也のシーンしか見えてこないのである。
出番の多さの問題??
まあ、確かに芦名星なんか、ほとんどストーリーに絡んでないもんなあ。
他のメンバーも自分に関連したエピソード以外はほとんど前に出てこないし。
何とも物足りない。

もう一つ言えば、私にはこのドラマの音は全く浮かんでこない。
ドラマでは毎週必ず耳にするテーマ曲があると思うし、こういった刑事モノはその音で映像が浮かんでくることも少なくない。
わかりやすいのは『踊る大捜査線』や『古畑任三郎』あたりだろうか。
せっかく映画化まで決まっているというのに、このドラマはテーマ曲がほとんどイメージできないように思う。

期待度が高すぎたのか、何とも残念なポイントが多いドラマではある。
チョイ役だけど重要なポジションにいる渡部篤郎のインパクトも弱いし、水上剣星のキャラクターも中途半端すぎる。
先日見た回では無口な窪田正孝が意を決して喋った一言に対する全員のコメントがあまりにバラバラすぎて、残念ながらチームワークの良さも感じられなかった。
あのシーン、本当は全員で声を揃えるはずだったのでは??
1話完結の刑事モノだからこそ、登場人物のキャラクターに魅力が感じられないと正直つらい。
好みの問題かもしれないが、藤原竜也の芝居は私にはこってりすぎて胃もたれがする。
岡田将生にもうちょっとウーロン茶の役割をはたしてほしいところだが、彼の芝居もまた藤原竜也につられているのかちょっと暑苦しい。
せっかく岡田将生なんだから、もっと爽やかで天然なカワイイ役作りで良かったと思うのだがどうだろう・・・。

STというタイトルを付けるのであれば、やっぱり藤原竜也以外のメンバーの活躍に期待したい。
今のままなら『赤城左門の捜査ファイル』で良かったのでは??
あのARATAがとうとうドラマで主演だなんて・・・と、映画『ワンダフルライフ』の頃から大ファンだった私はもうそれだけで嬉しい。
いや、でも、それと同時に、井浦新主演で大丈夫なの??というのが正直な感想。
しかも相手役が稲森いずみ。
インパクト薄くない??

井浦新と稲森いずみと松岡昌宏と板谷由夏の4人が同窓生という設定にも正直「おやおや?」という疑問符が頭に浮かんだ。
年齢違くない??
ちょっと調べてみたところ、私が感じた感覚はやっぱり正しくて、少しとは言え稲森いずみが一番年上で松岡昌宏が一番若かった。
残念ながら稲森いずみはお姉さん的な印象が強すぎて年齢より若く見えるタイプの女優ではないし、松岡昌宏は一応ジャニーズアイドルで年齢より若く見える方だ。この二人が同級生というのはちょっと苦しいかも・・・。

まあ、それはそれとして。ドラマの内容である。
不倫ドラマという点では今回のクールには『昼顔』がある。どっちがどれだけドロドロさせれるかがポイントだと思ったが、初回を見て双方の明暗が分かれた気がした。
なんじゃ、こりゃ。不倫ドラマなのにドロドロ感ほとんどない。
40歳になった男女が同窓会で初恋の相手と再開して淡い恋心を思い出す、という設定なのはわかるけど、そんなドラマ面白いか?

いつまで経っても進展しないメインの二人にイライラしながら、視点を脇にずらしてみる。
そして、そこで見つけるキャスティングの妙に吹いた。
松岡昌宏と不倫の恋に落ちる板谷由夏、その松岡の妻に三浦理恵子、板谷由夏の元カレに高知東生・・・って、『ファーストクラス』かよっ!(笑)
もうこのキャスティング、絶対に誰かが意図的にやったとしか思えない。
ここらで菜々緒あたりがゲスト出演でもすれば視聴率も上がるかもね。
うん、本筋には全く関係ないけど。

ちなみに松本利夫(EXSILEのMatsu)は好演だと思う。
芝居が上手いとまでは言わないが、DV夫のこわさは十分に出てる。
妻には厳しく当たりながらも若いスタッフの女の子と影ではデキてるという最低男さも十分出てる。
でも、出番が少ないので、このドラマがドロドロするほどではないのが残念。
あくまでメインの二人の背景にある1つのエッセンスでしかありえないわけで、このドラマがもっとハラハラドキドキするためにはメインのストーリーに山が必要だ。
ファンの私が言うのも何だが、井浦新、エロさはあまりないんよなあ。
稲森いずみも何だか上品すぎるし。

『昼顔』のトコでも書いたけど、不倫は良くないこと。
だからこそ、それを敢えてドラマにするなら、「エロさ」と「下品さ」は絶対に必要だと思う。
小奇麗に描かれるのはちょっと違う。
このドラマ、視聴者に何を伝えようとしてるんだろう??
淡い初恋のドキドキ?
40歳になった大人の現実感?
DV夫に怯える毎日?
年月を超えた純愛?
書いてて、そのどれもが中途半端に思えてきた。
ダメだ、このドラマ、何も伝わってこtない気がする。

柴門ふみの原作、という時点で実はあまり期待はしてなかった。
私は柴門ふみ原作のドラマとはあまり相性が良くないらしく、好きだと思ったものが過去にほとんどないのだ。
井浦新が好きなのでとりあえず最後まで見るが。
このドラマの中で「エロさ」または「下品さ」を見せてくれるのは誰だろう??