1995年に京阪線の輸送力増強用として8両×2編成と7両×1編成が製造されました。7000系をベースとしながら前面形状に丸みを帯びた形状にデザイン変更が行われ、お客様にやさしい車両を目指す観点から登場時からバリアフリー対応設備等を導入しています。
車体はアルミニウム合金製で前面を以外は7000系を踏襲しており、制御装置も7000系と同じGTOサイリスタ素子を用いた東洋電機製造製のATR-H4200-RG622B型VVVFインバータとなっています。主電動機もかご型三相誘導電動機TDK6151-Aを搭載し、出力は200kWとなっています。運転台は初代3000系に続く横軸ツインレバー式となり、モニタ装置を搭載し、本系列以降に製造された9000系・10000系・京津線用の800系にも受け継がれました。
客室は座席カラーを青系色に変更し、側窓のパワーウィンドウやマップ式の情報案内装置を装備する等、新しい京阪を象徴する内容となっています。
2005年からは中之島線開業の対応として、情報案内装置がマップ式から3色LED式に交換され、2008年からは新塗装化が始まりました。2015年には8両編成であった7201編成、2016年に7202編成の7両化が行われ、付随車の7800形(京都寄りから3両目に連結)と7850形(京都寄りから7両目に連結)が差し替えられ、編成分割位置が3両目と4両目の間に統一されています。捻出された7300形(電動車)はのちに10000系に編入され、10100形として活躍しています。
登場時から7両編成の7203編成です。
8両編成時代の7201編成です。
京都向き制御電動車の7200形です。VVVFインバータ装置とパンタグラフを搭載します。
京都寄りから2両目に連結される7700形付随車です。床下にSIVを搭載しています。
京都寄りから3両目に連結される7900形付随車です。床下にはCPを搭載するため、元空気ダメが目立ちます。大阪寄りは編成分割位置となっており、構内入換用の妻窓があります。7901・7902号車は新製時は7951・7952号車として登場しており、京都寄りから7両目に連結されていました。
京都寄りから4両目に連結される電動車の7350形です。VVVFインバータ装置とパンタグラフを搭載します。京都寄りが編成分割位置のため、7900形同様の設備が備わります。
京都寄りから5両目に連結される付随車の7750形です。床下にSIVを搭載しています。
京都寄りから6両目に連結される付随車の7850形です。CPを搭載しています。
大阪向き制御電動車の7250形です。
登場時の客室です。6000系、7000系と緑色の座席に茶色の床面で統一されてきましたが、本系列よりカラースキームの変更により、青系の座席モケット、チップ柄の床敷物で明るい印象を受けます。化粧板は6000系、7000系と同様ですが、表面が艶消し仕上げとなりました。
座席モケットを10000系に合わせた7200系の客室です。登場時の座席モケットは経年劣化が目立ったため、当時の最新系列に合わせて変更されました。
中之島線開業に伴い、塗装変更を実施した5000系以降の車両はこの座席モケットが採用されています。
扉間の座席は7人掛けです。
登場時は通常のロングシートでしたが、13000系のモケットに変更となったと同時にバケットシートに変更されました
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袖仕切りは6000系、7000系から継承される形状です。
京都向き先頭車7200形の客室です。
乗務員室仕切り部です。前面窓形状の変更により、前面展望が大幅に改善されました。その関係で乗務員室仕切り部の窓ガラスが大型化されています。
7200形大阪寄り車端部は優先座席区画です。貫通引戸の窓ガラスが大型化されました。
片側はバリアフリースペースと4人掛け座席の組み合わせです。バリアフリースペースの窓下にはパネルヒーターが装備されています。
京都寄りから2両目の7700形の京都寄り車端部は一般区画です。
中間車もバリアフリースペースと4人掛け座席の組み合わせです。
京都寄りから3両目に連結される7900形の京都寄り車端部です。
7900形の大阪寄り車端部です。編成分割位置のため、妻部に点検扉が設けてあります。
京都寄りから4両目に連結される7350形の京都寄り車端部です。7900形と同様に、編成分割位置のため、妻部に点検扉が設けてあります。
7350形の大阪寄り車端部です。京都寄りが編成分割位置のため、消火器がこの部位に設けられています。
京都寄りから5両目に連結される7750形の京都寄り車端部です。
京都寄りから6両目に連結される7850形の京都寄り車端部です。
7850形の大阪寄り車端部です。
優先座席は3人掛けです。
バリアフリースペース+1人掛け座席の組み合わせです。
客室天井です。レール方向に吊手、ラインフローが並んでおり、中央天井部分には横流ファンが装備されています。6000系以降の標準的な割り付けとなっています。
登場時は蛍光灯でしたが、助成金によりLED灯具に交換されています。
側扉、バリアフリースペース部分の吊手は跳ね上げ式吊手が装備されました。
7250形の乗務員室仕切り部寄りは広告吊りの関係から、編成で唯一短い吊手が装着されています。
側窓は7000系と同様に下降式です。
側窓カーテンはフリーストップ式となっています。
側扉周辺です。乗客の流動を考慮して、全箇所同じ寸法で立ち席スペースが確保されています。
登場時は京都方面に向かって左側の扉上部に、マップ式の情報案内装置が装備されており、停車駅がLEDで点灯していました。
中之島線開業に伴い、3色LEDのスクロール式表示器に交換されました。
2023年度からは他系列と共通の路線図ステッカーに変更されています。
7201・7202編成の編成分割位置の貫通引戸には掛金錠が装備されています。
運転台です。初代3000系特急車以来のツインレバー式マスコン、ブレーキとなりました。液晶モニターもこの系列から標準装備となりました。
前面形状は6000系以降の配置を踏襲しつつ、ガラスの大型化や標識灯・尾灯の形状変更が行われています。
7900形と7350形の編成分割位置には、構内入換用の妻窓と標識灯が設けられています。
付随車はSUミンデン式のFS-517C形台車です。軸箱形状が異なる3タイプの台車を装備しています。
FS-517C形台車その2