京阪電鉄 7000系 | 鉄道車内空間のブログ

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今まで撮ってきた鉄道車内画像を、個人的な感想を入れながらマニアックに紹介します。

1989年の鴨東線開業に伴う増備車として、GTO素子を用いたVVVFインバータ制御、大出力の誘導電動機を搭載して登場しました。車体は6000系に準じた構造ですが、前面の傾斜を無くして乗務員室の拡大が図られています。主制御器は東洋電機製造製のGTOサイリスタ素子によるVVVFインバータ制御装置(ATR-H4200-RG622A型)を装備、主電動機はTDK6151-Aは200kW(登場時では新幹線以外では最大出力)の誘導電動機を搭載してMT比率を下げても最高速度110㎞/hを確保しています。

1989年の登場時は7001・7002編成は6両、7003編成は4両で登場し、6両編成は京阪線、4両は私市、宇治線で運用されましたが、1991年に7003編成は6両化、さらに1992年には付随車の7600形を3編成に増備しています。

1993年には形式内の制御装置の統一化で6000系VVVF試験車の6014編成の京都寄り3両が7004+7504+7104号車に改番し、7000系に編入されるとともに、大阪寄りに連結する7604+7554+7654+7054号車の4両を新製し、7004編成7両を組成しています。

2006年からバリアフリー対応工事を実施し、全車大阪寄り車端部にバリアフリースペースが設けられました。2008年からは新塗装化が開始され、2016年からは前照灯のLED化が図られています。

2022年12月に寝屋川工場に入場した7002編成から大規模更新工事が施工され、13000系に準じた内装や機器類の保全工事が行われています。

ここでは2006年以降のバリアフリー対応工事が施工された客室をご案内いたします。

大規模更新工事前の7002編成です。

大阪より先頭車にもパンタグラフが搭載されました。

旧塗装時代の7000系です。

京都向き制御電動車の7000形です。VVVFインバータ制御装置、CP、パンタグラフを有する車両です。

京都寄りから2両目に連結される7500形です。床下にはSIVを搭載します。

京都寄りから3両目に連結される7600形です。1992年に輸送力増強用として増備され、床下にはCPを搭載します。大阪寄りは編成分割位置のため、入換用妻窓と可搬式運転台が装着できる設備を有します。

京都寄りから4両目に連結される電動車の7150形です。VVVF制御装置、パンタグラフを装備します。京都寄りの妻部には可搬式運転台が装着できる設備を有します。

京都寄りから5両目に連結される付随車の7650形です。床下にはSIVを搭載します。

京都寄りから6両目に連結される付随車の7550形です。

大阪向き制御電動車の7050形です。VVVF制御装置、CP、パンタグラフを装備します。

それでは客室のご案内です。6000系をベースに製造されましたが、2006年にバリアフリー対応工事を施工した際に、床敷物が7200系柄に変更されています。

扉間の座席は8人掛けです。

6000系に始まる袖仕切りパネルとスタンションポールです。

袖仕切り内側はモケット張りとなっています。

京都向き先頭車7000形の客室です。

乗務員室仕切り部は6000系を踏襲していますが、運転席背面の点検扉が無くなり、モケット張りになりました。

乗務員室背面の座席は3人掛けです。

7000形の大阪寄り車端部は優先座席区画です。貫通路横には非常通話装置が設置されています。

優先座席は6人掛けです。

バリアフリースペースが設けられた側の座席は4人掛けです。バリアフリースペースにはパネルヒーターが設けられています。

京都寄りから2両目に連結される7500形の京都寄り車端部は一般区画となっています。

車端部の座席は6人掛けです。

7500形の大阪寄り車端部はバリアフリースペースと優先座席区画の組み合わせです。

中間車の優先座席も6人掛けです。

バリアフリースペースと優先座席の4人掛けです。

1992年に増備された7600形の京都寄り車端部です。

7600形大阪寄り車端部の優先座席区画です。編成分割位置のため、可搬式運転台を装着できる設備があり、妻部に点検扉があります。

京都寄りから4両目に連結される7150形の京都寄り車端部です。7600形大阪寄り同様に可搬式運転台を装着できる設備があります。

7150形の大阪寄り車端部です。京都寄りが編成分割位置のため、消火器収納位置がこの部位にあります。

京都寄りから5両目に連結される7650形の京都寄り車端部です。

7650形の大阪寄りの優先座席区画です。

京都寄りから6両目に連結される7550形の京都寄り車端部です。

7550形の大阪寄り優先座席区画です。

大阪向き先頭車7050形の客室です。

7050形の京都寄り車端部です。

7050形の乗務員室仕切り部はバリアフリースペース+優先座席区画です。

優先座席は3人掛けです。

バリアフリースペースを設置した際に、1人掛け座席を残しています。

通称「ぼっちシート」と呼ばれる1人掛け座席です。

天井構成はレール方向に吊手、蛍光灯、中央天井部分には部分的に横流ファンが装備されています。

蛍光灯はカバー付きです。荷棚はパイプ構成で、混雑時のグリップ機能を兼ね備えています。

側窓はバランサー付きの1枚下降窓となっています。

側窓カーテンはフリーストップ式です。

優先座席部分のカーテンは標記入りとなっています。

車端寄りの側扉周辺です。座席配置の関係から、車端寄りの立ち席スペースが広くなっています。7000系の側扉部分の吊手は全車短いものとなっています。

車体中央の側扉周辺です。

京都方向左側の側扉鴨居には情報案内装置が装備されています。

京都方向右側は路線図ステッカーが貼られています。

側扉部分の床敷物は滑り止めマットが溶着されています。

妻部は貫通扉のみのシンプルな構成です。6000系では中間車の京都寄りは機器配置の関係で鴨居部分が張り出た構造でしたが、7000系は全箇所平滑な仕上げとなっています。バリアフリー対応工事の際に車端部全箇所に非常通話装置が設けられました。

7600形の大阪寄り妻部です。入換用窓は点検扉で隠されています。

7150形京都寄り車端部です。貫通扉に可搬式運転台を装着できる掛金が取り付けられています。

1989年製と1991年に増備された車両の貫通扉の取手です。

1992年に増備された7600形は取手形状が異なります。

消火器収納箱は妻壁と平滑な仕上げになっています。

登場時は6000系と同じ茶色の床敷物でしたが、バリアフリー対応工事の際に7200系と同色の床敷物に交換されました。

2車間の渡り板はステンレス製の2枚構成です。

運転台です。元空気ダメとブレーキシリンダ圧力計はデジタル表示となりました。

7003編成は元空気ダメとブレーキシリンダ圧力計表示盤が変更されています。

前面の行先表示は幕式、前照灯は2015年頃からLEDに交換されています。

側行先表示です。

電動車は軸梁式のKW-77型を履いています。

付随車はSUミンデン式のFS-517C型台車を履いています。

付随車用のFS-517Cですが、車軸部分が少し異なります。

急行運用の7003編成です。

リニューアル前の7002編成です。