
一昨日は北海道河東郡鹿追町におきまして
第26回全日本エンデュランス馬術大会2025
が開催され、計測工房にてタイム計測を
担当させていただき、私・藤井が計測ディ
レクターを務めさせていただきました。
選手権競技である100kmの他に、80km、
60km、40kmの4競技が実施されました。

朝6時に選手権競技100kmがスタート。

こちらがフィニッシュ地点です。
タイム計測用のアンテナマットですが、
馬が驚いたりしないように地中に埋めて
あります。
今回、タイム計測用のICチップは選手
(ライダー)の方の手首に装着していただき
ました。
地面のアンテナマットから、チップのある
高さまでは時に2mぐらいに達するため、
アンテナから2m離れた場所のチップを
感知できるかどうかもキーポイントです。
エンデュランス馬術競技は行程が複数の
フェイズ(区間)で構成されており、
各フェイズが終了するたびに人馬は会場
に戻ってきます。
100kmの場合、40km+30km+30km
という3フェイズ(区間)です。

各フェイズのフィニッシュ後、計測テント
でカードを1枚出力しクルーに渡します。
カードには「そのフェイズのフィニッシュ
時刻と、獣医検査リミット時刻」が印刷
されています。
各フェイズをフィニッシュすると、定め
られた時刻までに(最終フェイズ以外は
15分以内、最終フェイズのみ20分以内)、
獣医検査場にて馬の獣医検査(インスペ
クション)を受けなければいけません。

獣医検査場に設けられたテント内では、
再びカードを発行します。こちらのカード
には、「VET(獣医検査)通過時刻から
計算された次フェイズの出発時刻」が印字
されています。
なお、フィニッシュを通過した時点から、
このVETを通過する時点までは、すべて
競技タイムに含まれます。
しかし、フィニッシュ後すぐに獣医検査
を受けることはできません。馬をクール
ダウンさせ心拍数を落としてからでないと
獣医検査にパスしないからです。
フィニッシュした後、各チームのクルー
が馬の世話をします。いかに早く馬のコン
ディションを整えて獣医検査場に連れて
いくかも競っているので、クルーの動き
はさながらF1のピット風景です。

エンデュランス競技の特徴である獣医
検査(インスペクション)では様々な
検査項目を獣医師団がチェックし、基準
をクリアできていない馬は、失権となり、
以後の競技を続行できません。
たとえ全行程の距離を走破してフィニッ
シュラインを通過したとしても、その後
の獣医検査で失権になると完走にはなり
ません。
エンデュランス競技はただ速く馬を走ら
せればよいのではなく、いかに馬の健康
状態に気遣いながら長時間のレースを継続
するかという競技です。
各フェイズ後の獣医検査をパスした馬は
40分間の強制休憩時間を経たのち、次の
フェイズのスタートとなります。この
40分間の強制休憩時間は競技タイムから
除外されます。

最終的にリザルトには細かなデータが
記載されます。
エンデュランス競技は、「馬のウェル
フェアを最優先する」をすべての基本とし
馬の体調管理がルールに組み込まれており、
馬への思いやりがなければ競技が成り立た
ないという点が特徴です。
そして、選手(ライダー)だけで競って
いるのではなく、チームクルーが一丸と
なって馬の面倒をみます。F1レースのよう
なチーム競技でもあります。
また、騎乗する選手(ライダー)自身の性別
や年齢による区別はなく、老若男女が等しく
競うことのできるスポーツでもあります。