松本 裕樹(盛岡大付)

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今大会No.1投手との呼び声も高い150キロ右腕にして、高校通算54本塁打の打撃も注目される新二刀流、盛岡大付・松本裕樹投手。


松本 裕樹 盛岡大付 投手 右投右打
183cm 80kg  MAX150km 

最速150㌔の速球と多彩な変化球。安定した制球力も持ち味。通算54発の強打者。


神奈川県横浜市生まれ。小1から南瀬谷ライオンズで野球を始め、南瀬谷中時代は瀬谷ボーイズに所属。  

盛岡大付では1年春から背番号10でベンチ入り。
夏の4回戦・大野戦で6回完封勝利を記録し、甲子園ベンチ入りを経験しました(登板機会無し)。

秋には背番号7ながらエース格を任され、岩手優勝での東北ベスト4進出を達成。 7試合(5完投2完封)50.2回で50三振を奪い、6四死球11失点の安定した投球を披露しました。 県大会準々決勝で専大北上を3安打に封じ、無四球初完投初完封勝利をマーク。 

東北大会の初戦2回戦で東北高相手に無四球、9三振7安打2失点完投勝利を収めています。

2年春選抜では、8.2回までを3失点にまとめ、4対3サヨナラでの初戦突破に貢献。 続く3回戦には4番ライトとしてスタメン出場し、4回1死から4.2回1安打無失点救援を見せました。 3回2死二塁のピンチでは右前打を本塁への好返球で強肩をアピール。

2年夏は、準決勝まで22.2回2失点と好投しながら、決勝の花巻東に5.2回5失点KOされ優勝を逃しました。準々決勝・水沢戦で最速を147㌔に伸ばし、15回10奪三振2失点の力投を演じました。

背番号1を獲得した2年秋・3年春の大会は、それぞれ東北大会ベスト16・同ベスト8で敗退。 体作りの成果で体重を80キロに増やし、3年春の地区決勝で150㌔を計測しました。 

東北大会では聖光学院との接戦を1点差で制し、2季連続の1失点完投勝利を記録しています。 

3年夏の岩手大会は、準決勝で盛岡三を1安打完封、10三振の快投で2―0で破りました。2回までに4三振を奪うと、3~5回は打たせて取り、6回以降は4イニングで6三振。9回にこの日最速の149キロを計測しました。

決勝の花巻東戦では、4失点完投勝利と一発を含む4打点の大活躍。初回に左翼へ高校通算54号となる2ラン。5回には2死一、二塁から逆転の2点二塁打で計4打点。 4年連続決勝で当たった宿敵を倒し、2年ぶりの甲子園を掴みました。


恵まれた体格のスリークォーター投手。最速150㌔の威力ある速球に、スライダー、カーブを織り交ぜる。安定したコントロールも持ち味のひとつで、器用さのある本格派右腕。

下半身強化による体重増加に伴い、2年夏予選で147㌔、3年春予選で最速150㌔を計測。 安楽智大、高橋光成に並ぶ存在として、スカウトから高評価を受けています。 

打っても高校通算54本塁打、1年秋から主軸に座る長打力のある左の強打者。推定飛距離130m弾を放った実績も(2年夏の県大会2回戦)。登板時以外は強肩を生かして右翼手を務めています。


岩手大会では、投手として5試合42回を投げて被安打25奪三振42四死球6失点9。打撃も20打数9安打11打点2本塁打で打率.450。 投打にわたる活躍で、チームの大黒柱ですが「(甲子園では)投げる方で貢献したい」と投手としてのこだわりをみせています。

松本は「150キロを出せれば。ここまで三振も全部狙って取ってきたので、取れるだけ取りたい。早く試合がしたい」と話しました。

初戦の相手は優勝候補の東海大相模。「相手が強いと気持ちが入る。自分の地元のチームと当たるので、しっかりやりたいです。点は取られても最少失点でいければ。最終的に1点多く勝っていればいい。一日でも長く(甲子園で)試合をしたい」と決意を語りました。

しかし少し不安なことも。岩手大会後は疲労回復に努め、まだ本格投球していません。怪我かもとの憶測もありますが、松本は「キャッチボールをやっているので、違和感はない。投げ込んで仕上げたことはないし、特に焦りもない。疲れも全部抜けています」とコメントしているので、大丈夫だとは思いますが…

すると14日、紅白戦で岩手大会決勝以来21日ぶりに実戦登板。レギュラー陣相手に2回を1安打1失点。5割程度の力で25球を投げ、怪我の不安を一掃してくれました。

スカウトの間では「剛の安楽、柔の松本」と言われるほど、松本の評価は上がっており、1位指名は確実とまで言われています。

甲子園で好投してくれることも期待してますが、怪我にだけは十分に気をつけて欲しいです。