二刀流に挑戦している日本ハム・大谷翔平外野手が10日の楽天戦で、ついに待望の初ホームランを放ちました。
大谷は4回に内角球を引っ張り、右翼席中段まで運ぶ特大のプロ初本塁打。高卒1年目ルーキーが投手として白星、本塁打をともにマークするのは、67年の江夏豊(阪神)以来の快挙です。
大谷のホームランは、2-1と日本ハムがリードした4回一死三塁の場面。
2ボールから永井が内角に投じた138キロの直球を捉え、通算92打席目で待望のプロ初アーチを打ちました。
「手応えは良かったです。ボールが先行していましたし、中軸が打ってつないでくれたことで、打ちやすい状況を作ってもらいました」とコメント。
この打席だは内角を狙っていました。3割を超える打率を残す大谷ですが、これまで13本の二塁打のうち10本が左方向。「率が残せるし、無理に引っ張っても仕方がない状況もある」とチーム打撃を最優先してきた結果です。
しかし最近では、相手チームは大谷の打席では外野陣が左に寄るシフトを敷き、この日の楽天も同様。数日前、首脳陣から「内角を打たないとどんどん突かれるから、内角を打て」とアドバイスをされていました。
花巻東高時代は通算56本塁打をマークした長距離砲は「(相手の)投手的にも一発がない打者は怖くない。長打もあるんだ、とデータ(相手の対策)も変わってくるし、よかったなと思う」と冷静に分析しています。
プロ1号ホームランは、プロ入り後初めての東北での試合。「なかなか(本塁打が)出ないなと思っていた。やっとか、という感じです。東北で打ててよかった。思い出に残りました」と今月早くも3度目となったヒーローインタビューで本塁打の感触を聞かれ「最高です!」と笑顔で叫びました。
栗山監督は「遅かったね。本人には本塁打が見たいなと前から言っていたんだ。普通に打てば飛距離は出る。これからだと思います」と量産にしています。
その栗山英樹監督は、オールスターでファン投票の外野手部門で選出された大谷を「ファンの声が強いから、1イニングくらいは投げさせようと思う」と、19日の第1戦(札幌ドーム)で投手として登板させることを明らかにしました。
しかし「二刀流」の打者としての出場には「合間に出る場所があれば考える」と話すに止めています。
大谷が投手して登板するのは、地元ではなくても賛成です。でも、外野手で選ばれたのだから、外野手でも一度は出場させるべきではないでしょうか。「打者大谷」もやはり見たいです。
しかし、その大谷に少し心配なニュースが入って来ました。
今日の試合前の練習中に、外野でランニング・メニューを消化していた大谷のところに、フリー打撃の打球が右こめかみ付近を直撃。倒れ込むことなく歩いていましたが、そのまま練習を切り上げました。
指名打者で先発出場する予定でしたが回避。仙台市内の病院で精密検査し「右頬骨不全骨折」と診断されました。
3日間、安静に努め、痛みなどの経過を観察して練習再開、実戦復帰となるそうです。
それほど大事には至らなかったみたいですが、骨折というのはやはり心配です。今後の育成スケジュールに大きく影響が出そうですし、オールスター出場も大丈夫でしょうか?
大谷は藤浪ともに日本野球界の宝ですから、怪我には重々注意してもらいたいです。