TIME CAN'T WAIT≠時は待ってくれない ~early summer 2024 ③~ | LYRICSの生みだした文化の極みだよ

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1.01

 

『空と風と時と』を読み始める直前

 

「そういや昔買った本があったな。あれ読んだんだっけ?」

 

 

小田和正さんのエッセイ集『TIME CAN'T WAIT』

 

1989年3月から1990年2月にかけて朝日新聞で掲載されたエッセイを中心に書かれたエッセイ集

 

まずこちらから読むことにしました

 

発行は1992年

 

小田さん自身の執筆なので小田和正という人間がよく出ています

 

特筆すべきはこのエッセイがオフコース解散から『ラブストーリーは突然に』が大ヒットする間に書かれたこと

 

1989年2月 オフコース解散

 

1989年3月 連載開始

 

1990年2月 連載終了

 

1990年5月 『Far East Cafe』発売、ツアー開始

 

1991年1月 『東京ラブストーリー』放送開始

 

『TIME CAN'T WAIT』とは、ソロとして走り始めるしかなかった自分自身の境遇を言っているのだと思います

 

ちなみに『Far East Cafe』の中に『time can wait』という楽曲がありますが、これは願望なのでしょう

 

本書の締めくくりは1992年9月、前年1月の母親の死に触れながら自分が通ってきた道を振り返り終了しています

 

 

 

そして、『空と風と時と』と同時に注文した本があります

 

『時は待ってくれない』

 

 

2017年にNHKで放送されたインタビュー番組の内容を書籍化したもの

 

内容は『空と風と時と』で追分日出子さんが綴ったものを小田さん自身の口で語ったもの

 

文庫版発売は今年の4月3日

 

200ページほどあるものの、字は大きく行間は広く写真も多いのですぐに読めてしまいます

 

しかし、質問に対しての回答なので内容は簡潔で分かりやすく明瞭です

 

この本の最後で小田さんは、自身は待ってくれない時の中で目一杯走ってきたけれども、何かを始めようとする人達には時は必ず待ってくれる、と語っています

 

小田さんの好きな野球繋がりで言うと、ダルビッシュ投手が『何年か後になってあの時やっておけばよかったと後悔することがある。何年か後の僕にとってのあの時とはまさに今なんだ、そう思って今やる。』と言った趣旨の言葉を述べていました

 

素晴らしい言葉だと思います

 

僕の時も、皆さんの時も、まだまだ我々を待ってくれると思いますが、後悔のないように生きたいですね

 

 

 

風の音を聴け

時は待ってくれない

 

 

走り続けていても

歩いていても

空を見上げて ため息つくも

それぞれの人生

 

ただこれだけは

いつも忘れないで

夢を追いかける人のために

時は待ってる