この盃を受けてくれ
どうぞなみなみ注がしておくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが人生だ
作 于武陵
訳 井伏鱒二
春は、出会いと別れの季節。
出会うために、別れなければならないこともある。
悲しいけれど、お別れだ。
お互いに、幸せになって、また、会いたい。
「幸福が遠すぎたら」
さよならだけが 人生ならば
また来る春は何だろう
はるかなはるかな地の果てに
咲いている野の百合何だろう
また来る春は何だろう
はるかなはるかな地の果てに
咲いている野の百合何だろう
さよならだけが 人生ならば
めぐりあう日は何だろう
やさしいやさしい夕焼と
ふたりの愛はなんだろう
さよならだけが 人生ならば
建てたわが家は何だろう
さみしいさみしい平原に
ともす灯りは何だろう
さよならだけが 人生ならば
人生なんかいりません
めぐりあう日は何だろう
やさしいやさしい夕焼と
ふたりの愛はなんだろう
さよならだけが 人生ならば
建てたわが家は何だろう
さみしいさみしい平原に
ともす灯りは何だろう
さよならだけが 人生ならば
人生なんかいりません
寺山修司
「さよならだけが人生だ」への寺山修司のアンサーソング。
さよならの無い人生は、永遠の人生かもしれない。
別れが無ければ、ずっと一緒にいられるかもしれない。
そうであって欲しい。
でも、そうでは無いところに、人生の美しさもまた、ある。
さよならなんかしたく無いけど、さよならがあるから、生きることは美しいのです。