あまりにも唐突すぎるのと、現実にこんなことが起こりえるのだろうかと、いまだに頭の中が整理出来ずに言葉を失ったままだ。

それは今月の始め、小室哲哉のツイートの拡散によって知った。

「東京パフォーマンスドール復活しますよ」

?!?!??

東京パフォーマンスドール復活って?…どういう意味なのか?

あわてて調べてみるとすでにウェブサイトまで立ち上がっており、6月19日にCBGKシブゲキで記者会見が行われ、その様子がニコ生で放送されることが告知されている。

しかしそこには肝心な詳細がまったく記されておらず「はじめまして東京パフォーマンスドールです」とだけあり、そしておそらくメンバーであろう体のパーツが公開されているのだが、このデザインがクールですごくカッコイイと思った。

しかしこの写真を見る限りは、これがかつてのTPDのメンバーでないことは明らかであり、「はじめまして」という挨拶からもわかるように、これはかつての東京パフォーマンスドールのメンバーが集いリユニオンを行うものではなく、まったく新たなメンバーが集い東京パフォーマンスドールという名前でリボーンするのだということで間違いないだろうな、と。

そして問題はその運営というかブレーンなわけだが、東京パフォーマンスドールという商標が使用されていることから普通に考えてソニーというかEPICが関係していることが予想出来る。

また今回のプロジェクトにおいて、ある意味いちばん重要なポイントともいえるのが、音楽と演出を誰が担当するのかということだが、一部ではさっそく小室哲哉の名前を上げている人がいるが、その根拠といえるものがTwitterでTPD復活を呟いただけというのでは、いかんせん説得力に欠けるような気がするのだがどうだろう。

小室哲哉はプロデューサーとして一時代を築く前に、TPDに楽曲を提供し、両者はそれなりに近い関係にあったのだが、今回のプロジェクトと関わっているのかどうかということに関しては現時点ではまったくの不明である。(個人的な希望をいえば自分は小室哲哉に関係していて欲しいと思っている)

それ以外にも、この数日間というもの色んな噂が飛び交っていて、自分もかなり確信のもてる情報を得たが、公式に発表される前に憶測や伝聞のみでそれらについて語るのはアンフェアだと思うので、とりあえず詳細に関しては公式発表を待ちたいと思う。

そして、ようやく一昨日の未明に今回の東京パフォーマンスドールのメンバーについての情報だけが解禁された。

メンバーは10名。平均年齢が15歳。つまり先代の東京パフォーマンスドールが活動していた頃には、まだこの世に生まれていないということになる。

写真を見る限りでは、パフォーマンスドールらしからぬ(?)美少女揃いだが、いちばん気になる今後の活動形態や方向性などについてはひとつも明らかにされていない。

まったく違うメンバーによって、大昔のグループ名が襲名されるなどということは過去に前例がなく、おそらくアイドルの歴史が始まって以来の出来事だと思うが、果たしてこのプロジェクト、今後、一体どういう展開になっていくのだろうか。

20年以上前、東京パフォーマンスドールと出会ったことにより、人生が大きく変わってしまった自分のような人間にとって、楽しみのような、コワイような、何とも複雑な心境だが、とにかく19日の記者会見を待ちたい。
現在、自分がもっとも多く通っているヲタ現場が赤坂のCHANCE studioである。

とくに今年になってからは急激に行く回数が増えてきて、去年の秋の初参戦以来、はたしてどのくらいの頻度でチャンスタへと通っているのだろうか、と数えてみたら以下のような結果になった。

10月 2回
11月 1回
12月 2回
1月 3回
2月 7回
3月 11回
4月 4回
5月 5回

今年に入って30回とかww

さらに細かく調べてみると1月の半ばから現在に至るまで、週末になると最低でも一回は赤坂へと通っていることも判明した。(4月初旬のスタジオ改装期間は除く)

一週間ぶっ通しで同じ場所へ…なんてことは過去にもあったが、4ヶ月以上も毎週同じ場所へ通いつめるなどという経験は今回が初めての事。まさか自分自身でもこんな展開になるとは予想もしていなかったが、昨年のブログでも書いたように、そもそも自分がチャンスタに通うようになった最初の動機というのは徳永愛がこのグループに加入したからであり、そこで中川雅子と一緒にステージ揃い踏みするというTPDファンからしてみたらほとんど奇跡のような両者の接近を目の当たりにし、一気に気持ちが高まっていった。

それまでもCHANCEの公演はデビュー以来ずっと見続けてはいたけど、徳永加入以前と以降とでは自分自身のモチベーションはかなり違ってきている。

結局、オレのヲタ人生というのは、すべてパフォーマンスドールに回帰し帰結していくのだろう。

ただ、今にして思えば自分のチャンスタ通いの要因は、徳永、中川以外にも、このスタジオで他のメンバーを間近で観てきたことにより、個々のメンバーの魅力、ひいてはCHANCEというグループ全体の魅力を再確認しハマっていったという部分もすごく大きかったと思う。

最初は徳永、中川の2人が揃って出演する公演しか観に行かなかったのだが、そのうちアッチもコッチも気になりで、年が明けてからは時間があれば基本的にメンバーが誰であっても観に行くようになってしまったというwww

印象深かったチーム編成や公演はいくつもあったが、その中でもどれかひとつ選ぶとなると、やはり昨年の10月、徳永愛が劇的なCHANCEデビューを果たした研修生公演になるだろう。

繰り返すが、徳永愛と中川雅子の2人が一緒に並んでいる絵には本当に興奮したし、特に18年ぶりに観た「歌っているマチャコ」「踊っているマチャコ」の姿は、当時と比較しても全くといっていいくらい衰えを感じさせず、その健在ぶりを見て気持ちが高揚せずにはいられなかった。

それはまさしく「魂が震えた」といっても決してオーバーな表現ではないくらい素晴らしいパフォーマンスだったと思う。

そして彼女逹2人を含めた研修生4人組はいつしか「KISS」と名乗るようになり、今年に入ってからずっと木曜日にチャンスタで定期公演を行ってきたわけだが、いよいよこの日がKISSとしての、つまりCHANCE研修生としての最後の公演になる。

この公演をもって彼女逹はCHANCEの研修期間を修了するということなのだが、では今回、研修期間が終わることによって今後は正規メンバーに昇格するのかといった説明も特になされていないため、本当に今後、この4人がいったいどういう扱いになっていくのか、現時点ではよくわからないのだが、いずれにしても今、ハッキリしていることは、この4人のメンバーによるライブがこれで最後になるかもしれないということだ。

そんなことを考えながらライブを観ていると、何だかいつも以上にチカラが入ってしまうが、この日の公演は最近の研修生ライブのセットリストをなぞったものではなく、メンバー自身もMCで語っていたように、初期の研修生ライブの再現を意図したような内容になっていた。

それは曲の間奏中にバルーンアートを作ったり、手品を行ったりと、ひとつ間違えるとそうとうにアホらしいことをやっていたのだが、今回のライブでそれが久しぶりに再現されたりすると、苦笑しつつもそれはそれで懐かしくて思わずニヤけてしまう。

今回のライブを観ていて改めて感じたのだが、中川雅子の表情というのは、何故こうも人のことを惹き付けて離さないのだろうか。

おバカなキャラクターが先行しているが、彼女の笑い顔というのはどんなに若いアイドルの作り出す笑顔よりも、なにか見ている人を幸せにするような魅力に満ち溢れている。

久しぶりに彼女を見たときに十代の頃と比較しても微塵も錆び付いていなかったダンスの技量に圧倒された。しかしそれ以上に彼女のチャームポイントというのは、やはりあの素敵な笑顔であると自分は思っている。

アンコールの「星屑」では予想もしていなかった涙するマチャコの姿を見てしまったが、彼女の涙といえば、1993年の2月、原宿RUIDOで千秋楽に歌われた「WEEKEND PARADISE」を思い出す。

20年前に彼女が流したあのときの涙は、まだまだ成長過程だった十代の少女による無垢な涙だったが、この日、彼女が流した涙には、あの頃よりもずっといろんな思いが溢れているような気がした。

かつてTPDのメンバーの一員として日本武道館や横浜アリーナの客席を揺らした経験のある彼女が、過去の実績を捨て、研修生という立場で一年近くもの間「年下の先輩達」に混じり、このグループで活動をしてきたことには、きっと人知れぬ苦労や葛藤があったに違いない。

彼女の胸中に去来した思いが何であるかを、正確に知ることは出来ないが、あの涙にはどんな言葉よりも彼女にとっての、この一年が何であったのかを雄弁に語っているように思えた。

「卒業式」が終了し、ラストナンバーである「BIG CHANCE」を聴きながら、これが本当に最後なのかと思うと無性に寂しくなってくる。

半年前は徳永愛と中川雅子の二人が実在していることにしか、このチームに価値を見出だすことが出来なかった自分だったが、今では晶子さんやスズちゃんとも顔馴染みになり、オレは本当にこのチームが好きだったんだなということを改めて実感した。

この日の終演後、ようやくというかついに入場特典の写真撮影権を行使することにした。(チャンスタでは入場毎にカードにスタンプを押してもらい、それが10個たまるとその日、出演したメンバーと終演後に記念撮影が出来る)

もともとメンバーと一緒に写真を撮ることとかに魅力というか、執着もなかったため、10個のスタンプで埋めつくさられたカードはすでに三枚保持していたのだが、今まで一度も行使されずにずっと財布の中で眠っていた。

この日は特別な日だったということもあるし、たまにはこういうのもいいかなと思い、KISSメンバーと一緒に写真を撮る。

よくよく考えてみるとオレ自身、愛ちゃんとは知り合って結構な年月が経つけれど、意外なことに一緒に写真を撮ったりとかは初めてのことだった。

CHANCE公演はしばらくインターバルが空き、次回のライブは6月の中旬から再開されるとのことだが、次からのチーム編成がいったいどのようになるのか、今から本当に楽しみでワクワクしている。
昨年の暮れに、渋谷DESEOで開催されたasfi初のワンマンライブは、彼女達の実直さがストレートに観客席に伝わってくるような、非常に後味の良いライブだった。

また、それはこの日のライブがクリスマスイヴに行われたということも印象を強くしているのだと思う。

しかし、それがワンマンライブであっても、クリスマスイヴに行われようとも、そのこと自体に音楽的な意味はなく、あの日のライブで、もっとも刮目すべきポイントは、それはコンサートの内容そのものがハロプロのトリビュートとしての意味合いを持っていたことだった。ただし、それはほとんどの観客に看過され「死角」になっていた。

おそらくasfi初ワンマンのレポを、ハロプロトリビュートというテーマで論陣を張った人間は自分だけだったかもしれない。

少しまわりくどい言い方をしてきたのは、あのときの自分の視点が、あながち見当外れではなかったことを証明するようなCDが先頃、リリースされたからである。

その名も「りすぺくと☆カバー vol.1/asfi」。

全4曲入りのミニアルバム、というかマキシシングルで、収録曲はお馴染み℃-uteの「まっさらブルージーンズ」、Berryz工房「スッペシャル・ジェネレーション」、Buono!「初恋サイダー」、そしてモーニング娘。の「恋愛レボリューション21」と、すべてがハロープロジェクトの曲で構成されており、それをasfiのメンバーが歌っている。

このCDの内容が意味することは、言うまでもなくasfiのメンバーが敬愛するハロプロへの敬意を表現した作品ということであり、今回、この作品のリリイベを兼ねたasfiの主催イベント「アイドル合戦!」がお台場と横浜で行われたので両日とも行ってきた。

ちなみに、この「アイドル合戦!」のサブタイトルには「私達はこの曲を歌いたくて、アイドルを始めたんです!」といったコピーが銘打たれている。

また、彼女達のハロへの敬愛ぶりは、今回のCDのジャケット写真にも表れており、なるほど、よく見るとそれは「モーニングコーヒー/モーニング娘。」のジャケ写の完全なオマージュになっているのがわかる。

イベント途中に、時間調整のために行われたトークショーでも、メンバーの渡瀬純や朱音らは、この世界の門戸を叩いたきっかけに幼少期にハロプロから受けた影響の大きさを語っていたが、今回の新作の内容が示しているように、asfiというユニットは、常にそういったアイドルとしての初期衝動を意識し、大事にしてきたグループだった。

ダイバーシティ東京でも横浜VIVRE前でも、連休真っ只中ということもあって、ギャラリーの中には母親に手を引かれた小さな子供達の姿があったが、舞台の上のメンバー達はそこに、幼少期の自分達の姿を見ていたかもしれない。

ステージ上のパフォーマンスでは、今回の「りすぺくと☆カバー」からハロプロの楽曲が歌われることにより、彼女達のオリジナル曲がいつも以上の輝きを放ち、それは歴史の連鎖の中で強力な意味を持つことになった。

アイドルが先人達のアイドルの楽曲を取り上げ、継承していくことの意味と重要性。それは現代のアイドルが見失ってしまった重大なテーマでもある。

「りすぺくと☆カバー」と今回のライブで、asfiが示したハロプロへの敬愛。この純粋なアプローチは単なるカバーやコピーを超えたものとして、何度聴いても自分の胸の奥底まで深く突き刺さってくる。