欽ちゃんの自伝を読んでみました。
面白くて一気に読んでしまいました。
少年時代から下積み時代にかけて
欽ちゃんがこんなに貧しかったこと、
苦労してきたこと全然知りませんでした。
一番印象に残ったのが、貧乏な高校生の欽ちゃんが
チャップリンの"モダン・タイムス"を見て救われた場面。
お腹がすいていて、電車に乗るお金も無かったけど、
映画館を出てきた欽ちゃんの心は満たされていた、という。
「コメディアンていい仕事なんだな、って思った。
それで僕、チャップリンさんがめちゃくちゃ好きになったんです。
僕にとっては、辛さを忘れさせてくれたおじさん。」
また、浅草の下積み時代の話もまるで名画のようで
涙あり、笑いあり、
人っていいな、素晴らしいなって感激して涙してしまいました。
「今は僕、こう思うんです。
辛い目にあってる子のほうが夢に近いところにいるって。
悲しい思いをしている子はきっと夢にたどりつく。
いじめられてる子もそう。
最後までいじめられる人生なんてぜったいない。
辛い目にあうって、将来のために運をためてることなんだから。
辛い思いをしてる子こそ未来のスーパースターだ、って僕は言いたいね。」
「今まで人生の岐路に立つと、必ずいい人が現れてくれた。
だから僕、辛いときには、
『またいい人に出会えそうだな』とか
『このことを人生でいちばん楽しい思い出にするべきだな』って思ってる。」
辛いときは実は楽しいとき。
そんな風に考えたことは今まで無かったけど・・・
あとで振り返ってみると、そう思えるのかもしれない。
実は欽ちゃんは
テレビで高視聴率をとっているときとても苦しんでいたそうで
全てを捨ててアメリカに行ってしまおう、
また一度だけ、死んでしまいたいと
思い詰めてしまったことがあるそうです。
でもそんな苦労は決してこちら側には伝えなかった。
いつでもブラウン管を通して"夢"だけを伝えてくれた。
欽ちゃんの笑いが私達の胸を打ったのは、
欽ちゃんの苦労が隠されていたからなのかもしれない。
欽ちゃんはきっと下町の江戸っ子らしく、こだわりぬいて
究極のコメディを追求していた、
いや今なお、追求し続けているのに違いない。
「『あなたって、死ぬまでず~っと夢見てんのね』
この前、うちの奥さんにこう言われました。
ほめてるんじゃなくて、奥さん呆れてんの。
でも僕は、夢を追っかけてる人生が好きなんですよね。
子供の頃からそう。
こうなったらいいな~っていう夢がいつもあって、
骨を折りながらそれを目指して行くのが好きなの。」
欽ちゃんのように"夢みる力"が人生には必要なんだって、
この本で教えてもらった気がします。
-----------------------
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、
ロングショットで見れば喜劇だ。」
チャールズ・チャップリン