※前回の記事『The Way of the Dragon』
チェスは精神の拷問。
Г.К.Каспаров

1. Nf3 Nf6 2. g3 g6
3. Bg2 Bg7 4. 0-0 0-0 φ
…ここから始めるチェス、相フィアンケット。
(昔書いた戦型紹介には出てこないが、大変よくある。ペンギンハイウェイの映画とか)
図面は白番で統一しており、原則白黒1手ずつ進む。
白も黒も同じ側にキャスリングすると、将棋でいう「対抗形」「ヨコの将棋」になる。
次はd4~c4~Nc3で中央を獲りにいくのが白番を活かす最も普通の指し方だと思う。
もしd5~c5(~Nc6)と先着されてもd4(~c4)と反撥して Reversed Grünfeld にできる。
黒番の有力戦法を白番で使えて一手得も大きく、少なくとも白が悪くなることはない。
King's Indian (Yugoslav / Panno / Classical): d6と低く構えてc筋やe筋で突っ張るか、
Grünfeld: d5でd筋を突っ張るか黒はほぼ二択だが…今回は後者に絞って調べてみる。
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φ...
5. d4 d5 6. c4 dxc4
7. Na3 Na6 8. Nxc4 c5
9. b3 Bf5 10. Bb2 Be4
11. Rc1 +/=
まずは単純にc-Pawnを取れれば話は早いが若干筋悪で、
Na3~Nxc4のコースで味よく取り返されて (Ne5と居座られても追えないしで) 困る。
kNightの利きがあってb5も指せないので防ぐ手がない。
以降はdxc5と取らずBb2~Rc1で中央、c筋を制する。
7. Na3に Nc6 Nxc4 Be6 b3 Bd5 Bb2 a5 Rc1...や、
c5 cxd5 c3 Nb5 Na6 Nxc3 Nxc5 Be3 Nfe4 Nxe4 Nxe4(Qa4 Nd6)Bd4...もある。

φ...
5. d4 d5 6. c4 dxc4
7. Na3 c3 8. bxc3 c5
9. Re1 Nc6 10. Bb2 Nd5
11. e4 +/=
どうせ取られるならとc3~c5でPawnの形を乱しにいくのが手筋で、これは難しい。
いつでもe4を突けるようRe1は指したいが、次にすぐe4だとBg4が気持ち悪すぎる。
一見悪形ながら先にBb2と捌いて待てば、白枡Bishopの出先に合わせて対応できる。
(10...Bg4にはh3 / Be6はNg4 / Bf4ならd5~e4)
10...Ne4やQb6にもQc2 / Nc4〜Nce5と当て返す。
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φ...
5. d4 d5 6. c4 c5 χ
次は完全真似将棋で対抗してみる。
これには 7. dxc5とQueenの利きを通しつつ外向きにPawnを取るのが最善だと思うが、
対称形だし黒の反応も色々あるしで順を追って考える。
※黒0-0を省いてd5〜c5と先着しても dxc5 Na6 c4 Nxc5 Nc3〜Be3で黒悪い。
途中c4に0-0の反省も、Nc3 dxc4 Qa4やcxd5〜Ng5〜Nc3でやはり黒悪い。

χ...
7. dxc5 dxc4 8. Nc3 Nc6
9. Qa4 Qa5 10. Qxa5 Nxa5
11. Rd1 +/=
真似将棋続行。Qxd8にはRxd8の取り返しが幸便、Bishop出もkNightに狙われる…
かと思いきやQueenを端に出て先に取ることで対称形を崩すQa4~Qxa5があった。
零手で黒のkNightを僻地a5に飛ばし、Nc6と一手掛けて戻らせれば手得が増幅する。
その間にRookが先着1名様?の急所d筋に行けて、これは白がうまいことやっている。
※黒から 8...Qa5なら Qd4 Nc6 Qxc4 Be6にQh4かQb5だが、限りなく互角。
8. Na3 c3 9. Nb5 Na6 10. Nxc3 Nxc5 11. Be3...も、
先後逆の 8. Qa4 Qd5...も 7. cxd5 cxd4...も大体互角。

χ...
7. dxc5 Nc6 8. Nc3 d4
9. Nb5 e5 10. Nd2 Nd7
11. Ne4 +/=
抵抗案そのに。
素直に取り返さず、Nc6~d4と力強く突き出してみる。
(なお 8...e6で下から受けるのはBf4~Bd6と侵入される隙を生じており却って危ない)
しかし今度はNc3~Nb5と裏側から数を足す手がある。
真の狙いはNd6の潜入制圧で、Nd7でもNe8でもNd2~Ne4の増援もあって受からない。

χ...
7. dxc5 Nc6 8. Nc3 d4
9. Nb5 Nh5 10. e3 dxe3
11. Bxe3 Bxb2 12. Qxd8 Rxd8
13. Rad1 +/=
d-Pawnを守るもうひとつの手段はNh5だが、これには展開の遅れを衝く大捌きがある。
d筋でRad1と対抗すれば、Nc7でBe6を、Nfd4でBf5を封じられ黒は手に窮している。

χ...
7. dxc5 Na6 8. Nc3 dxc4
9. Qa4 Nxc5 10. Qxc4 b6
11. Rd1 Qe8 12. Be3 Bb7
抵抗案そのさん。Na6~Nxc5とPawnを取り返せばすぐ手損はしない。しないのだが…
今度は白にQxc4~Be3とkNightを攻めてこられて困る。

13. Bxc5 Rc8 14. Qa4 Qxa4
15. Nxa4 bxc4 16. Rac1 Ne4
17. Nd2 +/=
…手順が長くなってしまった。
黒はRc8とピンの受けで抵抗できるものの、黒のc筋がいつまでも標的になっている。
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φ...
5. d4 d5 6. c4 Nc6
7. cxd5 Nxd5 8. e4 Nb6
9. d5 Na5 10. Qe1 Nac4
11. Nc3 e6 12. Bg5 f6
13. Bc1 +/=
Nc6~Nxd5~Nb6と並べるのが、Grünfeld本来の駒運び。
本譜はQe1でNc3に紐をつけ、b3を突きやすくしている。
c6やQd6はb3で悪いので黒e6だが、Bg5と覗いてQf6を消すのが急所で白有望。
※旧本線 8. e3は Re8 Re1 a5 Qe2 Be6 Rd1 Bc4 Qc2 Nb4 Qb1 e5...等で白不満。
7. Nbd2 Be6 8. b3 Ne4 9. Bb2 Nxd2...は恐らく互角、
7. Na3 Bf5 8. Ne5 Be6 9. b3...なら個人的には白持ち。
※※ 5. c4 d5 6. cxd5 Nxd5 7. d4 Nb6 8. e4 Bg4 9. d5...は次にh3で案外やれる。
黒Qd7が本手で Nc3 c6 Bf4 cxd5 exd5 Na6 Qe1 Rac8 Be5 f6...まで来ると互角。
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φ...
5. d4 d5 6. c4 c6 ψ
結局のところ、c6と一旦下手に出るのが最有力らしい。
地味に白の角行Bishopを抑える防波堤になっているし、
向こうからcxd4と取らせれば同形鏡戦法を再開できる。(Pawn取りを保留する順は後述)
以降は 6...c6の局面を基本図に改めて、進めていく。
なお、ここまでの手順は全く違うが純正の Grünfeld defense でも全く同じ局面になる。
(1. d4 Nf6 2. c4 g6 3. g3 c6 4. Bg2 d5...)
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ψ...
7. cxd5 cxd5 8. Nc3 Nc6 ω
この戦型、黒はバランスを保つためある程度は真似将棋風に指さざるを得ないのだが…
このNc6のところではNe4と動くべきという説もある。
しかしまずはどう見ても自然なNc6から調べてみたい。

ω...
9. Ne5 Ne4 10. Nxc6 Nxc3
11. Nxe7† Qxe7 12. bxc3 Be6
13. Qb3 +/-
Ne5にNe4から一直線の取り合いは流石に後手無理で、
上記の手順…所謂「投げ捨てコンビネーション」があって純粋なPawn損になる。
(もっと派手派手しく勝つ長い手順もあるが割愛する)

ω...
9. Ne5 Ne4 10. Nxc6 bxc6
11. Nxe4 dxe4 12. Be3 Bf5
13. Rc1 +/=
結局bxc6と手を戻すよりないのだが、このPawnが弱いため以降も苦労が絶えない。

ω...
9. Ne5 Bf5 10. Be3 Qb6
11. Nxc6 bxc6 12. Na4 Qb7
13. Rc1 ∞
Bf5はNh4と当てられなくなった好所好機に駒を活用しRc8を作っていかにも自然な手。
白はd-Pawnが弱い。黒は現状b筋とd筋が弱く、Nxc6を利かすとc筋が弱くなるので…
Be3でQueenを解放し、Qb6ならそこでNxc6が手順。(Qxc6にはBg5〜Rc1が強い)
黒e6はh3やf3でBishopが狭く、Ng4 Nxg4 Bxg4も Bxd5 e6 Bxc6で問題ない。
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ψ...
7. cxd5 cxd5 8. Nc3 e6
9. Ne5 Nfd7 10. f4 Nxe5
11. fxe5 Nc6 12. e4 dxe4
e6は一見弱気なようで、d-Pawnを固めてNe5にNfd7とぶつける準備になっている。
白もフィアンケットの形を活かしてf4で支え、e4と突き捨てるのが捌きの筋である。
大決戦を避けるなら 11. dxe5 Qb6† 12. Kh1...や 10. e4 Nxe5 11. dxe5...
などの変化も考えられ、別段それで悪い気もしない。
10...f6は 11. Nd3 Nc6 12. e3 f5 13. Ne5で不満なし。
10...Nc6もBe3~Bf2~e4と組んで白指せる。(1-0 Karpov - Kamsky, Moscow 1992)

13. Be3 f5 14. exf6e.p. Rxf6
15. Nxe4 Rxf1† 16. Qxf1 Bxd4
17. Bxd4 Nxd4 18. Re1 e5
19. Qf6 =
16...Nxd4は悪手で 17. Rd1 e5 18. Ng5が炸裂して死ぬ。
(1-0 Kasparov - Nunn, Brussels 1986)
本譜は最善の応酬のひとつ。理論上は引き分けだが黒を持って指しきるのは大変だ…
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ψ...
7. cxd5 cxd5 8. Nc3 Ne4 Ω
黒が確実に互角のワカレを得るには、Nc3~Ne5~f4の駒組みを妨害した方が良い。
状況にもよるが具体的にはNe5にNfd7やNg4で駒をぶつけるか、逆にNe4と出るか。


Ω...
9. Nxe4 dxe4 10. Ne5 Qd5
11. Be3 Nd7 12. Qc2 Nxe5
13. Bxe4 Qc4 14. dxe5 Qxc2
15. Bxc2 Bxe5 16. Be4 Be6 =
…見るからに互角の形となった。黒は何だかんだで対称性を保てそうな気がする。
(1/2-1/2 Kosyev - Yandemirov, St Petersburg 2001)
11. Bf4 f6 12. Nd3 Nc6 13. Rc1 f5...も、次にQf7〜e5を見て黒十分。

Ω...
9. Ne5 Nxc3 10. bxc3 Nc6
11. Nxc6 bxc6 12. Qa4.Qb6
13. Ba3 Qa6 14. Qxa6 Bxa6 =
Nc3~Ne5だと白のc筋も薄くできる。ここまで削れば同形にしてバランスを保てる。
…以降もRfb1やRfe1で戦いは続くが、黒は慎重に指せば引き分けに持ち込めそう。
※ 9. Ne5 Bf5 と支える手が現在の本線とされる。(白がどの手を省いても合流可能)
白のNc3や0-0省略には、黒もNe4と跳ぶ前にBf5と出ておいて変化の余地がない。

ψ...
7. cxd5 cxd5 8. Ne5 Ne4 =
なおNc3を省くとd5のPawnに圧力が掛からないので…
9. Nd2や 9. f4にNd7と跳ぶ手が通る。後にNdf6やNb6と活用しやすく、大変良い形。
結局 9. Nc3より良い手がないので前述の変化に合流して、引き分け模様に落ち着く。
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ψ...
7. Nc3 dxc4 8. e4 b5
7.cxd5とc-Pawnをすぐ換えるのは、上述の手順で引き分けやすそうな雰囲気だった。
中央の形を保つなら Nc3, Na3, Nbd2, b3, Qb3などがあり、中でもNc3は最も積極的。
…しかしいくら中央に位を張っているとはいっても、
Pawn損を取り返せないのはさすがにどうなんだろう。
8. Ne5とこちらからPawnを取りに行くのもd4が薄くなるため、8...Ng4の督促が厳しい。

9. Re1 Na6 10. Ne5 Bb7
11. a4 Nc7 12. Be3 Qc8 ∞
概ね互角とはいえ、今までとは逆でむしろ黒が主導権を奪い返せている気もする。
勝ちにいくなら 11. a4 b4 12. Nb1 Ne8 13. Nxc4 Bxd4 14. Bh6 Nc5! はあるかも。
※まず 9...Bg4と排泄して、次にほぼ何でも e5 dxe5 Nfd7を狙うのが最も簡明。
10. e5 Nd5 11. a4 Qa5 12. Bd2 b4...も問題ない。
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ψ...
7. Na3 Bf5 8. Bf4 Be4
9. Rc1 Nbd7 10. Qd2 Re8 ∞
(1-0 Aczel - Kojima, Leanyfalu 2019)
Na3は中央を遮らずにc4を守った手だが、中央に利かないのでBf5~Be4と構えたい。
PawnでもkNightでも追われる心配がないし、白枡Bishop同士の交換は黒歓迎である。
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ψ...
7. Nbd2 a5 8. b3 a4
9. Bb2 Ne4 10. bxa4 Nc5 =
Nbd2はc4を手堅く守った手で、放っておくと次のb3突きが強力になってしまう。
これには普通の展開もありそうだが、Nc3が消えたしa5~a4で一間飛車を指したい。
bxa4と取っても白に支える力はないのでQa5からすぐ回収できるし、捨てても良い。
そしてBb2にNe4と出るのが急所。次のa3が厳しく、Nxe4 fxe4 Ne5もf6で即死ぬ。
Bishopの透過性が亢進しているため、Ne4の後はc5やNc5みたいな技もよく掛かる。
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ψ...
7. b3 dxc4 8. bxc4 c5 β
即座にb3を突かれてみると、一間飛車にNc3と形良く応じる余地があり悩ましい。
(7. b3 a5 8. Nc3 Ne4 9. Bb2 Nxc3 10. Bxc3 Nd7...はあるが、端攻めは難しそう)
元気に指すならdxc4~c5で間接的にRookの小鬢を睨み、Bb2にQb6…これしかない。

β...
9. e3 Nc6 10. Bb2 Qb6
11. Qe2 cxd4 12. exd4 Bg4 =
中央の白Pawnは迫力があるもののこれでほぼ互角か。
以下は例えば 13. d5で押し潰されてしまいそうだが、
カウンター含みの 13...e5でバランスを保てている。(平和的に 13...Na5でも多分大丈夫)

β...
9. Bb2 cxd4 10. Nxd4 Qb6
11. Qb3 Nfd7 12. e3 e5 =
単にBb2~Qb3なら、Nfd7~e5と先手先手で利かせて白は少なくとも先番の利を失う。
11. Qc1 Bd7...も以下Nc6〜Rac8〜Rfd8と組みにいって、黒が互角以上に戦えそう。
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ψ...
7. Qb3 Qb6 8. Nc3 Rd8 ∞
Qb3はプロ好み(?)の応対だが単にa5〜a4でも互角。
ただ一応、黒Qb6で一触即発にするのが形ではある。
Qxb6 axb6 cxd5 Nxd5...はb6に特段攻めがなく、飛車先も開けてむしろ有難い。
c5には Qxb3 axb3 Na6 Ra4 Nd7 b4 b5...の要領で、白b4~b5さえ封じれば良い。
他の手にも黒Be6でc5を強制できるが、将来の黒e5突きも面倒になるので要注意。
※稀なQa4にはNfd7が形。cxd5にはNb6〜cxd5〜Nc6と並べておいて黒充分。
Nfd7にQc2の一手損組み直しなら dxc4 Qxc4 e5...と単純に捌いても互角にはなる。
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(p.s. '19/04/27)

1. Nf3 Nf6 2. g3 g6
3. Bg2 Bg7 4. 0-0 c5 γ
本来の基本図は 4...0-0だったが、d4を待ち構える 4...c5の構えもまた大変手強い。
c3~d4と下手に出るのは白番としてどうかと思うし、
d3やb3も本稿と異なる世界観を要求されるため割愛。
d4とc4を両方先着すれば回避でき、c5にd5と突き出して Benoni / Volga になる。
4. d4 c5 に 5. dxc5 Qa5† や 5. d5 b5 を不満と見れば、
5. c4 d5 6. Nc3 0-0. 7. dxc5 Qa5...辺りが相場だろう。
※以下 8. 0-0 dxc4 9. Qd4 Nc6 10. Qxc4 Be6...や、
8. Qa4 Qxc5 9. Be3 Qxc4 10.Qxc4 dxc4 11. Ne5 h5...
で互角。(7. cxd5 Nxd5 8. Nxd5 Qxd5 9. Be3 cxd4 10. 0-0 Nc6 11. Nxd4 Qc4...も)


γ...
5. d4 cxd4 6. Nxd4 d5
7. c4 0-0 8. cxd5 Nxd5
9. Nc3 Nb6 10. e3 Nc6
11. Nxc6 bxc6 12. Bxc6 Rb8 =
d4を即取れるのが今までの変化群との大きな違いで、
白kNightの着地点となり得るNc6を省いたのも工夫。
白がc4やcxd5を省くと、e5~d4やdxc4で黒のd-Pawnが生還したり活躍してしまう。
12. Qc2 Nd5 13. Rd1 Bg4...も 11. Qe2 Bd7...も 10. Ndb5 Nc6 11. Bf4 Bd7...も、
白のPawn得となった結果図も(Be6~Nc4でb筋への圧力が絶大で)、いずれも互角だ。

γ...
5. c4 d5 6. d4 cxd4
7. cxd5 Nxd5 8. Nxd4 0-0 =
c4なら(Nc3が来る前に)すぐd5と突っ掛けてしまって、d4は例によって即取って…
前図と同じ先後同形に合流させてしまえば問題ない。
9. e4 Nb4は後手を引く上にNc2まで生じて即死ぬ。
黒はQa4†さえ炸裂させなければ0-0を保留できるが、
流石にBg7まで省くとQxd4がRook当たりになって死ぬので本譜のタイミングが適当。
7. Qxd4 Nc6 8. Qh4...も全くの互角ながら一応ある。

γ...
5. c4 d5 6. cxd5 Nxd5
7. Qa4† Nc6 8. Qc4 Ndb4
9. Qxc5 b6 10. Qc4 Be6 =
Qa4†は頻出の筋で、Bd7~Bc6という受け方もある。
(cxd5を省いて Qa4† Nc6 Ne5は Qd6 Nxc6 Bd7でOK)
ただこの瞬間は白のBishopが遮られているため、本譜のc筋制圧作戦が成立する。
Nbd4にa3なら、Qa5とピンしつつ捌いてBe6を見る。

γ...
5. c4 d5 6. cxd5 Nxd5
7. Nc3 0-0 8. Nxd5 Qxd5
9. d3 Nc6 10. Be3 Bd7
11. Nd4 Qd6 12. Nxc6 Bxc6
13. Bxc6 Qxc6 14. Rc1 Qe6
15. Rxc5 Qxa2 16. Rb5 b6
17. Qa1 Qe6 18. Qa6 Qg4 =
Nc3を黒から取るのはdxc3で見た目以上にアカンし、
(黒にc4を突かれると角行Bishopが強過ぎて吐くので)白も9手目はd3かd4が省けない。
9. d4 cxd4 10. Be3 Nc6 11. Nxd4 Qc4...は全くの互角。
そうして Symmetrical English 本線のひとつに至るが、
本譜b6もQa6も、どつき合った末に互角とされた。
(Be3に Bxb2 Rb1 Bf6 Qa4 Qd7 Bxc5 b6 Bxb6 Nd4 Qd1 axb6 Nxd4 Rxa2...も)
よくわかんないけど結論は多分引き分けなのだろう。
チェスは引き分けの海を泳ぐゲーム…かもしれない。
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1. Nf3 Nf6 2. g3 c5
白が勝ちを目指す上で、c5はいつ突かれても手強い。
(対c5に関しては、初手e4や初手d4の方がやりやすい)
3. Bg2 d5 4. c4 d4
5. e3 Nc6 6. exd4 cxd4
7. 0-0 e5 8. Re1 Bd6 =
本来c4は黒e6~e5の手損を頼みに突きたいところで、
二手得でない一手得逆Benoniでは良くて互角どまり。
4. d4は(Nc6がないので)cxd4 Nxd4 e5で冴えないし、
4. 0-0 g6...も、前述した引き分け模様に戻される。
3. c4 d5 4. d4 dxc4
5. Qa4† Qd7 6. Qxc4 cxd4
7. Qxd4 Nc6 8. Qxd7† Bxd7 =
d4のPawn総ブツケにはdxc4とcxd4どちらもありそう。
Qa4†にBd7~Bc6や、Bd7~cxd4も普通に有力だろう。
3. c4 d5 4. d4 cxd4
5. Bg2 Qa5† 6. Nbd2 dxc4
7. 0-0 Qa6 8. Ne5 Be6
9. Ndxc4 Bxc4 10. Nxc4 Nc6 ∞
Bg2に g6 Nxd4 Bg7 Nc3は0-0省略が白の有利に働き、
その時だけはe5突きにQa4†~Ndb5が生じてしまう。
黒は内向きに取るなら囲った後か早めの方が安全で、
本譜なら途中Nxd4と来てもe5と追えるし悪くないか。
3. c4 d5 4. cxd5 Nxd5
5. Bg2 Nc6 6. d4 cxd4
7. Nxd4 Ndb4 8. Nxc6 Qxd1†
9. Kxd1 Nxc6 10. Nc3 Bd7
11. Be3 0-0-0 12. Ke1 e5
13. Rc1 Kb8 14. f4 f5
15. fxe5 Nxe5 16. Bf4 Re8
17. Rd1 Bc6 18. Bxc6 bxc6
19. Rd7 g5! 20. Bxe5† Rxe5 =
Bg2に g6 d4 cxd4 Qxd4は破滅する。Queen出を消し、
この場合はNdb4と躱すのが形で先番の利を消せそう。
Be3にはg6~Bg7もあるし、本譜もg5が妙手で互角だ。
(1/2-1/2 Kramnik - Kasparov, Frankfurt 2000)
※参考資料:
『Grandmaster Repertoire 8 - The Grünfeld Defence Volume One』2011 Boris Avrukh
『Opening for White According to Kramnik 1.Nf3 Book II』2001 Alexander Khalifman
『Shinya Kojima』(ブログ)
『Pigeon Log』(図面作成)
※※次回『白番不敗 Barcza System』
54歩型の先手中飛車対策といえば郷田流や穴熊だが、いずれも決定版になり得なかった。
自分から角を換えたり角道を止めると、先手に先に形を決めて貰えないのも一因だろう。
本作戦はやや古風ながら手厚く自然な待ち方で、清水先生や中川先生が愛用されている。
(棋書でいうと伊藤真先生の『先手中飛車の最重要テーマ21』テーマ16と17が最も詳しい)
角交換型になれば雁木で中央に厚く構え、66歩には早仕掛けや加藤流袖飛車急戦を狙う。
elmo囲いの登場によって42銀上のマイナス面が薄れたこともあり、改めて調べてみたい。
※構成:
(A)
↓
(A*), (B), (C)→(C+)
↓
(D), (E)→(F)
↓
(D1), (D2)
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56歩 84歩 76歩 62銀 58飛 42玉
48王 85歩 77角 54歩 38王 34歩
68銀 32玉 28王 52金右 38銀 53銀…(A)

55歩 同歩 同角 同角 同飛 44角
59飛 86歩…(B)
46歩 77角成 同銀 42銀上 55歩 同歩
同飛 54歩 59飛 64歩…(C)
46歩 42銀上 16歩 14歩…(A*)
端歩は突かれたら受けるぐらいでよい。(角交換型で中央が一手でも立ち後れるとまずい)
先手も16歩を急ぐと、44歩から穴熊を目指されたときに45歩~55歩と動く含みが消える。
最序盤の最善の手順は私にはまだ全くわからないが、最近は54歩を遅らせる人が多い。
(『先手ゴキ対角道保留64銀』で書いたように、升田流向い飛車を封じている意味がある)
34歩も、32玉の後だと79銀38王型での55歩が気になるし、前だと前田流の余地がある。
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56歩 84歩 76歩 62銀 58飛 42玉
48王 85歩 77角 54歩 38王 34歩
68銀 32玉 38王 52金右 38銀 53銀…(A)
55歩 同歩 同角 同角 同飛 44角
59飛 86歩…(B)

同歩 同飛 79金 87飛成…(B1)
同歩 同飛 77桂 89飛成 54歩 64銀
66角 同角 同歩 99龍…(B2)
54歩 62銀 86歩 99角成 77桂 42銀
65桂 51香 78金 44馬…(B3)
54歩 62銀 77桂 87歩成 65桂 42銀
66角 同角 同歩 89角…(B4)
71角 84飛 54歩 62銀 同角成 同金
53銀 99角成 62銀成 55香 53歩成 59香成
同金左 87歩成 52金 42金…(B5)
47歩型での五筋交換には、71角の筋に備えて44角を置いたまま先に飛車を捌くのが急所。
この位置の角の価値は高く、46歩型だと86歩の瞬間に45歩で逐われて困るほどである。
以降も中飛車側からきつい攻めが色々見えるものの、何とかぎりぎり凌げているようだ。
すぐの55歩は無理気味のようで、(銀冠に組む際の僅かな違和感さえ気にならなければ)
「将棋は46歩と指すもの」なのだろう。
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56歩 84歩 76歩 62銀 58飛 42玉
48王 85歩 77角 54歩 38王 34歩
28王 32玉 38銀 52金右 68銀 53銀…(A)
46歩 77角成 同銀 42銀上 55歩 同歩
同飛 54歩 59飛 64歩…(C)

66銀 88角 77角 同角成 同桂 86歩
同歩 同飛 78金 89角…(Cl)
78金 44歩 66銀 43銀 77桂 42金直
89飛 94歩 47角…(Cx)
78金 44歩 66銀 43銀 77桂 74歩
55歩 同歩 同飛 86歩 同歩 同飛
87歩 82飛 54歩 同銀左 同飛 同銀
71角 62飛 同角成 同金 82飛 52金寄…(C-)
16歩 14歩 78金 44歩 66銀 43銀
77桂 74歩 55歩 同歩 45歩 同歩
55銀 54歩 44歩 55歩 43歩成 同金
55飛…(C+)
本線の46歩に対して、まずはノーマル振り飛車を避けるため即座に角を換える(C)から。
59飛のあといきなり64歩を突くのは(Cl)で将来の65桂を防ぐためで、恐らく必然の受け。
また78金省略を通されると致命的なので、66銀にはMachine岡崎流の88角が絶対の反撥。
次は78金型からの正調攻撃55歩~45歩を封じるため、(Cx)の所謂トラック囲いに組むが…
89飛~86歩~85歩を見せられると、51歩も打てず玉頭戦にも持ち込めず、大変ださい。
部分的には94歩が87歩成~69角~93桂を用意し96角を消す受けの形だが、47角でも困る。
16歩 14歩 78金 44歩 66銀 43銀
77桂 74歩 55歩 同歩 45歩 同歩
55銀 54歩 44歩 55歩 43歩成 同金
55飛…(C+)

44銀 71角 55銀 82角成 69飛 79飛
49飛成 同銀 46歩 48歩 57角 68銀
47歩成 57銀 同と…(C++)
46歩 71角 54歩 45飛 42飛 44歩
同銀 85飛 47歩成 同銀 69角 81飛成
47角成 48歩 58銀 39金…(C#)
42金直を74歩に代えて省エネで受けると、普通に攻められても玉が近くて超きわどい。
なお一見自然な(C#)の46歩は、45飛~44歩と細工されてからの85飛廻りで後手自信なし。
…こうして具体的な指し手を考えてみると、いかにfragileな戦型であるかがよくわかる。
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56歩 84歩 76歩 62銀 58飛 42玉
48王 85歩 77角 54歩 38王 34歩
68銀 32玉 28王 52金右 38銀 53銀…(A)
46歩 42銀上 16歩 14歩…(A*)

22角成 同玉 77銀 44歩 55歩 同歩
同飛 54歩 59飛 43銀…(D)
66歩 74歩 67銀 64歩…(E)
やはり手得か無駄手を恵んでもらわないと角交換型は忙しく、単に42銀上が本線となる。
こうしてやっと基本図(A*)に至り、角交換型の(D)と伝統的振り飛車の(E)とに分岐する。
先手が36歩や59飛で態度を保留してきても64歩~74歩と構えておけば損にはならないし、
(振り飛車側は玉廻りにプラスの手が少ないので)そのうちどこかで77角成とできそうだ。
46歩に74歩だと 55歩 同歩 同飛 (86歩 同歩) 64銀 59飛 55歩 66歩 75歩 同歩が気になる。
結局は薄い中央で突っ張る羽目になり金銀が立ち後れる可能性も高く、私には選べない。
※59金左~57銀のヒラメ戦法も、42銀上~飛車先突破で中央が厚いので特段問題ない。
他には42金直/寄から穴熊を目指す世界観もあるが、組みきる前に一方的に攻められる。
56歩 84歩 76歩 62銀 58飛 42玉
48王 85歩 77角 54歩 38王 34歩
68銀 32玉 28王 52金右 38銀 53銀
46歩 42銀上 16歩 14歩…(A*)
22角成 同玉 77銀 44歩 55歩 同歩
同飛 54歩 59飛 43銀…(D)

66銀 86歩 同歩 同飛 78金 87歩…(D1)
78金 32金 66銀 64歩 77桂 74歩…(D2)
先手から角を換えさせた時点で通常形と比べて二手得しており、右銀も遊びにくい。
得した手を64歩と74歩に充てることで、71角に83飛という最も自然な受けの形ができる。
飛車先交換に対する75銀の反撃筋も消えており、向い飛車への抵抗力も若干増している。
また、居飛車から仕掛ける上でほぼ唯一の起点となる73桂が即跳べるようになっている。
※66銀に穏やかな 32金 77桂 64歩は 55歩 同歩 同飛 54歩 85飛 同飛 同桂 89飛 58金左…
このシマリが絶好で普通つらいのだが、99飛成~92角~98龍で案外後手もやれそう。
66銀 86歩 同歩 同飛 78金 87歩…(D1)

55歩 88歩成 77銀 78と 86銀 68と
57飛 78角 71飛 31金打…(D1a)
45歩 同歩 55歩 88歩成 77角 82飛
88角 33角 54歩 同銀左…(D1b)
45歩 同歩 75銀 82飛 83歩 同飛
84歩 82飛 83角 44銀右 61角成 53金…(D1c)
77銀 82飛 86歩 32金 58金 55歩
87金 54銀直 88金 56歩 47銀 55銀…(D1d)
居金の構えを許したくなければ、後手は八筋交換~87歩の筋で動くことになるだろう。
(64歩と77桂の交換を入れて岡崎流89角を目指すのは、43銀型が上ずっておりやや損)
荒事は案外避け難く、78金に74歩は例えば75歩~73歩と垂らされるだけでもうるさい。
78金に 64歩 77桂 74歩も 87歩 84飛 89飛 73桂 86歩 87歩 75歩で逆用された感がある。
※46歩のところ59飛でパスされていると、たまに先手の飛車が広くて困るため要注意。
78金 32金 66銀 64歩 77桂 74歩…(D2)

55歩 同歩 同飛 86歩 71角 83飛
86歩 69角 68金 87角成 85歩 54歩
84歩 同飛 85飛 同飛 同桂 86馬
58金左 65歩 57銀 84飛 82歩 62銀…(D2a)
55歩 同歩 同飛 86歩 同歩 同飛
87歩 82飛 85飛 同飛 同桂 56歩
58歩 89飛…(D2b)
47銀 33桂 38金 86歩 同歩 同飛
87歩 82飛 89飛 73桂 75歩 83角…(D2c)
36歩 33桂 47銀 73桂 38金 86歩
同歩 同飛 87歩 76飛…(D2d)
36歩 33桂 47銀 73桂 75歩 86歩
同歩 45歩 74歩 65桂 85桂 46歩
同銀 76歩…(D2e)
89飛 33桂 68金 24歩…(D2f)
78金を先に決めてもらえれば少し安心で、あとは64歩~74歩が高価な備えの手になる。
後手は飛車交換上等で構えて飛車先を換えて一歩を持ち、隙あらば桂馬もぶつけていく。
35歩や33桂が入り、歩や桂も持てば玉頭攻めに迫力が出るので右辺を焦土化して指せる。
(D2f)のコースは相雁木からの千日手濃厚な気配だが、基本的には後手にチャンスが多い。
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56歩 84歩 76歩 62銀 58飛 42玉
48王 85歩 77角 54歩 38王 34歩
68銀 32玉 28王 52金右 38銀 53銀
46歩 42銀上 16歩 14歩…(A*)
66歩 74歩 67銀 64歩…(E)

78金 31金 36歩 72飛 26歩 75歩
同歩 同飛 65歩 77角成 同金 72飛
55歩 同歩 64歩 同銀 83角 62飛
47角成 69角 15歩 同歩 13歩 22金…(E1)
78金 31金 47銀 72飛 38金 75歩
同歩 同飛 76歩 74飛 36歩 73桂
59飛 44歩 37桂 43金 26歩 65歩
同歩 同桂 66角 86歩 同歩 64銀…(E2)
78金 31金 26歩 72飛 27銀 75歩
同歩 同飛 76歩 74飛 38金 73桂
59飛 94歩 96歩 86歩 同歩 85歩…(E3)
68金 31金 57金 65歩 68飛 73桂
78銀 66歩 同金 65歩 67金 77角成
同銀 79角 57角 68角成 同金 63金…(E4)
68金 31金 96歩 94歩 59飛 72飛
79飛 82飛 78飛 73桂 58金左 65歩…(E5)
66歩~67銀に対しては、74歩~64歩で早仕掛けと加藤流袖飛車を両天秤にかけて待つ。
早仕掛けを封じるなら78金だが、羽生の頭脳定跡(E1)も31金型ならそれほど恐くない。
(E2)から88角には87歩~45歩~46歩。63歩はうるさいが72飛で手厚くもてなすつもり。
七筋交換さえ通せれば、継ぎ歩や55歩~65歩や本譜の仕掛けで一応打開はできそうだ。
79金は82飛で千日手模様だし、68金型もうまく待たれると57金はほとんど実現不能。
(67金型にも73桂からの早仕掛け。78金~57銀なら袖飛車か、持久戦でもいいと思う)
68飛 94歩 58銀 73桂 78金 33銀
36歩 31角 37桂 44歩 47銀左 42銀右…(E6)
68飛 94歩 78銀 73桂 58金左 63金
47金 31金 36歩 55歩 同歩 同角…(E7)
68飛 94歩 58金左 65歩 36歩 31金…(F)

(※この場合は最終手51金寄でも好形になる)
47金 51金 37桂 75歩 同歩 66歩
76銀 86歩 同歩 15歩 同歩 67歩成
22角成 同金 67飛 86飛 45桂 44銀…(Fa)
47銀 73桂 38金 62金 37桂 66歩
同銀 86歩 同角 65歩 77銀 63金…(Fb)
26歩 51金 78銀 86歩 同歩 66歩
同飛 同角 同角 44銀 77角 73桂…(Fc)
68飛に31金はやや不急であり、65歩も 78金 66歩 同角から力戦に持ち込まれてしまう。
73桂なら78銀に即55歩と動けるが、仕掛けの幅が狭まるため本稿では94歩を本線とした。
四間/三間に振り直されたときは桂を跳ぶ他、加藤流三歩突き捨て風味の仕掛けもある。
45桂と活用されても、一筋を突き捨てて18歩~17歩~25桂を仕込んであれば問題ない。
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清水先生の将棋を十年遅れで追いかける羽目になるとは私自身予想もしていなかったが…
成否や勝敗に関係なく、先手中飛車遣いとこれら古代の急戦で遊べること自体が楽しい。
※先手居飛車でも 26歩 34歩 25歩 33角 76歩 42銀 48銀 54歩 56歩…の順で組めば、
(先手の利が残るかはともかく)同様に指せるので超急戦や超早の定跡を忘れてしまえる。
やねうら王 + illqhaでごく浅い確認しかできていないので、穴があればその都度訂正する。
開始日時:2008/11/14 棋戦:順位戦
先手:内藤國雄 後手:中川大輔
開始日時:2008/12/03 棋戦:女流名人戦
先手:里見香奈 後手:清水市代
開始日時:2019/01/26 棋戦:王将戦
先手:久保利明 後手:渡辺明
開始日時:2019/04/17 棋戦:棋聖戦
先手:菅井竜也 後手:渡辺明
※大昔の前回『右玉対菊水矢倉』
角道を止める居飛車は対抗形の最序盤を規定するため重要度が高く、
本稿では雁木に早繰り銀で応じる先手居飛車の駒組みを構成する。
(対嘘矢倉は藤井矢倉や左美濃や急戦でも適当にやっておけばよい。
正調角換わりの振りをして78金を指させる亜型は割とどうでもよい)
水門先生や水門先生や荒木先生や有希先生などの強い方々による、
より良質な情報もネット上に流れている。便利な時代であることだ。
26歩 34歩 76歩 44歩 25歩 33角
48銀 32銀 68玉 43銀 58金右…(1)

32金 36歩 84歩 37銀 85歩 77角
54銀 35歩 同歩 24歩 同歩 46銀
65銀 35銀 86歩 同歩 76銀 66角
86飛 34歩 42角 88歩 62王 44角…(√2)
84歩 36歩 85歩 77角 72銀 37銀
32金 35歩…(2)
32金 36歩 52金 37銀 84歩 77角
85歩 78玉…(5)
74歩 36歩 32金 37銀 72飛 78銀…(7)
32銀~43銀に対する最善の応手は将棋を覚えて以来ずっと謎なのだが、
角道を止める振り飛車に敬意を払うなら68玉~58金右(か56歩)だろう。
・以下は簡単のため、94歩には96歩と必ず受ける世界観を先手に課す。
(三間飛車53銀系統と藤井システム関連の記事が全滅するけど仕方ない)
・飛車振りには78玉、85歩に77角、84歩72銀74歩に36歩37銀35歩。
後手が先に右銀を動かせば、陽動振り飛車だろうが右銀急戦で行く。
・32金+52金で備えられたら攻め急がず、78玉~88銀~35歩〜26銀。
早い45歩には早繰り銀にこだわらず、88銀で備えて四筋交換や36銀。
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84歩 36歩 85歩 77角 72銀 37銀
32金 35歩…(2)

同歩 26銀 86歩 同歩 85歩 78銀
86歩 88歩 85飛 66角…(2A)
45歩 33角成 同桂 34歩 同銀 21角
31歩 24歩 同歩 32角成…(2B)
42王 34歩 同銀 38飛 45歩 88銀
74歩 78玉 73桂 68金直 52金 46歩…(2C)
83銀 26銀 45歩 33角成 同金 77角
44角 同角 同金 24歩 同歩 77角
74銀 34歩…(2D)
74歩 34歩 同銀 38飛 45歩 33角成
同桂 26銀 43金 35歩 25銀 同銀
同桂 34歩 32歩 77角…(2E)
同歩 26銀 36歩 35銀 37歩成 同桂
36歩 34歩…(3)
74歩 34歩 同銀 38飛 75歩 同歩
73銀 26銀 43銀 34歩 22角 35銀…(4)
62銀型は壁だし(53銀型は後述するし)まず72銀型を基準に考える。
左美濃まで組まずとも十分堅い(?)ので左銀は触らず即仕掛けたい。
64角や45歩の後に怖い順があるときは、26銀より先に38飛を指す。
45歩には自ら角を換えて77角/22角を先着し、33歩を打たせない。
※72銀とせず54歩~42角~64角の三手角にすれば速攻は防げるが…
78玉~88銀~68角以下例えば藤井矢倉風に組まれても雁木は薄い。
※※先に74歩なら 35歩 同歩 88銀 34銀 38飛で55角を含みに指す。
(即55角は 45歩 82角成 同銀 77桂 35歩 同歩 86歩が超うるさい)
84歩 36歩 85歩 77角 32金 37銀
72銀 35歩 同歩 26銀 36歩 35銀
37歩成 同桂 36歩 34歩…(3)

22角 24歩 同歩 45桂 同歩 22角成
同金 66角 83銀 24銀 37歩成 33歩成
28と 43と…(3F)
22角 24歩 同歩 45桂 同歩 22角成
同金 66角 37歩成 22角成 28と 33歩成
52銀 21馬…(3G)
15角 45桂 37歩成 44銀 28と 43銀成
同金 11角成 54金 56香 45金 53香成
64銀 16歩…(3H)
15角 45桂 同歩 11角成 86歩 同歩
同飛 88歩 37歩成 21馬 28と 55桂
52金 44香…(3I)
似非藤井システム対山田定跡のごとく、37歩成は気にせず攻める。
桂馬を投げ捨て、時に飛車を見捨ててでも角道を突破すれば良い。
なお(3G)で33歩成を先にしたのは95角に常時77桂で応じるため。
62銀型なら中央は厚いが後の34歩や77角がより強烈に利くので、
35銀まで突っ張らず 38飛 45歩 33角成 同桂 36飛で十分事足りる。
※松尾先生の仰る通り、72銀型にも38飛で問題ないのだろうが…
好機に62王と逃げ出す余地もあって注意は必要。
84歩 36歩 85歩 77角 72銀 37銀
32金 35歩 74歩 34歩 同銀 38飛
75歩 同歩 73銀 26銀 43銀 34歩
22角 35銀…(4)

86歩 同歩 76歩 66角 86飛 78玉
64銀 88銀 85飛 86歩 同飛 24歩
同歩 28飛…(4J)
64銀 78金 75銀 24歩 同歩 55角
64銀 66角 45歩 22角成 同金 66角
55角 同角 同銀 24銀…(4K)
64銀 78金 75銀 24歩 同歩 55角
64銀 66角 54歩 36飛 55歩 24銀
23歩 35銀 33歩 同歩成 同角 37桂
52金 34歩 42角 69玉 54銀 56歩…(4L)
64銀 78金 54歩 36飛 75銀 76歩
86歩 88銀 87歩成 同銀 86歩 98銀
64銀 87歩 同歩成 同銀…(4M)
64銀 78金 76歩 66角 54歩 69玉…(4N)
35同歩でなければ35銀で後手陣を抑え込めるが、早い攻めはない。
一方の後手は75歩を早めに突き捨てて確実に取らせ、速攻に賭ける。
64銀には流石に78金とお手入れしてあとは54歩のタイミング次第。
36飛の利きや55角66角を駆使して右辺を攻めるまでの時間を稼ぐ。
最序盤で端の突き合いがあると(4M)は95歩から攻められて悪いが、
87同金か、86飛を手抜けるので28飛~24歩~46歩でも問題ない。
※84歩の時点で77角だと 2018/07/09 叡王戦 佐紳-大石みたいに、
後手の角頭攻めが早くなる。77角は85歩や52金を見て指したい。
~~~~~~~~~~~~
32金 36歩 52金 37銀 84歩 77角
85歩 78玉…(5)

62銀 88銀 74歩 35歩 同歩 26銀
34銀 56歩 43金右 68角 36歩 35銀
同銀 同角 43金右 24歩 同歩 同角
23歩 33角成 同金寄 55歩 同歩 26飛…(5O)
62銀 88銀 74歩 35歩 同歩 26銀
34銀 56歩 43金右 68角 36歩 35銀
同銀 同角 37歩成 同桂 36歩 45桂…(5Ö)
72銀 88銀 83銀 26銀 74銀 35歩
65銀 34歩 同銀 38飛 43金右 46歩
35歩 同銀 同銀 同飛 76銀 66角
64歩 34歩…(5P)
54銀 66歩 45歩 56歩 64歩 35歩
同歩 26銀 36歩 24歩 同歩 35銀
23金 68金直 43金 46歩…(5Q)
74歩 55角 92飛 35歩 54歩 34歩
同銀 66角 82飛 38飛 43金右 36銀…(5R)
54歩 88銀 74歩 56歩 72飛 68角
75歩 同歩 同飛 77銀…(5S)
62銀 88銀 54歩 46銀 53銀 35歩…(6)
52金型は 35歩 同歩 26銀に 34銀 38飛 43金右 35銀 同銀 同飛 34歩…
と銀交換を甘受することで、軽い仕掛けを無効化できるのが長所。
袖飛車単純攻撃では継続手段が難しく先攻の利を失うだけなので、
某将棋の強い長門先生の教え通り78玉~88銀と備える方が良さげ。
強敵(5O)には56歩~68角と引き、角での銀交換を見せるのが急所。
単に26銀は54歩~42角、38飛や46銀は75歩~72飛で冴えない。
62銀 88銀 54歩 46銀 53金 35歩
74歩 38飛 75歩 34歩 42角 75歩
64金 59角 75金 77歩 86歩 同歩
76歩 同歩 86金 87歩 77歩 同角
同金 同桂…(√6)
62銀 88銀 54歩 46銀 53銀 35歩…(6)

45歩 同銀 35歩 56銀 74歩 46歩…(6T)
41王 38飛 45歩 33角成 同金 34歩
同金 35銀 同金 同飛 34銀打 37飛
32王 71角 83飛 46歩…(6U)
64銀 38飛 42角 34歩 74歩 24歩
同歩 35銀 75歩 22歩 同金 44銀
76歩 66角 55歩 43銀成 同金 23歩
32金 22銀 86歩 同歩 23金 11銀成…(6V)
54歩には角転換に備え46銀〜単38飛で動く。45歩は同銀〜56銀。
76歩と抑えられ、時には桂を捌かれもするがそう簡単には潰れない。
(6V)の66角で95角もあるが最序盤で端歩の交換が入ると指せない。
(代案は 34歩 同銀 38飛 43金右 28飛 53金 56歩/42金引 26飛など)
まとめ:(1)-(6)の仕掛けの使い分け
・61金型なら35歩を急ぎ、同歩や後手早繰り銀を間に合わせない。
・52金型に35歩は同歩で効果薄。45歩に備えて囲い56歩か26銀。
・54歩型には46銀で引き角予防。45歩は取って腰掛け銀に組む。
~~~~~~~~~~~~
74歩 36歩 32金 37銀 72飛 78銀…(7)
52金 26銀 45歩 33角成 同桂 77銀
14歩 78玉 75歩 同歩 同飛 76歩
74飛 37銀…(7W)
75歩 同歩 同飛 77銀…(7')

76歩 86銀 72飛 66歩 62銀 67金
84歩 75歩 64歩 76金 45歩 78玉
63銀 56歩…(7&)
62銀 76歩 74飛 66歩 73銀 67金
84銀 78玉 73桂 86銀 52金 56歩
41王 79角…(7X)
82銀 76歩 72飛 35歩 45歩 46歩
35歩 45歩 34銀 46銀 76飛 66銀
74飛 38飛…(7Y)
52金 78金 62銀 79玉 54歩 66銀
72飛 35歩 同歩 46銀 34銀 38飛
43金右 56歩…(7Z)
袖飛車には矢倉早囲い±79角か左美濃±66角で対抗したいので、
77角は無駄手だ。(もちろん他の変化においては高価な手となる)
7筋を銀で換えるのは26銀や35歩の方が速くて全然間に合わない。
飛車で換えて74飛なら矢倉で圧迫、72飛なら二枚銀で攻めていく。
角に紐がついていないと76飛の脅威はあるが、常に66銀のつもり。
※(7W)では途中どこかで一旦66角と受ける手もある。
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・本稿ではほぼillqha1.1のご機嫌を伺いながら応手を選んでいる。
(葉桜棋理以降、手順羅列型の記事が続いているが今回までとしたい)
・角換わり拒否経由の78金型早繰り銀は、(5O)の代案が悩ましい。
ただ後手も金銀バラバラの山﨑将棋不可避であり相当神経を使う。
・後手番だと角換わり含みで32金も強要され得るので相当難しい。
無理せず相雁木か、22銀〜42角以下矢倉に組み換えるかが無難か?
p.s.
26歩 34歩 76歩 44歩 25歩 33角
48銀 32銀 68玉…(0)
84歩 36歩 62銀 37銀 85歩 77角
74歩 88銀 73銀 26銀 45歩 78金
42飛 37銀 64銀 33角成 同銀 58金…(0α)
94歩 96歩 84歩 36歩 62銀 37銀
85歩 77角 74歩 35歩 同歩 46銀
75歩 35銀…(0')
86歩 34歩 42角 24歩 同歩 86角…(0β)
76歩 55角 73銀 24歩 同歩 同銀
42角 33歩 同桂 34歩 45桂 44角
48歩 同金 27歩 同飛 84飛 33角成
86歩 58玉 87歩成 42馬 同金 33銀成…(0γ)
最後は最も柔軟かつ最早雁木ではない32銀型について追記する。
(基本は73銀、78銀には73桂、26銀は45歩、袖飛車には左美濃)
角換わり風に88銀・78金型で棒銀に出るのが現時点での本命だ。
端歩の交換があれば後手95角が消え、本譜(0')の決戦が成り立つ。
84歩 36歩 52金右 77角 43銀 37銀
32金 58金右 54歩 46銀 74歩 78銀
85歩 35歩 75歩 同歩 45歩 同銀
35歩 24歩 同歩 33角成 同桂 54銀…(√5)
84歩 36歩 52金右 77角 74歩 37銀
43金 88銀 54金 78玉 65金 35歩
同歩 26銀 76金 55角 45歩 33角成
同桂 35銀 55角 18飛 85歩 77歩…(√0)
84歩 36歩 52金右 77角 62銀 58金右
43金 88銀 85歩 78玉…(0")

42角 46歩 33銀 45歩 32金 44歩
同銀 45歩 33銀 24歩 同歩 同飛
23歩 27飛 54歩 37桂…(0υ)
74歩 37銀 73銀 26銀 75歩 同歩
64銀 35歩…(0φ)
74歩 37銀 75歩 同歩 72飛 56歩
75飛 66歩…(0χ)
54歩 46歩 42王 37銀 31王 35歩
42角 45歩…(0ψ)
54歩 46歩 74歩 37桂 42王 47銀
31王 56銀…(0ω)
32銀+52金型では、雁木の(5)に備えて88銀+78玉型を目指すが、
85歩や43金を見るまでは、(√5)になり得るので78銀の余地を残す。
対高美濃では46歩や37桂型が優る形もあり、37銀は不急かも。
(54金には76歩を取らせても指せるが、66歩から厚く受けたい)
42角には早仕掛け、42王や73銀なら棒銀、72飛や83銀には矢倉と…
後手の速攻や築城は邪魔しながら四枚の攻めの準備を間に合わす。
開始日時:2018/01/20 棋戦:叡王戦
先手:丸山忠久 後手:小林裕士
開始日時:2018/02/06 棋戦:順位戦
先手:西尾明 後手:豊川孝弘
開始日時:2018/05/31 棋戦:王将戦
先手:松尾歩 後手:橋本崇載
開始日時:2018/08/04 棋戦:叡王戦
先手:松尾歩 後手:稲葉陽