桑名七盤 Quwana Heptathlon | Thousand Days

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さうざん-でいず【千日手】
1. 同一局面の繰り返し4回。先後入れ換えてやり直し。
2. 今時珍しく将棋に凝っている大学生の将棋系ブログ。
主に居飛車党過激派向けの序盤作戦を網羅している他、
雑学医学数学物理自転車チェス等とりとめのない話題も…

†本記事は Chess Advent Calendar 2022 12/9枠

※将棋・目次『さうざんでいず』【続き】
※チェス『対 1. e4』『他』『同形』『白』
※どうぶつしょうぎ『後手必勝』
※連珠≒五目『自由打ち黒必勝』
※囲碁『9x9』 ※オセロ『引分』


Shogi: 総合競技風リズムゲー速度ゲー
Chess: 突然の叫び声と共に終わるゲー
Animal: 無限Zugzwangゲー
Renju: 定石を抜けると将棋の終盤ゲー
Go: 夜空に星を散りばめる様に鬱ゲー
Othello: 手番という排泄物を投げつけあう逆速度ゲー
Gammon: 破滅を楽しむ運ゲー
Quwana Heptathlon: パーティーゲーム




皆様ご無沙汰しております。あさげです。
最近は将棋棋士の牧野先生らとつるみ、ボードゲーム全般を広く浅く楽しく遊んでおります。

弊ブログ読者が他のアブストラクトゲーム界と交流する上でお勧めなのは桑名七盤勝負です。
将棋・チェス・どうぶつしょうぎ・連珠・囲碁(九路)・オセロ・バックギャモンを横に並べ、
七種目を各一手ずつ進めて持ち時間45分(切れ負け)、四本先取で勝ちという狂気の遊びです。

七盤選手が大体良い人なのと、実は全部のルールを網羅せずとも普通に遊べるのがポイント。
上達のコツとしては可能な範囲で内容を思い出して序盤だけでも振り返るのが有効でしょう。
先日も四試合ほどやってきましたが、惜しくも敗れてしまった試合を軽く振り返ってみます。



まずは将棋(白=後手番・指掛)です。雁木対後手早繰り銀ですが先番みたいな顔して攻め、
64銀と出るべきところ機械的に72飛と寄って無理気味になりましたが後で誤魔化しました。
(76歩同銀と取り込んだ形なら、64/84銀を出ずに72飛が最善手となる場合もありますが)

48銀型で飛車の横利きが止まっており、かつ58金が入ってなければ75歩はほぼ通ります。
ただ56歩型は68角~46角が常に強く、こちらも居飛車のままで突破力を保つべきでした。
(なお、突き詰めると後手番で52金右を入れるのは欲張りすぎ、という結論になるかもです)



お次はチェス(白=先手番・勝)。フィアンケットマンが黒のNc6をいかに咎めるかの頻出形。
本譜は 8. Qa4 でしたがこれが早速ぬるめ。こう出るなら 8. Nc3 dxc4 9. Qa4 が筋です。
取らずに 8. Nc3 h6 9. Ne5 0-0 10. cxd5 exd5 11. Bf4...も対角線上の圧力で白満足げ。

白陣は統計的にNc3型よりNbd2型が好形になりやすい気がしてNc3を躊躇するんですが、
何も準備していないのがバレバレですね。ただ実戦的にはこの戦型、白を持って指しやすく、
c5突きの心配なく組み上げた実戦は、c6地点を直射角行で無事焼き切ることができました。


C3き A2き C4き B3ひ B3ぞ B2ぞ A2ぞ A2ら B3き C2ぞ
B2き B2ら A3ぞ A2ら C3き B2ひ B2ぞ B2ら B3ひ B1ら
A3ら A2き A4ら A3ぞ C4き C1ら C3き B1ぞ C4き C2ら
B2ひ'B2ぞ B2ひ B2ら C3ぞ C1ら B3ら C2ひ C4ぞ A1き
A3ぞ A2ぞ A4ら B3ひ
0-1
どうぶつしょうぎ(後手番・勝)は70手台で後手勝ちの結論が出ている3×4の小型将棋です。
適切な Zugzwang が見えないと案外勝てない形も多く、これはこれで緊張感があります。
本譜は目立った悪手を出さずに勝ちきることができました。唯一仕上がっていた競技ですね。



連珠≒五目並べ(白=後手番・敗)は先手の黒にだけ三々・四々・長連の反則が賦課されます。
しかし制限なしに本譜の浦月などを打たれると後手必敗です。ちょっと粘りに欠けましたね。
(12手目をひとつ左の三引きに変えるとか、四手目から早くもマイナーな手で変化をつけるか)



九路盤囲碁(黒=先手番・敗)は序盤さえ準備すれば案外チェス/将棋勢でも試合になります。
ただ簡単な死活や基本的な速度計算はできないと読めませんのでそこは準備が必要でしょう。
本譜は25手目ツゲば何事もないところ何かノビてしまい、以下紛れはしたものの半目敗け。



オセロ(黒=先手番・敗)は色が反転しすぎて自分の力ではどうにも棋譜を再現できません。
No-Kung で来ることは何となく察したので自分がされて厭そうな所謂 EJ? を選びました。
しかし例によって記憶力がなく、自分からすぐ辺に降りる変化を選んで結局ボロ敗けでした。


バックギャモン(後手番・敗)はいっぱい踏んだり踏まれたり踏まれたりで楽しかったです。
以上。



p.s. オセロもたまに並びだしましたが、世界大会を制するにはまだ道のりは遠いようです。