大晦日と正月 | いつか旅立つ日が来たとしても

いつか旅立つ日が来たとしても

ひとりと一匹と、その日々のこと。

大晦日と正月といっても、オレとおまえにとっては

いつもの休日と変わらなかったと思う。

 

オレは年末に1週間の買い物を済ませ、

大掃除らしきものや、年越しそばを食べたりしたが

おせちは用意しなかったし、大晦日に夜通し起きている

こともなかった。

むしろ年末進行の仕事を抱えた場合には1日パソコンに向かっていたり

連休を使って決算報告書の作成をしていた。

 

元旦も遅めに起きることはあっても

一日飲んでいるなんてことはなかったし

おまえにごはんと水を出し

トイレの掃除をしたら、

いつもどおりメシを作り、テレビを見たりしていた

家にこもることが苦手なオレは

理由を見つけて、外出したりもしたが、

初詣には行かなかった。

仕事のシフトが入ったときは出勤していた。

 

おまえは、そんなオレに付き合って

背中の上でテレビを見たり

帰ってくるまで待っていたり

出されたごはんを食べたり

退屈してオレにアタックしてきたり

男同士なものだから、なにも特別なことはなく

フツウの日々を、ひとりと一匹で

過ごしていた。

それは、ふたりと一匹になっても

変わらなかった。

 

もうちょっとイベントらしきものをしても

よかったんだけどな。