アイは困ったように私の方を見た。
何か言いたそうに、なんとなく戸惑っているように。
でも、私は死んだなんて信じられない。
だって、確かに屋上には行った。でも、屋上に行っただけで、死のうとなんて思っていない。
「じゃぁ、かなは、死のうなんて思ってないの?」
アイは聞いてきた。
「もちろんよ!わたしは死のうなんて思っていないわ!」
こんな、変なところに来て、こんなわけのわからない男の子が死のうとしたんじゃないかなんて言う。
腹が立った。
何で、腹が立つのかはわからないけど…。
「じゃぁ、さ、なんでここに来ちゃったのか調べてみようか。」
アイは聞いてきた。
「え?」
私は聞き返した。
「かなはなんでここに来ちゃったのかわからないんでしょ?」
アイは首を傾げながら私に聞いてきた。
私は頷く。
「僕は時間と時間の間に住んでいる住人だから、少しここの勝手を知っているんだ。」
アイはニコニコしながら言う。
「だから、かなが何で来たのか調べて、かなの世界に帰れるか考えよう。そうすればかなも帰れるかも知れないし。」
でも、帰れるのだろうか?
私は不安でいっぱいだ。
私の世界ではない時間と時間との間という世界。
どうして、私はここに来てしまったのだろう。
私が考えを廻らせているとアイは私の顔を覗き込みふんわりと笑っていった。
「大丈夫だよ。一緒に帰れるように調べてみよう?」
その笑顔を見ていて私はアイと一緒に調べてみようと思った。
アイと一緒にいれば大丈夫。そんな気がした。
「私と一緒に帰る道を探して。」
私は改めてアイにお願いをした。