2011年アメリカ。ケヴィン・スペイシー、ジェレミー・アイアンズ、そしてデミ・ムーアといった有名どころが出ているんだけど、聞いたことないなあ、と思ったら、日本では未公開らしい。2009年のリーマンショック時のリーマンブラザーズ崩壊までの24時間を追った作品。トランプ関税で世界同時株安の昨今にはタイムリーなネタだ。アマゾンプライムにて追加料金なしで視聴した。ちなみにマージン・コールというのは「追証」のことらしく、信用取引をやっているものとしては時節柄さらにブルッと来る。109分。

 大手投資会社(リーマンブラザーズがモデル)の大量解雇が突然始まる。世間はまだサブプライムローンがやばいことになっているのを知らない。今アメリカ十年物国債がやばいことになっているのと似ている。こちらはすでに周知されているが。
 まず社員の8割が突然解雇される。しかしリストラを免れた社員たちに残されたのは大量の不良債権(下の映画「マネー・ショート」でも出てきたサブプライムローンを含む不動産債券MBS)。大量の上にレバレッジをかけていたため、会社の時価総額を上回る額の損失が出ることが見込まれる。取締役会は会社をつぶさないために、MBSが不良債権と知れ渡る前の数時間に売却しようと目論むが・・・

 映画はほぼオフィスの中なので地味な映画ではあるがまあまあ面白かった。24時間のサスペンスになっているのが功を奏している。終り方については何とかならなかったのかと思った。同社の死と重ねていると思うが、あまりにわびしい。

 この映画が描いているのは、「ひとは実際に直面するまで現実の厳しさをとことん理解できない。自分だけは例外だと思っている」といったあたりだ。時節柄身につまされた。私もトランプ関税があんなにめちゃくちゃでひどいものとは予期せず、けっこう気楽に構えていたが、去年から今年にかけて投資した分はこの一週間でほぼ全部プラスからマイナスに一気に転じた。現時点でピーク時より400万以上資産が減っている。事態は収拾されておらず、どんな「地獄」がまちうけているのかわからないが、狼狽だけはしないつもりだ。
 

 

※同じくリーマンショックを題材にした秀作。当然のことながらこの映画の内容と被ってます。両方見る価値あり。