Fairground Attraction | やせっぽちのヒロシのブログ

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趣味は国際交流?(笑)。

 

 

Fairground Attractionの35年ぶりの再結成と来日公演、その最終日を観てきました。
解散後も充実したソロ・アルバムをコンスタントに発表し、来日公演も頻繁に行なっているEddi Readerでしたので、正直最初に再結成の話を目にした時には「え?、今更?」と驚いたものでしたが、活動期間に放った実質1枚だけのアルバムは今も愛聴している人も多く名盤として語り継がれていますし、またEddiの公演でもいまだにF.A.時代の曲が人気が高く中でもヒット曲(初期は封印していた時期もありましたが)"Perfect"が一番の盛り上がりを見せることもあり、やはり多くの人が待ち望んでいたようです。という訳で、最初に来日公演が決まった際にはチケット争奪戦に敗れ、今回は追加公演の最終日をかろうじて購入できたのでした。
勿論この日もチケットはSOLD OUTです。結構広いホールに観客がぎっしり。改めて彼らの人気が窺えます。

 

 

定刻をちょっと過ぎた頃にサポート・メンバーを含む6人が登場。前日はドラムスのRoy Doddsが体調不良で参加出来なかったということでしたが、今日はしっかり姿を見せてくれたので一安心。正規のメンバーの4人だけでなくサポート・メンバーも35年前と同じ人選というのはかなり珍しいと思いますが、やはりそれぞれの容姿には歳月の流れを感じます(笑)。実際この日の観客も大半はリアルタイム世代のように思われ、映画ならシニア料金で入りそうな人が多く見られました。いえ、それだけ根強いファンが多くいる証でもあったと思います。

事前にこれまでの公演のセットリストを見ていましたが、オープニングはいつも"A Hundred Years of Heartache"という新曲のようで、前半から中盤にかけてが主に9月に発売される新作からの曲がメインで、合間にお馴染みの曲がいくつか入り、後半は代表曲を中心に盛り上げるといった感じで、おおよその流れはほぼ一緒のようでした。

Eddi Readerは日によって声の調子が変わるらしいのですが、この日は割と安定していたように思います。そして勿論各メンバーの演奏は往年通りアコースティックを基調としたスウィング感たっぷりながらも、35年前よりはインプロヴィゼーション的な部分が少なくなり、Eddiの歌をより引き立てることに徹していたように感じました。

今回は単なる懐メロ大会ではなく、新曲がかなりの比重を占めていることも、今回の再結成にはメンバーの並々ならぬ思いを感じますし、またそれらの新曲が過去の曲とも違和感なく溶け込んでいることにやはりこのバンドならではの個性も強く感じました。

Eddiは何度か感涙にむせぶような姿を見せましたが、事前に見たいくつかの記事によると、35年前の東京公演の際にバンド内でのいざこざから解散が決まったそうで、今回バンドの再開はまず東京でという思いがあったとのこと。それにもらい泣きする観客も多かったようです。

 

思えば35年前の来日公演は個人的にはとても特別なもので、その年1989年に私のフェイヴァリット・ミュージシャンであったStephane GrappelliとDan Hicksが相次いで初来日公演を行ない、しばらくの間目的を達成してしまった虚脱感におそわれたことがあったのですが、そんな時に観た彼らのライヴがアルバムからは予想もつかなかったくらいに躍動感にあふれた素晴らしいものであり、世の中にはまだまだ素敵な音楽が沢山あることを知らされたのでした。

私が観た日にちや場所とは違いますが、その時特に印象に残った演奏です。

そして今回のリユニオン・ライヴはこのところ諸々の事情でライヴから遠ざかりつつある私に改めて音楽の魅力を伝えてくれるもので、まだまだ音楽からは離れられませんね。
 

9月には新作のアルバムも発売されるとのことで、既にこの曲が配信されています。

また会場ではこの曲を始めとする4曲入り30cmEPも発売されていました。

勿論どちらもこの日演奏されています。

全ての新曲を聴ける9月が待ちきれません。

 

setlist

 01. A Hundred Years of Heartache
 02. A Smile in A Whisper
 03. Miracles
 04. The Simple
 05. The Wind Knows My Name
 06. Hey Little Brother
 07. The Moon Is Mine ~ Get Happy
 08. Sing Anyway
 09. Gatecrashing Heaven
 10. Find My Love
 11. Last Night (Was A Sweet One)
 12. Learning To Swim
 13. Sun and Moon
 14. What's Wrong with the World?
 15. Moon on the Rain
 16. Clare
 17. Fairground Attraction
 18. Perfect
 19. Beautiful Happening
 (Encore)
 20. Lullaby for Irish Triplets
 21. Allelujah
 22. Fear Is the Enemy of Love

 

Fairground Attraction

   Eddi Reader, Mark Nevin, Roy Dodds, Simon Edwards

with

   Graham Henderson, Roger Beaujolais

 

at Hulic Hall Tokyo, July 3, 2024

 

ちなみに今回の"Clare"は以前よりもスタジオ盤に近いノリでした。

 

安物のスマホでの撮影のためあまり良い画像ではありませんが、いくつか当日の写真を上げておきます。