4月に観た映画 その1 | やせっぽちのヒロシのブログ

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趣味は国際交流?(笑)。

4月前半に観た映画です。

 

 

「ダークナイト」「TENET テネット」などの大作を送り出してきたクリストファー・ノーラン監督が、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた歴史映画。2006年ピュリッツァー賞を受賞した、カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに、オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描く。
第2次世界大戦中、才能にあふれた物理学者のロバート・オッペンハイマーは、核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画において、原爆開発プロジェクトの委員長に任命される。しかし、実験で原爆の威力を目の当たりにし、さらにはそれが実戦で投下され、恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマーは、戦後、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するようになるが……。
オッペンハイマー役はノーラン作品常連の俳優キリアン・マーフィ。妻キティをエミリー・ブラント、原子力委員会議長のルイス・ストロースをロバート・ダウニー・Jr.が演じたほか、マット・デイモン、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネット、ラミ・マレック、ケネス・ブラナーら豪華キャストが共演。撮影は「インターステラー」以降のノーラン作品を手がけているホイテ・バン・ホイテマ、音楽は「TENET テネット」のルドウィグ・ゴランソン。
第96回アカデミー賞では同年度最多となる13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、主演男優賞(キリアン・マーフィ)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門で受賞を果たした。(以上、映画ドットコムより)

 

☆色々とすったもんだあっての公開となりましたが、やはりアカデミー賞であれだけの数の賞を獲得した以上、日本では上映しないというわけにはいかないでしょう。

3時間という長丁場でありながら、オッペンハイマーの波乱の人生を追い続けたことで、妙に駆け足のストーリー展開に感じられ、登場人物も多く、正直一度観ただけではよくわからないくらいに複雑な構成であり、なにしろ何で白黒とカラーの画面に分かれているのかも(鑑賞後さまざまな解説を見て腑に落ちましたが)意味不明に感じてしまったくらいで、そこに描かれている人間関係を把握するだけでも一苦労でした。ということで、後日改めてまた観ようかと思います。

ただ一つ言えることは、勿論原爆自体は悪魔の発明であり、それを実際に使用したアメリカは糾弾されてしかるべきですが、それを使わせる口実を作ってしまったのはとっくに勝負はついていたのに降伏を遅らせた愚かな旧日本軍なんですよね。また映画の中でも触れられているようにもしもナチスや日本軍などがアメリカよりも先に原爆を開発していたら、一体今人類をはじめとするあらゆる生物あるいは地球自体は存在していたのだろうかなんてことをつい考えてしまいます。

 

 

 

離婚を決めた夫婦が交通事故で両者とも記憶を失ったことから巻き起こる騒動を描き、韓国で大ヒットを記録したラブコメディ。
知的でハンサムだが不器用なノ・ジョンヨルと、家柄もキャリアも申し分ないが破天荒な性格のホン・ナラは大恋愛の末に結婚したが、お互いの価値観の違いに耐えきれなくなり離婚を決意する。裁判所の調停で熟慮期間を経た30日後に離婚することが決まったものの、その帰り道に交通事故に遭い、2人とも記憶喪失になってしまう。愛した記憶も憎み合った記憶もすべて失った2人は、家族や友人を巻き込みながら記憶を取り戻そうとするが……。
「ミッドナイト・ランナー」のカン・ハヌルがジョンヨル、「オオカミ狩り」のチョン・ソミンがナラを演じ、元「KARA」メンバーとして日本でも同じみの知英(ジヨン)も出演。「色男ホ・セク」のナム・デジュン監督がメガホンをとった。(以上、映画ドットコムより)

 

☆最近よく韓流映画を観るようになりました。今回もたまたま数回予告編を観て面白そうかも?と思い観に行くことにしましたが、「卒業」のクライマックス・シーンをパロディにしたかと思ったら、その後日談としても使えそうな倦怠期を経てお互いの価値観の違いから離婚を決意したところで、二人の乗った車が交通事故に遭い、共に記憶を失ってしまい、憎しみもリセットされたことから再び愛が芽生えていくところに、元々結婚を好ましく思っていなかった双方の家族が邪魔をするという、ある意味ラヴコメの王道をいく展開が続きますが、次々に起こる出来事のひとつひとつが何とも愉快で、予想を上回る面白さから、ますますハマりそうです。

個人的には美人ながらも結構ワイルドなナラ役のチョン・ソミンがとても魅力的でした。

また韓国特有の離婚しようとする夫婦に30日間の「熟慮期間」が与えられるという制度は今回初めて知りましたが、これもユニークで、実際これで離婚をとりやめるカップルがどれだけ居るのでしょうね?

 

 

 

エリック・クラプトンが2007年3月15日にアメリカ・サンディエゴで開催したコンサートを収録した映像をスクリーン上映。
ドイル・ブラムホール2世とデレク・トラックスの2名をサイドギタリストに起用した「Doyle & Derek World Tour」のサンディエゴ公演として行われた同コンサート。「いとしのレイラ」など名曲の数々をドイルとデレクとのトリプルギターアンサンブルで披露するほか、クラプトンが最も影響を受けたアーティストと公言する伝説的シンガーソングライターのJ・J・ケイルがゲスト出演。ケイルのオリジナル曲をクラプトンがカバーして大ヒットした「アフター・ミッドナイト」「コカイン」などをともに演奏し、2人の最後にして最高のコラボレーションが繰り広げられた。
ファンの間では「21世紀最高のクラプトン・ライブ」とも言われる公演の模様を、大迫力の映像とサウンドでスクリーンに映し出す。(以上、映画ドットコムより)

 

☆この映像の少し前に日本にもこの顔ぶれのバンドで来たことがありましたね。ドイル・ブラムホール2世とデレク・トラックスを擁したトリプル・ギターで、デレクがデュエイン・オールマンさながらに弾きまくり、ベースはウィリー・ウィークスにドラムスがスティーヴ・ジョーダンという鉄壁のリズム隊、個人的にはネイザン・イーストよりもウィリー・ウィークスの方が好きでしたし、クラプトンにも合っているように思うのです。

そこにJ.J. ケイルやアンコールで登場するロバート・クレイといった大物ゲストが加わるので、勿論悪いわけがありません。21世紀最高のクラプトンという宣伝文句にも納得です。

でも、それはあくまでもクラプトンのパフォーマンスとしてでの最高ということで、この後何度もデレク・トラックス自身のバンド:テデスキ・トラックス・バンドを生で観ていることもあり、そこでの気持ちよくトリップするデレクの長時間のアドリブ・プレイの凄さとは比べ物になりません。ハッキリ言えば、もうクラプトンの次元は超えていると思います。

さる筋からの情報によると次のクラプトンの来日では某人気ミュージシャンと共に再びデレクが同行するらしいとの話ですが、どうせまたデレク&ザ・ドミノスの再現を担わせられるのがオチでしょうし、あまり関わらない方がいいように思いました。

 

 

 

日本でもジャイアント馬場やアントニオ猪木らと激闘を繰り広げ、鉄の爪=アイアンクローを得意技としたアメリカの伝説的なプロレスラー、フリッツ・フォン・エリックを父に持ち、プロレスの道を歩むことになった兄弟の実話をベースに描いたドラマ。
1980年代初頭、元AWA世界ヘビー級王者のフリッツ・フォン・エリックに育てられたケビン、デビッド、ケリー、マイクの兄弟は、父の教えに従いプロレスラーとしてデビューし、プロレス界の頂点を目指していた。しかし、世界ヘビー級王座戦への指名を受けた三男のデビッドが、日本でのプロレスツアー中に急死したことを皮切りに、フォン・エリック家は次々と悲劇に見舞われ、いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになっていく。
次男ケビン役をザック・エフロンが務め、三男デビッド役を「逆転のトライアングル」のハリス・ディキンソン、四男ケリー役を配信ドラマ「一流シェフのファミリーレストラン」で第80回ゴールデングローブ賞主演男優賞(テレビ部門ミュージカル・コメディシリーズ)を受賞したジェレミー・アレン・ホワイトがそれぞれ演じた。米プロレス団体AEWのマクスウェル・ジェイコブ・フリードマンが製作総指揮、元WWE王者のチャボ・ゲレロ・Jr.がプロレスシーンのコーディネーターを務め、それぞれレスラー役で劇中にも登場。監督は「不都合な理想の夫婦」のショーン・ダーキン。(以上、映画ドットコムより)

 

☆私も子供の頃はよくテレビでプロレス中継を観ていましたので、アイアンクローと言えばすぐに鉄の爪フリッツ・フォン・エリックが頭に浮かびますし、ジャイアント馬場との死闘は今も記憶の片隅にあります。

でも、10代の半ば以降はほとんどそうした中継は見なくなっていましたので、まさか彼が引退後自分の息子たちを次々にレスラーとして送り出していたことは全く知りませんでしたし、また一人を残して皆亡くなってしまったことにも衝撃を受けました。。

この映画はそんな彼の息子たちを次々に襲う試練が描かれていますが、父親としての絶対的な威厳を持ち過度な期待を息子たちにかけるフリッツと、それに応えようと精進していきながらもプレッシャーに押し潰されていく息子たちの関係を見ていると、実に切なくなってしまいます。ただ一人生き残ったケヴィン(私と同じ歳でした)が子や孫に囲まれ幸せな余生を送っているのがせめてもの救いでした。

私のようにほとんどプロレスに興味がなくても充分に見応えある映画だと思います。

 

 

 

海外移住のため離れ離れになった幼なじみの2人が、24年の時を経てニューヨークで再会する7日間を描いた、アメリカ・韓国合作の大人のラブストーリー。
韓国・ソウルに暮らす12歳の少女ノラと少年ヘソンは、互いに恋心を抱いていたが、ノラの海外移住により離れ離れになってしまう。12年後、24歳になり、ニューヨークとソウルでそれぞれの人生を歩んでいた2人は、オンラインで再会を果たすが、互いを思い合っていながらも再びすれ違ってしまう。そして12年後の36歳、ノラは作家のアーサーと結婚していた。ヘソンはそのことを知りながらも、ノラに会うためにニューヨークを訪れ、2人はやっとめぐり合うのだが……。
これが長編映画監督デビュー作となるセリーヌ・ソンが、12歳のときに家族とともに海外へ移住した自身の体験をもとにオリジナル脚本を執筆し、メガホンをとった。ノラ役はNetflixのドラマシリーズ「ロシアン・ドール 謎のタイムループ」や声優として参加した「スパイダーマン スパイダーバース」などで知られるグレタ・リー。ヘソン役は「LETO レト」「めまい 窓越しの想い」のユ・テオ。2023年・第73回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門出品。第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞にノミネートされた。(以上、映画ドットコムより)

 

☆例えば朝ドラの名作「ちゅらさん」では小学生の頃ちょっとした縁から結婚を約束した男女がその後別れ別れになりながらも時を経て結ばれるというおとぎ話のようなストーリーでしたが、さすがにあれはありえないでしょうなんて思ったものでした。

そしてこちらはやはり小学生の頃何となく惹かれ合っていた男の子ヘソンと女の子ノラが、ノラの方の家庭の事情でニューヨークへ移住したことから離れ離れになり、時を経てSNSでお互いの近況を知り、オンラインでやり取りし合うようになるものの、その後も紆余曲折があり、その間にノラは結婚していたものの、ヘソンがどうしてもノラに会いたくなってニューヨークへ会いに行ってしまうという話が12年区切りの3パートで描かれていたのがユニークに感じました。

基本男の方が過去の恋を引きずる傾向にあると思っていますが、これはそれを絵に描いたような印象を受けます。ノラにとってはヘソンはもう過去の思い出の中の存在であり、それでも会うことにしたのはその思い出を汚さずにおきたい気持ちがあったからではないかと思いました。

ここではむしろ彼女の夫のアーサーの寛大な態度の中に見え隠れする複雑な心境に心が動かされます。

それはともかく、この映画を観ながら、小学生の頃に思いを寄せた女の子やちょっと仲良くしていた女の子は今どうしているんだろう?なんてふと思ってしまいました。まぁ、もう皆さん前期高齢者ですけれどね^^;

 

 

 

地球外からの侵略者が日常に溶け込んだ世界で青春を謳歌する少女たちの姿を描いた浅野いにおの同名コミックをアニメーション映画化した2部作の前編。
3年前の8月31日、巨大な宇宙船「母艦」が突如として東京に襲来し、世界は終わりを迎えるかに見えた。その後、絶望的な状況は次第に日常に溶け込み、上空に母艦が浮遊する異様な光景が当たり前となっていた。そんな中、女子高生の小山門出と「おんたん」こと中川凰蘭は、担任教師の渡良瀬や仲の良い友人たちとともに何気ない学生生活を送っていたが……。
音楽ユニット「YOASOBI」のボーカル・ikuraとしても活動するシンガーソングライターの幾田りらが門出、歌手やタレントとして若い世代を中心に人気を集めるあのがおんたんの声をそれぞれ演じる。「ぼくらのよあけ」の黒川智之がアニメーションディレクター、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」シリーズの吉田玲子がシリーズ構成・脚本を手がけ、「地球外少年少女」のProduction +h.がアニメーション制作を担当。(以上、映画ドットコムより)

 

☆近年マンガから遠ざかっていることもあり、浅野にいおの作品はほとんど読んだことがないのですが、もしこのアニメがほとんど原作に沿ったものであるとしたら、その世界観のようなものと独創性に改めて唸らされました。

ETやら「キャリー」やら随所に色々とオマージュが散りばめられているのも面白いです。

ただ、観ていてよくわからなかったのが、途中で主人公たちの小学生時代の話になり門出が暴走するくだりで、さらにモロに「ドラえもん」をパロったというよりも皮肉った感のする「イソベやん」とかの話は「何だこりゃ?」と思ったりもしましたが、もはやジジイの私がストーリーについていけないだけなのかもしれませんね(^_^;) 

その「イソベやん」に登場するデベ子の声を担当したTARAKOを追悼するメッセージがエンドロールで流れてきた時には切なくなりました。

 

 

 

「ロスト・イン・トランスレーション」「マリー・アントワネット」のソフィア・コッポラ監督が、エルビス・プレスリーの元妻プリシラが1985年に発表した回想録「私のエルヴィス」をもとに、世界的スターと恋に落ちた少女の波乱の日々を描いたドラマ。
14歳の少女プリシラはスーパースターのエルビス・プレスリーと出会い、恋に落ちる。やがて彼女は両親の反対を押し切って、大邸宅でエルビスと一緒に暮らし始める。これまで経験したことのない華やかで魅惑的な世界に足を踏み入れたプリシラにとって、彼のそばでともに過ごし彼の色に染まることが全てだったが……。
「パシフィック・リム アップライジング」のケイリー・スピーニーが主人公プリシラの心の変遷と外見の変化を繊細に演じ、2023年・第80回ベネチア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞。「Saltburn」「キスから始まるものがたり」のジェイコブ・エロルディがエルビスを演じた。フランス出身のロックバンド「フェニックス」が音楽を手がけ、美しく精巧な美術とともに1960~70年代の空気を再現。(以上、映画ドットコムより)

 

☆プリシラの回想録からの映画化ということで、当然彼女を中心として描かれていることもあり、エルヴィスが敵役になってしまうのではないかと思ってしまいましたが、多少気性の激しさや独善的な性格をちらつかせはしていたものの予想していたほど彼も悪くは描かれてはおらず、彼女がまだ10代のうちから見染められ結婚しながら、スーパースター故の取り巻きも多く慌ただしい環境の中、色々と制約はありながらも華やかで楽しい生活が続いたものの、彼女が成長していくにつれ次第に気持ちが離れていくといった感じでしょうか。

あくまでも彼女目線での話でもあるので、エルヴィスと父親や悪名高いパーカー大佐らとのドロドロした関係はエルヴィスと彼女との会話などで少しうかがえる程度で、もっぱらエルヴィスとプリシラの間での話がメインとなるため、そういう意味では数年前の「エルヴィス」では語られなかった彼のアナザーサイド・ストーリーと言えるのかもしれません。

もっとも実際の彼女はかなり恋多き女だったらしく、エルヴィスとの離婚も彼女の不倫が原因だったとのことで、それを知るエルヴィス・ファンの方々にはこの映画はえらく不評なようです。そういえばエルヴィスの楽曲が一切使われていなかったのもそうした理由からだったのでしょうか?

 

 

 

韓国芸能界を揺るがせた性加害事件を背景に、「推し」が犯罪者になってしまったファンの人々にスポットを当てたドキュメンタリー。
あるK-POPスターの熱狂的なファンだったオ・セヨン監督は、「推し」に認知されテレビ共演も果たした“成功したオタク”の1人だった。ところがある日、その人物が性犯罪の加害者として逮捕されてしまう。“犯罪者のファン”になってしまった彼女は受け入れ難いその事実に苦悩し、同じような経験をした友人たちに話を聞くことに。
「推し活」が人生の全てだったセヨン監督が自身の過去を振り返って傷を直視するとともに、「自分は被害者なのか加害者なのか」「かつて彼を思って過ごした幸せな時間までも否定しなくてはならないのか」などと葛藤するさまざまな立場のファンの声を聞いて語り合い、その社会的意味を考える。(以上、映画ドットコムより)


☆ドキュメンタリーと謳われていますが多分事実に即したドラマ映画なのだろうと思いきや、正真正銘のドキュメンタリーであり、推し活対象者がまさかの犯罪者になってしまったことで、今までの自身の振り返るだけでなく、同じ思いをした女性たちにインタビューしていくというちょっと変わった映画でしたが、全く冷めきってしまったファンもいれば、今も見捨てきれずにいるファンもいたり、また自己分析から世相までをかなり論理的に語る女性も居て、それぞれの異なった反応が興味深かったです。

日本でもジャニーズ問題や某お笑い系のタレントのスキャンダルなどへのファンたちの反応をこうした形でまとめてほしくなりました。

 

 

 

アン・ハサウェイ、ピーター・ディンクレイジ、マリサ・トメイら実力派キャストの共演で、ニューヨークに暮らす夫婦の人生が、ある出会いをきっかけに変化していくさまを描いたロマンティックコメディ。
ニューヨーク、ブルックリンに暮らす精神科医のパトリシアと、現代オペラ作曲家のスティーブンの夫婦。人生最大のスランプに陥っていたスティーブンは、愛犬との散歩先のとあるバーで、風変わりな船長のカトリーナと出会う。カトリーナに誘われて船に乗り込んだスティーブンを襲ったある事態により、夫婦の人生は劇的に変化していく。
プロデューサーも務めるアン・ハサウェイがパトリシア役を演じ、スティーブン役は「ゲーム・オブ・スローンズ」のピーター・ディンクレイジが担当。オスカー女優のマリサ・トメイがカトリーナ役を務めた。ブルース・スプリングスティーンによる主題歌が第81回ゴールデングローブ賞歌曲賞にノミネートされた。監督は「50歳の恋愛白書」のレベッカ・ミラー。(以上、映画ドットコムより)

 

☆(原題のShe Came To Meとはかけ離れた)邦題から何かオペラを題材にした話なのかと思い、オペラが苦手なこともあり観ようかどうしようか迷ったのですが、たまたまこの日の自分のスケジュールの中で都合の良かった時間に上映が開始されることもあり、観ることにしましたが、実際オペラの作曲家スティーヴンを巡るエピソードが中心になっていながらも、オペラは言わば物語のツールのようなものであり、スティーヴンとその妻で精神科医のパトリシア、そしてその息子とガールフレンドの交際から未成年同士の結婚に漕ぎ着けるまでのドタバタも含め、やや偶然すぎたり都合の良すぎる展開もありはしたものの、今の病んだ世の中に見え隠れする様々な問題をさり気なくコンパクトにまとめているかのような風味もあり、実に面白い作品でした。

恋愛依存症でスティーヴンを誘惑するカトリーナを演じるマリサ・トメイが妖艶さを漂わせながらも妙にコミカルでもあり何とも魅力的。そしてその一夜をそのままオペラにしてしまうという発想には爆笑モノで、更には後半の義理の息子たちの駆け落ち劇までもネタにしてしまい、そしてラストで大変身したパトリシアの姿をオチのように見せる、その辺の洒落っ気がたまりません。

大好きです。後日もう一度観てしまいました。