『 速さの公式は使えるように 8 』
○ 直列回路
電圧が 12 [ V ] の電池を、
電気抵抗がそれぞれ 1 [Ω] , 2 [Ω] の2つの抵抗 R₁ , R₂ を
直列につないだ回路の電源として接続したとき、
抵抗R₁ の電圧と電流を求めよ。
抵抗R₂ の電圧と電流を求めよ。
この回路の概形 : 左から抵抗R₁ とR₂ を並べておき、その間を導線でつなぐ。
つないだ R₁ R₂ の下に、左側が正極になるように電池をおく。
そして、
R₁ の左側と電池の正極を、
R₂ の右側と電池の右側をそれぞれ導線でつなぐ。
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
R₁ の電圧と電流をそれぞれE₁ , I ₁ とし、
R₂ の電圧と電流をそれぞれE₂ , I ₂ とする。
ⅰ) 直列の部分は、電流が[同じ] だから、
I ₁ = I ₂ = I とおくと、
2つの抵抗にかかる電圧は、
それぞれ E₁ = [ 1 ]×[ I ] , E₂ = [ 2 ]×[ I ] より、 (電圧はかけ算で)
I と 2 I である。
直列の部分の電圧は、その部分に存在する抵抗にかかる電圧の[和] だから、
E₁ + E₂ = 12
[ I + 2 I ] = 12
これを解くと
I = I ₁ = I ₂ = 4 [A]
1 × 4 , 2 × 4 より、 (電圧はかけ算で)
E₁ = 4 [V]
E₂ = 8 [V]
ⅱ) 直列部分の電気抵抗は、その部分に存在する抵抗の電気抵抗の[和] だから、
2つの抵抗をまとめて、 [ 1 + 2 ] より、 3 Ω である。
12 / 3 より、 (電圧は分子に)
電池からの電流は、4 A である。
直列部分の電流は[同じ]だから、
I ₁ = I ₂ = 4 [A]
1 × 4 と 2 × 4 より、 (電圧はかけ算で)
E₁= 4 [V]
E₂= 8 [V]
ⅲ) 電池の[正]極から 12 [V] で流れでた電気は、
R₁ で E₁ = 1 × I ₁ 電圧を[下げ]、
そして
R₂ で E₂ = 2 × I ₂ 電圧を[下げ]て、0 [V] で[負]極に流れつく。
よって、
12 = I ₁ + 2 I ₂
12 = 3 I ₁ [ ∵ I ₁ = I ₂ ]
I ₁ = 4
解答のためのポイント
ⅰ) ・ 直列部分の電流は、同じ
・ E = R I の使って、各抵抗の電圧を
・ 直列部分の電圧は、和
ⅱ) ・ 直列部分の全電気抵抗は、各電気抵抗の和
・ E = R I の使って、電池からでる電流を
・ 直列部分の電流は、同じ
・ E = R I の使って、各抵抗の電圧を
ⅲ) ・「電圧」と「電流」の意味を考え、E = R I を使って、(電池の電圧) = (各抵抗の電圧降下の和) の等式を
・ 直列部分の電流は、同じ
必要な知識
[直列]の部分で
[同じ]ものは 電流 であり、
和 であるものは [電圧] と [電気抵抗] である。
○ 並列回路
電圧が 12 [ V ] の電池を、
電気抵抗がそれぞれ 1 [Ω] , 2 [Ω] の2つの抵抗 R₁ , R₂ を
並列につないだ回路の電源として接続したとき、
抵抗R₁ の電圧と電流を求めよ。
抵抗R₂ の電圧と電流を求めよ。
この回路の概形 : 左側が正極になるように電池をおく。
その上のところに、抵抗R₂ をおき、
さらにその上のところに、抵抗R₁ をおく。 ( 上からR₁ , R₂ , 電池と3つ並べておく )
R₁ とR₂ の左側どうし、右側どうしをそれぞれ導線でつなぐ。
いまつないだそれぞれの導線の真ん中あたり と 電池を
左側どうし、右側どうし導線でつなぐ。
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
R₁ の電圧と電流をそれぞれE₁ , I ₁ とし、
R₂ の電圧と電流をそれぞれE₂ , I ₂ とする。
ⅰ) 並列の部分は、[ ]が同じだから、
[ ]₁ = [ ]₂ = 12 [V] である。
12 / 1 と 12 / 2 より、 (電圧は分子に)
I ₁ = 12 [A]
I ₂ = 6 [A]
ⅱ) 並列部分の全電気抵抗は、
その部分に存在する抵抗の電気抵抗の逆数の和の逆数 だから、
1 の[ ] は、1 / 1
2 の[ ] は、1 / 2
(1/1) + (1/2) = 3/2 の[ ] は、2/3
12 / (2/3) より、 (電圧は分子に)
電池からの電流は、18 [A]
この全回路の電気抵抗を出して、電池からの電流を求める解き方は、
この問題には、あまり適していない。 ( 手間がかかる )
ⅲ) 電池の正極から 12 [V]で流れでた電気は、
R₁ で E₁ = [ ] 電圧を下げて0 [V]で負極に流れつく。
あるいは、
R₂ で E₂ = [ ] 電圧を下げて0 [V]で負極に流れつく。
よって、
E₁ = E₂ = [ ] [V]
12 = [ ]
12 = [ ]
ゆえに、
I ₁ = 12 [A]
I ₂ = 6 [A]
解答のためのポイント
ⅰ) ・ 並列部分の電圧は、同じ
・ E = R I の使って、各抵抗の電流を
ⅱ) ・ 並列部分の全電気抵抗は、各電気抵抗の逆数の和の逆数
・ E = R I の使って、電池からでる電流を
ⅲ) ・「電圧」と「電流」の意味を考え、E = R I を使って、(電池の電圧) = (各抵抗の電圧降下の和) の等式を
・ 並列部分の電圧は、同じ
・ E = R I の使って、各抵抗の電流を
必要な知識
並列の部分で
同じものは、[ ]、
和であるものは、電流、
逆数の和の逆数であるものは、[ ]である。
次回 『 速さの公式は使えるように 9 』 につづきます。