あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。
『 速さの公式は使えるように 』
○ 距離 = 速さ × 時間 の 意味
‘ 速さの公式 を 3つ 言ってください。 ’
『 キョリ は ハヤサ かける ジカン 』 「 距離 = 速さ × 時間 」
『 ジカン は キョリ わる ハヤサ 』 「 時間 = 距離 ÷ 速さ 」
『 ハヤサ は キョリ わる ジカン 』 「 速さ = 距離 ÷ 時間 」
‘ ちゃんと きちんと 覚えているのに、
なぜ 点A から動き出した点P の t 秒後の位置をだせないのかな。’
( 問題文の一部 :
・ ・ ・ 点P は、辺AB上を 点A から 点B まで毎秒 2 cm で動く点 である。t 秒後の △P A ・ ・ ・ )
‘ それじゃあ どの公式を使いますか? ’
( もとろん どの公式でも、速さ と 時間を代入して計算すれば 距離は出ますが。あえて聞きました。)
「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。」
‘ 距離は 何算で出ますか? ’
「 ええ ・ ・ ・ ・ ・ 。」
‘ 距離 = 速さ × 時間 を覚えているなら、 わかりますよ。’
「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。」
‘ 距離 は 速さ と 時間 のかけ算で出ます。「 距離 = 速さ × 時間 」 が表しているのはそういうことです。’
「 そうだったんですか。公式は覚えて代入すればいいと思っていました。」
( え? それじゃあ 3つのどれかに代入して計算すればいいのに ・ ・ ・ 。)
‘ 公式は、覚えても使えないと もったいないよ。使えるように覚えていないと。’
‘ それでは、点Pの速さは 何ですか? ’
「 毎秒 2 cm 。」
‘ 時間は 何ですか? ’
「 t 秒です。」
「 ああそうか、じゃあ 速さ と 時間 をかけて距離は 2t です。」
これは、
ある年の冬期講習後の 私 と 数学が 5段階評価 で 「4」 の中3生 との会話です。
この生徒にとって、
「 距離=速さ×時間 」 の意味は、
活字「 距離 = 速さ × 時間 」そのもの、
または その音声 『 キョリ は ハヤサ かける ジカン 』 だったようです。そして、代入するためのもの。
公式を覚えても、
その表現内容が何か を
考えないと、あるいは 理解していないと、
公式は使えないのだという事実を示しています。
活字の音声が使える ( 活字が読める ) なら、少なくとも 字面通り に活字を覚えることはできます。
しかし、その活字の意味を理解しているかどうかは別です。
字面を覚えても、その意味を理解していない生徒が、必ずいます。
『 キョリ は ハヤサ かける ジカン 』 「 距離 = 速さ × 時間 」 という13音の文字列
『 ジカン は キョリ わる ハヤサ 』 「 時間 = 距離 ÷ 速さ 」 という12音の文字列
『 ハヤサ は キョリ わる ジカン 』 「 速さ = 距離 ÷ 時間 」 という12音の文字列
合計37音の文字列を覚えても、
「 { は ・ じ ・ き } を覚えたら、3つの公式を覚えなくても、速さの問題はできる。」 という
37音の文字列を覚えても、
これらの{ 覚えた文字列 } の意味内容を理解していないと、
「 距離 は 速さ と 時間 のかけ算で出る。」 という19音の文字列で
表現される内容も、当然理解されていません。
「 公式を覚えたら、できる。」 という甘い言葉に従って公式を覚えても、
覚えた公式が使えない生徒がいます。
文字を覚えても、必ずしも文字の意味を覚えたことにはならないのです。
「 A地点からB地点までの x km を毎時 10 km 、
B地点からC地点までの y km を毎時 15 km で移動すると、
A地点からB地点を経てC地点までの 90 km を移動するのに全部で 7 時間 かかりました。x と y を求めなさい。」
この問題 (中2の連立方程式の文章題) で
10 x + 15 y = 7 ( こんな等式を立てるなんて!)
x + y = 90
と立式する多くの生徒は 『 は ・ じ ・ き 』 や 「 3つの公式 」 を覚えています。
しかし、距離 と 速さ と 時間 の関係を理解していません。
公式を覚えることが目的となり、使うことは おまけ になっている。
公式は、使うためのもの。
生徒の中には、公式を覚えて、その使い方を覚えて、
さらに問題の数だけ解き方を覚えようとするものもいます。
当然、そんなに多くことは覚えられません。
○ 速さ の 単位
次の [ ] に適切な語句・式などを入れてください。
距離 は、速さ と [ ] の [ ] 算 で出ます。
( 距離 は、速さ と 時間の[ ] で表すことができる。)
[ ] の単位を km 、[ ] の単位を 時 ( または h : hour ) とすると、
[ ] = ( 速さ ) × [ 時 ] の関係式が成り立つ。
この式を 速さ について 等式変形する。
[ km ] = ( 速さ ) × [ 時 ]
( 速さ ) × [ 時 ] = [ ]
( 速さ ) = [ ] ÷ [ 時 ]
= [ ]
よって、このときの
速さの単位は [ ] ( または km / h ) である。
速さの単位は、距離と時間 2つの単位を使って、[ ] の形で表現される。
その [ ] に来るのは、距離 ( の単位 ) である。
以上より、
距離は、かけ算で出るから、分子にくる。
次回 『 速さの公式は使えるように 2 』 につづきます。