今回は「007/ダイ・アナザー・デイ」(2002年)。ピアース・ブロスナン最後のジェームズ・ボンドです。
"p709525765" Photo by jdxyw
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007を演じる前からピアース・ブロスナンは知っていました。
それは、昭和・ブラウン管の時代。
当時テレビでは観られなかったんですが、ピアース・ブロスナンはドラマ「 探偵レミントン・スティール」を主演してブレイク。
「スクリーン」か「ロードショー」で読んでそれを知りました。
で、日本のCMに出演したんですが、この時のブロスナンが007っぽい役柄で格好よかった。
実際、ブロスナンにはジェームズ・ボンド役のオファーが既にあって、スケジュールやらなんやらで実現していなかったそうなんです。
で、満を持して「ゴールデン・アイ」(1995年)でピアース・ブロスナンはジェームズ・ボンドとして登場。
オープニング、あのダムのバンジージャンプ。007新時代到来、という感じでしたね。
とにかく涼しい目元が印象的なブロスナンは、ジェームズ・ボンドとして違和感ないし、アクションも様になる。
そんなピアース・ブロスナンは、アイルランド出身。
幼少期に苦労したこともあり、ハンサムなんだけど、どこか憂いがあります。
これはブロスナン曰く「アイルランド人気質」だそう。なんとなく分かりますね。
"whitaker-malem-movie-die-another-day-jinx-halle-berry-knife-belt-costume" Photo by patrick whitaker
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で、シリーズ20作&40周年の「ダイ・アナザー・デイ」。
ボンドガールにはハル・ベリー。
ちょうど本作の撮影中に「チョコレート」の熱演でハル・ベリーのオスカー獲得の知らせがあったんですね。
で、「オスカー女優がボンドガール」というタイミングになったんです。
ハル・ベリー演じるジンジャーが海から上がってくる登場シーンは、もちろん「ドクター・ノオ」のハニー・ライダー(ウルスラ・アンドレス)のオマージュ。
ハル・ベリーは、アフリカ系初の(メイン)ボンドガールです。
プロデューサーをアルバート・ブロッコリーから娘さんが引き継いだブロスナン007は、ボンドガールの立ち位置が大きくなりました。
若きロザムンド・パイクも出演してます。
主題歌はマドンナ。さらには(よせばいいのに)フェンシングの場面でチョイ役でマドンナ出演。
歌はカッコいいのにね。でも僕はマドンナ、好きなんですよ。
ラジー賞常連でも懲りずに出演しちゃうのもマドンナらしいですね。
「ダイ・アナザー・デイ」は、一言でまとめるとやり過ぎですね。
007はそういうものなんですが、「ダイ・アナザー・デイ」はあまりに荒唐無稽。
アストンマーチンはミサイルからレーザー等々重装備、さらにはステルス機能搭載で姿が消える代物。
ま、CGを使いたかったんですかね。
カイトサーフィンの場面も今ならCGがもっとリアルに描けたと思いますが、アニメ的表現になっています。
僕はショーン・コネリーなら「ロシアより愛をこめて」、ロジャー・ムーアなら「私を愛したスパイ」が好きな人間 。
なので、僕には「ダイ・アナザー・デイ」はぶっ飛びすぎでした。
ピアース・ブロスナンの007なら「ワールド・イズ・ノット・イナフ」が好きですね。
ソフィー・マルソーのファムファタールっぷりがいいんだな~。