私たち霊は決して地上世界がやっていることを、これでよいと思っているわけではありません。
もし満足していれば、こうして戻って来て、失われてしまった教えを改めて説くことはしません。
私たちは、地上人類は完全に道を間違えたという認識に立っています。
そこで何とかして、まともな道に引き戻そうと努力しているところです。
しかし地上には何十億と人間がいて、みな成長段階も違えば、進歩の速度も違い、進化の程度も違います。
全ての人に一様に当てはめられる、型にハマった法則、物的ものさし、といったものはありません。
固定した尺度を用いれば、ある人には厳しすぎ、ある人には厳しさが足りないことになるからです。
殺人犯に適用する法律は、犯罪と縁のない人間には何の関わりもありません。
このように人間それぞれに、それまでに到達した成長段階があることを考慮すれば、それを無視して独断的に基準をもうけることは許されないことになります。
神は人間各自に、決して誤ることのない判断基準、つまり道義心(良心)を与えています。
その高さは、それまでに到達した成長の度合いで定まります。
あなた方が地上生活のどんな段階にあっても、どんな事態に遭遇しても、それがどんなに複雑であっても、各自の取るべき手段を判断する力 一 それが自分にとって正しいか間違っているかを見分ける力は、例外なく備わっています。
あなたにとって正しいことも、他の人にとっては間違っている場合があります。
なぜなら、あなたとその人とは霊的進化のレベルが違うからです。
徴兵を拒否した人の方が、軍人より進化の程度が、高いことも低いこともあります。
しかし、互いに正反対の考えをしながらも、両方ともそれなりに正しいということもあり得るのです。