一 たとえば、自分なりに最高のものを求めて生きている人は、必ず良い結果を生む原因を作ることになるのでしょうか?
「必ずしもそうは言えません。
もう一つ大切な要素として “知識” の問題があるからです。
いくら善人でも、無知から罪を犯すことがあり得ます。
たとえば、ここに一人の子供、気立ての良い子がいて、その子が暖炉の中に手を突っ込んだとします。
暖炉の火は、その子が良い子か悪い子かにお構いなく、その手に火傷を負わせます。
もしもその子に、火に手を入れたら火傷をするという “知識” があったら、手を突っ込むことはしなかったでしょう。
ですからこの場合、火傷をするしないは知識の問題です。
因果律は必ず働きます。
信仰とか願望にはお構いなく働きます。」
一 倫理・道徳にも関係ないと思いますが。
「倫理・道徳にも関係ありません。
万が一にも、結果が原因と切り離されることがあったら、宇宙は不可解な存在となり、公正も叡智も存在しないことになります。
コルクを海に投げれば浮きます。
石を投げれば沈みます。
コルクが沈むことはないし、石が浮くこともありません。
法則に従うほかはありません。
あなたが善人か悪人か、それは関係ありません。
あなたのすることは、それ相当の結果が生じます。
ですから、知識を増やすことです。
霊格を高めることです。
そうすれば、霊的法則の働きについて一層の理解がいき、それによって人生を規制していくことが出来ます。」