光を有難いと思うのは、陰と暗闇を体験すればこそです。
晴天を有難いと思うのは、嵐を体験すればこそです。
物事の成就を誇りに思えるのは、困難があればこそです。
平和が有難く思えるのは、闘争があればこそです。
このように人生は、対照の中で悟っていくものです。
もしもたどる道が単調であれば、開発はないでしょう。
様々な環境の中でこそ、内部の霊性が形成され成熟していくのです。
時として人生が不公平に思えることがあります。
ある人は苦労も苦痛も心配もない人生を送り、ある人は光を求めながらも生涯を暗闇の中で生きているように思えることがあります。
しかし、その観方は事実の半面しか見ておりません。
まだまだ未知の要素があることに気づいておりません。
霊である私はあなた方人間に比べれば、遥かに長い年月を生き、宇宙の法則の働き具合を遥かに多く見てきましたが、私はその法則に絶対的敬意を表します。
なぜなら、神の法則がその通りに働かなかった例を一つとして知らないからです。
霊界へ来た人間が “自分は両方の世界を体験したが、不公平な扱いを受けている” などと言えるような不当な扱いを受けている例を、私は一つも知りません。
神は絶対に誤りを犯しません。
もしも誤りを犯すことがあったら、宇宙は明日という日も覚束ないことになります。
あなた方が誕生する遥か以前から地球は存在し、あなた方が去った後も延々と存在し続けます。
何億年の昔、まだ地上に何一つ生物の存在しなかった時から、太陽は地球を照らし続け、人間が誰一人いない時からエネルギーをふんだんに放射し続け、そのおかげで石炭その他の、太陽エネルギーの貯蔵物を燃料とすることが出来ているのです。
何と悠長な教訓でしょう。