父の件で座間警察署へ行く

 

こんにちは、よしまるです。

一昨日からの続きです。

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執行官さんが警察へ通報してから約10分後、最寄りの交番から年配の警察官の方が臨場してくれました。すぐに自分でも遺体の状況を確認し、本署の方へあらためて通報してくれました。

 

本署からは刑事さんが鑑識班と一緒にやってくるとのこと。到着を待つ間、交番の警察官の方が鍵屋さんに、

「ちょっと聞きたいことあんだけどな」

と言って、パトカーの中で事情聴取をしていました。本当に玄関の鍵が施錠された状態だったのかどうかなど、事件性の有無について確認をしていたようです。

 

それから実家の前には数台のパトカーが停まり、現場検証が始まりました。わたしは臨場した刑事さんから父の本籍地を尋ねられ、運転免許証を見せて確認してもらったりしていました。(当時、運転免許証には本籍地が記載されていました。今は書かれてないですね)

 

『踊る大捜査線』でも、警察のキャリアとノンキャリアの対立が描かれていました

 

「では、あとは警察でお話を……」

と言われて外へ出ようとすると、その刑事さんの携帯電話から着信を告げるメロディーが……。刑事さんはその場で電話をかけてきた相手と通話を始めたのですが、そこでこんなことを言っていました。

 

「えっ!? 署長来るの??

 いいよ、来なくて。

 初めての案件だから見るって!?

 あーもう、めんどくせーな」

 

キャリア組の署長さん(あとで聞いたらまだ若い方なんだそうです。バリバリのキャリアですね!)が“お勉強”のために現場にくることを、担当の刑事さん達がとても迷惑がっている様子が興味深かったです。人が亡くなっているのに、不謹慎ですが……。

 

その後、パトカーで座間警察署へ移動して、ずいぶん長い時間をかけて父のことを話しました。とにかく借金癖のある人で、神戸の叔父や新潟の伯父からも百万円単位の借金をしていて、関わるとお金を無心されるので今は誰も関わろうとしなかったこと。お酒で体をこわして入院していなければならないのに、お酒の飲めない生活に耐えられず勝手に病院を抜け出してきてしまったことなどです……。

 

話を終えた時はもうすっかり夜になっていたので、警察の方がパトカーで自宅まで送ってくれました。パトカーから外へ降り立つと、外は冷たい風が吹きすさんでいて、とても寒かったのを覚えています。でも、昼間、父の遺体が寝ている実家の中に入ったときの方が、体感としてはより寒かったかもしれません。人が死ぬと、それを包む世界も冷たくなることを実感した夜でした。

 

その後、実家はオリコに抵当の方に取られて取り壊され、今では黄色い壁の新しい家が建っています。そこには新しい家族が住んでいるようなのですが、彼らはつい最近までそこに白骨化した男性の遺体があったことを知っているのかな……などと、ときどき考えてしまいます。

 

わざわざ教えるほどの事じゃないですしね――。