実家→警察→帰宅するもすでに真夜中
こんにちは、よしまるです
昨日の続きです。
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裁判所の判事さんから指定された時間に実家へ行くと、そこには判事さん以外に、座間市役所の担当者を名乗る女性と、鍵を開錠するための鍵屋さんが来ていました。
とても寒い日でした。季節は12月だったか、1月だったか……。とにかく雪が降ってもおかしくないくらいに気温が低い日だったことを覚えています。
執行官さんからの説明によると、ある金融業者(あろでそれが「オリコ」だったということがわかりました)が再三の督促にも関わらず父からの返済がないため裁判所に差し押さえを訴え、裁判所の民事執行手続きによって強制執行を行なうことになった……ということでした。結局、借金を返してなかったのね。母の保険金はどこへいったんだよ?
わたしが到着するとすぐに鍵屋さん(伊藤沙莉さんのドラマ『シッコー!!』だと六角精児さんの役どころでしたね。アンロック!)が、自宅の扉(和風の引き戸タイプです)の鍵をカチャカチャと開錠して、執行官さんを先頭に家の中へと入りました。
『シッコウ!! ~犬と私と執行官~』の六角精児さん(右)
久しぶりに入る実家は……とても冷たかったですね。そして、暗かったです。寒い時期に雨戸を締め切った状態から、数か月もの間一度も風を通していないのか、カビ臭い空気も漂っていました。
父の寝室である二階へ行き、寝室の扉(これも引き戸タイプ)を開けると、部屋の入り口近くにたくさんの虫の死骸が落ちていました。カサカサに乾燥した抜け殻のようなものもいっぱいありました。ウジが幼虫から成虫に変態したけど、部屋から出ることができなかったためにそのままそこで死んだのだろうということはすぐに分かりました。
そして、真っ暗になった部屋の中を覗き見ると、そこには真ん丸の白いお皿のようなものが落ちていました。引き戸から差し込む冬のかよわい陽光を反射して、白いお皿はほんのりと輝いているように見えました。
それは、ミイラ化して髪が抜け落ち、白骨がむき出しになった父の頭頂部でした。ちょうどわたし達の方に頭を向けてうつ伏せに倒れていたため、父の頭を真上から見るかたちになったため、頭蓋骨が真ん丸の白いお皿のように見えたのでした。
その瞬間、執行官さんが言いました。
「警察呼ぼ」
この続きは、また明日――。