皆さん、温かいお言葉本当にありがとうございます。
一昨日、昨日と外来で多くの方をお待たせして大変申し訳ありませんでした。
クラークさんから後でお聞きすると、一昨日は一時6時間待ちになっていたそうです。
それにも関わらず、一言の苦情も言われる方はおられませんでした。
お気を遣わせてしまい、申し訳ありませんでした。
時折、待ち合いの方から、笑い声が聞こえてきていた事が救いでした。
昨日ある患者さんが、さり気なく下のコーヒーを手渡してくださいました。
何かふっと肩の荷が降りた様な気持ちになりました。
ありがとうございました。
思い詰める事は良くないですね。
所詮、なる様にしかならないですし、1日1日、自分のできる事を真摯にやり続ける事しか出来ないですから。
この方には、CTを見ながら「おめでとうございます。」と伝えられましたし、初めてお出会いしてからこれまでに色々ありましたので、それらを思い浮かべながら、しみじみと
「色々あったけど、ここまで辿り着けて本当に良かったなぁ。」
と何度も思いました。
その他にも、若いご夫妻でお越しになられた方、ご主人が嬉し涙を流されて、普段気丈にも、どんな辛い状況でも笑顔を絶やさなかった患者さんが、その涙を見られて、本日は本当の表情になられ、一緒に涙されました。
後は私が最後の仕上げをしっかりとして、根治を目指せる状況に導くだけです。
自らの今後の事をどうのこうの考える必要は無く、目の前のこのお二人の未来を繋げていく事だけを考えていれば良い、と身を引き締めました。
皆さんにご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
今すぐ私がどうのこうのはありませんので、大丈夫です。
ただ、今から乗り越えないといけない山が次々と押し寄せてくるだけです。
本日、診療の後に、お二組のセカンドオピニオンに対応させていただきました。
こちらの方々も、お待たせしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
お話を聞く中で、
転移巣の切除やマイクロ波焼灼術等のお願いをしても、
「ガイドラインに載っていないから、そんな事は絶対にやらない。」
とか、
「もう既に全身病だから、やっても意味がない。」
等言われた等お聞きしました。
もちろんただ闇雲に、マイクロ波焼灼術や切除しても意味がない、かえって全身の転移を悪化させてしまう可能性が高い事をお話ししました。
また将棋のお話しをさせていただきました。
「同じ武器を持っていても、使い方が大切です。
使う順序、組み合わせ、変えるタイミング等によって、結果は全く別物になります。
将棋と似ています。
将棋の駒もただ端っこから順番に指していたのでは、延命は出来るかもしれないですが、相手に勝つ事は出来ません。
相手の駒を取る所まで、何手先までも考えて指さないと、勝つ事は出来ません。
転移乳がん治療も同じです。」
治療結果は変わらないかもしれません。
しかし、明るい未来を目指して生きるのと、遠い未来の先、いつか必ず訪れる最期の時の準備を、今からしながら生きるのとでは、
「生きること」
の意味は全然違ってくると思います。
今日セカンドオピニオンにお越しになられた方々に、素晴らしい未来が来る事を願いながら、今日の外来を終えました。
外来が終わった後、
「いろんな先生方にとんでもないと思われたり、アンチの先生をまた増やしてしまうかもしれないなぁ。」
とつい独り言を言ってしまいました。
するとそれを聞いていたクラークさんが、
「いいじゃないですか。
そんなの気にしなくて。
大丈夫ですよ。
良くなられた患者さん方の声が大きくなってくれば、きっと大丈夫ですよ。」
と励ましてくれました。
こちらのブログのコメントやメッセージ、本当にありがとうございます。
皆さまに、本当に多くの皆さま方に励ましのお言葉をいただいております。
ありがとうございます。
これからも、自分のできる事を一つひとつ大切にしながら、確実に行なっていきたいと思います。
私にもきっと明るい未来があると信じて。