だいぶお久しぶりです。Yです。

最近OFFが忙しくてなかなかUPできませんでした…

次はもうちょっと早く更新でき…るといいな 汗













まずい……非常にまずい。


何がまずいかって、

“梓がここにいることが”

だ。


よりによって何でコイツに見つかるんだ。



「あー、いや…あの、そのー……」


俺は言葉が見つからなかった。

このことを梓に教えても良いのだろうか。


そんなことを考えていると、

梓はむくれた顔で俺の顔を覗き込んできた。




「はっきりしてよ!」












結局俺は梓の気迫に負け、

今把握していることを話すことにした。


ずっと握り締めていた杉崎の携帯を開き、

ロックを解除する。





「さっき拾った携帯にさ、これが入ってたんだ」



画面を梓に向けた。

そこにはきれいに片付いた一台のアルミ製の机が写っている。

机には、ブックエンドで整頓された本と写真立て、

そして手のひらサイズほどの箱が2つしか置かれていなかった。



「これは…?」


梓が首をかしげていた。


「たぶん職員室の瀬田の机だと思う

ほら机に載ってる本、よく見るとほとんど国語系の教科書だし」



俺は画面に写った教科書の辺りを指差した。


はっきりと書いてある文字が読めるわけではないが、

これらは大きさと色的に国語の教科書と資料集だろう。

それにそれらの横に、国語の辞書やら古語辞典が置いてある。




「でも、なんでそれが瀬田先生の机だってわかるの?

国語の先生なんてほかにもいっぱいいるじゃない」


梓が不思議そうな顔で見てきた。


「この間職員室行った時、瀬田がこの机のとこに座ってた

その時も確か机片付いてたし、写真立ても置いてあったからたぶんそう」



そうなんだぁ、と梓はうなずく。








「で、この写メできょーちゃんは何がわかったの?」


まさかこれだけとかじゃないわよね、

と梓はしかめっ面した。

その額にはさっきよりも2割り増しで皺が寄っている。


俺は、いや、と返しながら次の画像に切り替えた。

瀬田の机に置いてあった写真立てと、箱のアップだ。


「こっちの方が重要」


そう言うと、梓が携帯を覗き込んだ。



「缶のケースとトランプ?

って、あ!この写真!!」



瀬田の写真立てに飾ってあった写真は、

学生服姿の少年が2人肩を組んで写っていた。

右の少年が卒業証書のケースを持っているところを見ると、

どうやらこの写真は卒業式に撮られたものらしい。


そしてここに写っている人物こそ、

学生時代の瀬田と、失踪した鈴木である。



「どうして瀬田先生と鈴木先生が一緒に…?」


梓の頭の中は今、クエスチョンマークで埋め尽くされているらしい。

何がなんだかサッパリわからないという表情をしてる。

まぁそりゃそうだろうな。



「瀬田と鈴木って高校時代からの先輩後輩らしい

部活も一緒で、一番仲が良かったとかなんとか」



2年の一番最初の自己紹介で鈴木が言っていたことだ。

所属していた陸上部で、リレーのチームも組んでいたそうだ。



「そうだったんだ

じゃあこっちのケースとトランプは?」


梓が2つの箱を指差した。


「缶のケースは、瀬田が授業用のチョーク入れてるやつ

そのトランプはこれ」



俺は来る時にパーカーのポケットに入れ代えておいた

一枚のカードを出した。

杉崎の下駄箱に入っていたあのトランプである。


「あ、同じ柄!

きょーちゃんそれ、どうしたの?」


「昼間、この携帯の持ち主の下駄箱に入っていたやつ

で、裏にこんなの書いてあった」



そのトランプを、パッ、と裏返した。


「わ…気持ち悪い…」



「俺はこう考えている


つまり…」









どうも、Kです。

だいぶ遅くなってしまった。

…次は頑張ろう。


では本編をば、、


















私こと鶴井梓は、

只今、自分の部屋で瞑想をしている。


椅子に腰掛け、

勉強机に両肘をつけ、

拳を額に当て、

目をつむる。


「むむむぅー」


しばらくその体勢でジッとした後、

ハァ、と息を吐き、目を開けた。


「きょーちゃんの友達が居なくなっちゃった。

それで、その友達のケイタイが階段に落ちてた」


きょーちゃんに

教えてもらった話を反復する。

そして、


「やっぱり事件は学校で起きてるんだよ」


と一人結論付ける。

と同時に、鳥肌が立った。


「…明日から学校行けないよぉ」



そんな事を一人ごちていると、

ふと、窓の外に人影が見えた。


「あれ、きょーちゃん…?」


その走っていく様は、

隣の家の幼馴染みである

きょーちゃんの後ろ姿に見えた。

だけど、もう午後八時間近になっている。

見間違いかな、とも思ったが

一つ思い当たる点があった。


「もしかして、学校に行く気なの」


一瞬、躊躇ったが

すぐに上着を羽織り

部屋を飛び出していた。














俺は、杉崎の携帯電話を握り締め

学校を目指し走っていた。

辺りはすでに暗闇に包まれ人通りも少ない。

校門が見えてきたので、

呼吸を落ち着ける為に走る速度を落とした。


「はぁ、はぁ…

夜の学校に何度も来るのは

今回限りにして欲しいもんだな」


校門に辿りつき、息を整える。

夜の帳が下りた世界に聳(そび)える学校は、

いつもの見慣れたソレとは別物であった。

職員室には明かりが点いている。

まだ、侵入しても警報は鳴らないハズだ。


そう思い、

高嶺が足を踏み出そうとした、

その時、後ろから声が聞こえた。


「きょーちゃーん!」


高嶺が後ろを振り向くと、

自分が来た方向から梓が走ってきている。


「なっ?!梓、お前なんで来てんだ」


ぜぇぜぇ、と肩で息をする

梓は胸に手を当てながら、


「いや、窓からきょーちゃんが見えて…

…それで、心配になって」


そこまで話すと、

膝に手をつき、一息入れた。


「きょーちゃん!なんか分かったんでしょ?」


「え、あ…いや」


俺は、言葉に詰まった。

梓が得意そうに問い詰める。


「ふっふ~ん。隠したってダメよ。

校内にも付いて行くんだからね!

さぁ、教えてよ」






こんばんは、Yです。

年明け前からこの10話目を書いていたのですが、

結局UPは年が明けてから数日経ってしまいましたね。

いやー、読者がいるのかは不明ですが

もしいたのなら申し訳ない。


それでは本編をどうぞ


















教室で目当てのノートを発見した俺達は、

さっさと教室を出て、足早に階段を降りていった。

流石にこの状況で長居はしたくないしな。









2階と3階の間の踊り場に差し掛かった時、

下の階から足音が響いた。

俺達の履いている上履きのゴムの音ではなく、

体育館シューズの底の擦れるような音。


「きょ・・・ちゃ・・・?」


俺と梓は顔を見合わせた。

月明かりに照らされた梓の顔は、

心なしか青ざめているように見えた。


だんだん足音が近づいてくる。


「誰だ・・・?」


俺の額には、季節はずれの汗が滲み出ている。


足音が止まった。

その瞬間、俺達は強い光で顔を照らされた。




「こんな時間に何をしているんだ?」



・・・・・・



「へ?」




聴きおぼえのある声が、光の方からした。

腑抜けた声が俺の口から発せられる。

よく見ると、瀬田がいつもの笑顔で懐中電灯を持っていた。


「瀬田せんせ・・・?」


梓も肩を撫で下ろしている。


瀬田が、降りてきなさい、と言わんばかりに手招きをしているので

俺達は階段を降りていった。




「2-Fの高嶺に、1-Cの鶴井か。

で、お前らこんな時間に何をしているんだ?」


いつもの笑顔を崩さぬまま、瀬田は問いかけてきた。

笑顔ではあるが、その声には怒りが含まれているようだ。


「えぇっとー、梓がノート忘れてきちゃって・・・

取りに来ちゃった、みたいな?」


あはは、と苦笑いしながら疑問形で返すと、

瀬田の笑顔の怒りが三割増ししたように思えた。


「最終下校はとっくに過ぎてるんだぞ?」


「すみません・・・・」


俺達は深々と頭を下げた。

瀬田の顔が呆れの色に変わった。


「もういい。早く帰れ、お前ら」


はい、とだけ返事をして、俺達は再び帰路についた。







梓と家の前で別れた俺は、家に入るなり自室に駆け上がっていた。



ベッドに腰掛け、羽織っていたパーカーのポケットから

さっき階段で拾った物を取り出す。

カラン、と鈴の音が鳴った。

メタリックブルーのボディに、みかんのストラップのついたそれ。


杉崎の携帯


俺は折りたたんであったそれを、おもむろに開いた。

そこには通常では存在しないものが表示されていた。


『ロックナンバーは?』


常日頃から

『見られちゃ困るもんなんか入ってねぇ』

と、豪語する杉崎の携帯は当然の如くロックなんか掛かっていない。

昼間に俺がいじった時も、確か掛かっていなかったはずだ。

なのに、何故かロックが掛かっている。

となると、考えられる理由はただひとつ。


この携帯に“見られては困る何か”が入っている


悪いな、杉崎。

俺にも好奇心と言うものがあるんでな。

ロックを外させてもらうぞ。

それにもし、このロックがさっきのメールの直前、

あるいは直後に掛けられたものなら?

杉崎があんなメールを遣した意味がわかるかもしれない。






「だぁぁぁああああぁぁああああ!もうわかんねぇよ!!」


だいたい、俺があいつの掛けそうな番号なんかわかるかってんだ。

一応、杉崎の誕生日を入れてみたがダメだった。

俺は他に何も思いつかなかったので、

とりあえず0001から順番に入力していっている。


「こんなんじゃ埒明かねぇよ・・・・」


次は0524か。

そういえば、俺の誕生日じゃん。

案外これで解除されたりして。


「0・5・2・4っと」


プチプチと数字キーを押し、決定を押した。

そこに表示されていたのは、今までとは違う一言だった。


『ロック解除されました』




「まじかよ・・・・」