フランスで最も愛されている歌手の一人であり、国民的象徴であるエディット・ピアフの伝記映画。成人してからのエディット・ピアフをマリオン・コティヤールが演じている。

 

大道芸人の父親と街角で歌を歌う母親の間に生まれ、その後売春宿を営む祖母に預けられるという不遇の幼少期の経験が彼女のその後の人生に多大な影響を与えたことは間違いない。フランス史上最も優れたシャンソン歌手として世界的に成功する名声を得ながら、最愛の妻子ある恋人を飛行機事故で失い、重度のリウマチに悩まされ、そして深刻なモルヒネ中毒を患い、47歳の生涯をガンで閉じる波瀾万丈の生涯。

 

この作品で、フランス人女優として2人目のアカデミー主演女優賞を受賞したマリオン・コティヤールの演技が素晴らしい(ちなみに1人目は1958年『年上の女』のシモーヌ・シニョレ。1969年『影の軍隊』のマチルダ役が個人的には印象的)。年老いて(といっても40歳代だが、ドラッグや病で年齢以上に老いて見える)からのエディット・ピアフ役のメーキャップには5時間かかったとされる。ただし歌はリップシンク(エディット・ピアフ本人と録音が残っていない若い頃の歌はジル・エグロというフランス人歌手。この5月に来日し、大阪・広島・長崎でエディット・ピアフ没後55年記念公演を行う)。

 

普段シャンソンを聞かない人も興味を持ってもらえると思う。自分がそうだったから。観て損はない。

 

★★★★★★ (6/10)

 

『エディット・ピアフ 愛の讃歌』予告編